「ちまちま」のゲーム日記。

現在は、シャープX1と、レトロPC&ゲームの記事が中心です。

古いアップスキャンコンバータを試す

2017年12月23日 08時04分59秒 | レトロゲーム

今時のアップスキャンコンバータ(アプコン)と言えばコンポジットやS端子入力を、
VGAやHDMIなどのディスプレイに表示出来るようにするものですが
今回はRF接続をディスプレイに映せると言う物を実験用に購入してみました。

当然ですが、アナログTV時代の物なので今ではTVは見れませんが
最近レトロづいてる自分は、何気にRF>VGAのアプコンは色々遊べそうと思ったり。

ジャンク扱い、リモコン欠品なので使えるかどうか不明ですが
格安のアプコンはGBS-8220と同様魅力的で、試さずにはいられない。



●謎のアプコン「AD-DVITV 」

何処のメーカーかすら分からないw
恐らく中身は中華製なんでしょうが...

届きました。
  


ジャンカーがまずやる事は、「通電の確認」ではありません!
まず分解。そして損傷個所の確認。

ヒートシンクが歪んで付いてます。
最初からなのか使用中にズレてきたのかは分かりませんが、長時間可動で熱暴走の原因になる可能性はありますね。
結構ガッチリ付いてるので、付け直すかどうかは後で考えよう。

スーパーファミコン(SFC)の「S映像出力」でテスト。
 
スーパーゲームボーイですが特に問題なく表示されています。

SFCってRF出力もあるんですよねぇ。

RGB、コンポジット&S映像、RFと何気にゴージャス。

RF接続で2ch設定ですが映りません

設定を色々いじってみる。
 
おぉ?ちょっと映りそう?
気持ち程度マシになったので、そのままX1でも試してみます。
 
ん~しかしRFはこれが限界かなぁ...

更になんとか出来ないかと色々いじっている時にチャンネルのオートスキャンがかかったのですが
その時に2chを見失ってしまい、その後何度オートスキャンしても2chを認識しなくなってしまいましたorz

チャンネルの手動登録には、どうやらリモコンが必要な様でジャンクで付いてなかった自分にはお手上げ状態となりました。
リモコンだけ中古ジャンクでないか探してみましたが、古い上にマイナーメーカーの様で見つかる気がしなかったので諦めますた...

仕方ないのでX1のコンポジットを試してみたのですが青色...
 

あと文字もノイズの様なものが酷いです。
  
ゲームが始まったら直らないかなぁと思ったけど、やっぱり青色ですた。
ちょっと使い処が難しいかな。



●「PTV-TVBOX2」を試す

安かったのでもう1台購入してみました。
前回の反省を踏まえて、デジ像などで有名なメーカー「プリンストン」製です。

アマゾンレビューより
--------------------------------------------
AMIGAユーザー必見 投稿者  xman  投稿日 2015/2/23
AMAZONで購入したわけではないのですが、最近発見した事柄があるのでレビューさせていただきます。
アプコンとしては特に優れた性能でもないのですが、
AMIGA1200のRGB出力を電波新聞社のXAV-1S経由S端子出力でこのアプコンにつなぐと、
PAL表示でも、下が切れずに表示出来てしまいます。
同じメーカーでも新しいやつは下が切れてしまい、I-Oデータのやつ白黒でしか表示できませんでした。
ただXAV-1Sだと縦縞が結構目立ちます。新型のXAV-2Sなら違うのかもしれませんが・・・
15kHZRGBモニターも入手しづらいですし、結構いい発見でした。
--------------------------------------------
ん~何となく使えそうな気配が。まぁ自分はRF入力が目当てなんですがw


こちらはリモコンは付いていますが、アダプター欠品。
事前に調べて5Vだったので特に問題ないと思い購入しました。

しかし、リモコンが凄く汚い...
この手の未清掃ジャンクは、取りあえず最初に除菌清掃しないと、なんだか気持ちが悪いですね。
なので、まずは分解清掃から。


金属端子類は研磨剤で磨きます。
歯磨き粉とかにも含まれますが、100均の錆び落としがホボ研磨剤成分なので
軽く擦るだけで綺麗になります。目は粗くメッキがスグに剥がれるので磨き過ぎには注意。
 


「よ~し、早速動作テストするぞ~!」

5Vのアダプタを刺....せないっ!!

どうもセンターがデカい。どうやら3mmぐらいです...ん~そこまで考えてなかったorz

と言う訳で一旦お預け。後日変換コネクタを購入してきました。

ジャンカーなら汎用の変換コネクタセットを買っておけば良いかもしれません。
店頭ではアダプター付きのセットしか見つからなかったので、今回は1本だけ。
 


動作テストです。
こちらはRF接続でもアプコン変換可能で、改造ファミコンを買うより安上がりな気がします。
まぁ配線がごちゃごちゃして接続とか面倒ですけど。
   
RFアプコンでイナブキさんのBattleBattleです。白文字が虹色になっているのがRFの証。
表示位置の設定を何もしていないので、一番上の部分がディスプレイ一番下にも表示されてしまっています。
コンポジットにも線が刺さってるので、最後の1枚はコンポジットの可能性も...(大分前で忘れたorz)



●まとめ

コンポジット出力のある機器を今時のTVに表示するだけなら
中華製の安いやつがあるので、それで十分かもしれません。
しかし、今回のポイントはRFのアップスキャンが可能な事。
ファミコンなどはRF接続のみなので、AV化する前の動作テストには便利です。
勿論レトロなPCでもRF出力対応はあると思うので、機会があったら使ってみたいですね。

