つらつら日暮らし

約300字で仏教(42)

我々は人間関係の中で生きているわけだが、しかし、じっくりと考えていくと、やはり独り生まれて独り死んでいくものだ。そこで、以下の言葉を見ていこう。

六道輪廻の間には ともなふ人もなかりけり
独むまれて独死す 生死の道こそかなしけれ
    日本古典文学大系『仮名法語集』岩波書店、87頁


これは、一遍上人の『百利口語』という、利口なる言葉を集めたものである。我々自身は生死の中にあるからこそ、初めて仏道を求め、仏道に遇うことが出来るのだが、そうであっても、なんともはかなく、かなしいものである。死ぬのが恐いから仏道を求め、世は無常であると教えられる。あぁ無常・・・いや、無情だったか?

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コメント一覧

tenjin95
コメントありがとうございます。
> 龍谷山人 さん

中盤くらいに出る語句ですね。
龍谷山人
『百利口語』の続き
露の命のあるほどぞ 瑤(たま)の臺(うてな)も
みがくべし
一度(ひとたび)無常の風ふけば 花のすがたも散り
はてぬ
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