・雫井脩介
「犯人に告ぐ」上・下
バットマンと名乗る犯人による
連続児童殺害事件が発生
過去に児童誘拐事件に因縁を持つ巻島が
再び指揮をとる
人として大切な、事件を解決し新たな犠牲者を
出さないという大前提がまったく無い
警察機構の腐った体制と
ニュースにする為なら、何をしても構わない
というこれまた腐ったマスコミの報道姿勢と
戦いながら、事件に迫る
現実味溢れる設定で引き込まれる
・真保裕一
「防壁」
表題の他に「相棒、昔日、余炎」
全4話の短編集
4話それぞれに内容が充実していて面白い
・東野圭吾
「ある閉ざされた雪の山荘で」
「美しき凶器」
「片想い」
「幻夜」
「片想い」は大学時代のアメフト部の
マネージャに十年振りに会うが、彼女から
衝撃の告白を受ける
性同一性障害、殺人
自分と妻との過去の出来事も含め
男とは?女とは?
考えさせられる話だった
「幻夜」は「白夜行」の続編だとの
予備知識を持って読んだ
似ている部分も多数あるが
別と考えて読んでも面白い
個人的には「幻夜」の美冬の方が
「白夜行」の雪穂より
女の武器を冷徹に容赦なく利用して
許せない
イラっとする
でも、もし同一人物だったとして
亮司を失った事で雪穂の心が二度と
誰のものにもならないのだとしたら・・・
深い愛を信じたい
・大沢在昌
「北の狩人」上・下
「天使の爪」上・下
「北の狩人」は子供の頃に殉職した父の
死の謎を解く為に、秋田から新宿へと来た
梶雪人
父亡き後マタギをしていた祖父に
狩人としての心を教え込まれた雪人が
新宿という大都会で狩りを始める
「天使の爪」は「天使の牙」の続編
麻薬取締官となったアスカは前作で受けた
脳移植が原因で警察、麻取
更にはCIA、ロシアと壮大なスケールの
事件に巻き込まれていく
・宮部みゆき
「誰か」
心温まるホノボノとした幸せな気分と
最後に後味の悪い嫌な気分になる
不思議な話だった
読んだ人の感想を聞きたくなる
そんな本だと思った
やっぱり宮部みゆきさん好き