これでイチイチ既存テレビのアンテナを繋ぎ変える事無く映すことが可能になりました。
ディスプレイともう1台テスト用のTVを置いておくには場所も取りますし
現存のTVを利用だと録画中にアンテナを抜けない為にテスト出来ないと言う大きな欠点があったので
このアプコンの出番はあると思います。
元がアレなんで映像はそれなりですが、補正はされているからかノイズは少なくVGA接続が使い勝手良いですね。

この手のRFアプコンは比較的安価に出品される事が多いので、
色々なレトロ機器に触れる方には、動作テスト用にお勧めだと思いました。

コメント

レトロゲーマーにも薦めたい「地球防衛軍」

2017年12月14日 08時15分00秒 | レトロゲーム

ナンバリングタイトル「5」と言う事で、知る人には説明不要のゲームですが
意外と遊んだこと無い人も居るのでは?と思い記事に起こしてみました。

平たく言えば、無双系のアクションシューティングです。
B級アクション映画のノリで巨大な昆虫やロボットや恐竜が地球を侵略しにくるので
それらから地球を守ると言う、至ってシンプルなストーリー。

「自分も地球守ってみたいなぁ~、でも大丈夫かなぁ~」って人は、少々お付き合いくださいませ。



●シリーズ5作目だけど大丈夫?
シリーズ物で一番不安な点は「途中から初めても楽しめるの?1からやってないと楽しめないんじゃ?」
って所ですが、ストーリーは先ほど書いた通り基本的には毎回同じなので、ストーリー的には心配無用。

今まではストーリーが続きもので
「同じ敵勢力が新兵器を引っ提げて再度侵攻してくる」
「地球を防衛した英雄(主人公)が一般兵として参戦している」と言う設定でしたが
今作のスタート時は敵の呼称も定まっておらず民間人からスタートするので、ストーリー(主人公)は別物と考えて良さそうです。

今までは無かったチュートリアルもあるのと、
少し進めた感じでは、前半のステージもかなり練習ステージっぽく作ってある気がしました。


●FPSとか苦手だけど大丈夫?
スコープ使用時以外は一人称視点では無いのでFPSほどエイミングが重要だったり視野が狭い訳でもありません。
基本的に無双アクションが出来るなら問題ないと思います。

と言うのは、「敵が結構デカい」「遠くの敵もスコープ装着武器で拡大して見れる」
「広範囲武器がある」「自動追尾武器がある」「そもそも最初は弾が真っ直ぐ飛ばない」
などなど、短時間で精密射撃が必要な場面は想像以上に少ないと思います。
自分もコントローラーによる照準合わせは苦手なので、比較的誘導ミサイル系の武器に頼る事は多いですね。

難易度さえ落とせば敵の数も少なく敵耐久力も低いのでゴリ押しが可能な事も多かったり。
後半になるほどリトライの回数は増えて来ますが、死にゲー(死んで覚えるゲーム)と言うほどでも無く
武器の選択と立ち回りを変えつつ何度かチャレンジすれば、クリアできる可能性が見えてきます。


●このゲームの魅力とは?
・バカバカしさの中にもある臨場感。
・半端ない武力と、半端ない数の敵を返り討ちにする爽快感
・生死の境目から生還した時の達成感
・一辺倒ではクリア出来ない戦術のメリハリ
・インフレ上等な難易度設定
・ネタ装備あり、無線会話にも小ネタありと、遊び心満載。
・誰でも英雄になれるっ!!


●おすすめ出来ない人
流石に万人受けするゲームでは無いので、誰にでもオススメする訳ではありません。
生半可な気持ちでは地球を防衛する事は不可能だからです。

グロさはそれほどでは無いと思いますが、侵略される度にクオリティが上がってリアルさが増しています。
特に厳しいと思う人は...
・昆虫の類を見るのも嫌な人
・銃火器で何かを撃つのに抵抗のある人
・そもそもアクションゲームは全くやらない人
・フレームレートや画質に拘りがあり、処理落ちにイラッとする人
・敵味方入り乱れて訳が分からない状態に耐えられない人
・ゲームに熱中し過ぎて徹夜してしまう人

「これらに当てはまらないなら、取り合えずやっとけ」なオススメなゲームです。


●買うならパッケージかダウンロードか
ディスク版でもロード時間はそれほど気にならないので
少しでもロード時間を短くしたい、ディスク入れ替えが面倒、BDを使いたくないなら「ダウンロード版」
パッケージを並べてニヨニヨしたい、説明書を手元に置きたい、オンライン認証は嫌だって感じなら「パッケージ版」
と、好みで良いと思います。

自分はパッケージ版を買いましたが、説明書は1枚ペラ紙で「続きはWEBで」では無く
かなり簡単ですが兵科の説明と操作方法が載っています。
あとパッケージの表紙はリバーシブルになっていて、自分はレンジャーバージョンでした。



●新参隊員へのヒント
○オススメの兵科は?
最初の頃、圧倒的に使い勝手が良いのは「ウイングダイバー」
高火力と高機動力で「蝶の様に舞い...」ってやつです。
ですが!!
後半は耐久の低さと武器の偏りにより、ある程度慣れていないと詰みやすくなります。
特に機動力を生かしにくい地中ステージや、飛行能力を生かせない平原ステージでは他兵科より一歩劣ります。

やはり基本の「レンジャー」は幅広い立ち回りが可能なので
最初は思い通りに動けないかもしれませんが、
上手くなりたいならレンジャーから始めるのがオススメです。

「エアレイダー」は立ち回りが結構シビアなのですが、分かってくると面白い兵科です。
操作はレンジャーと大体同じで、癖のある武器を使いこなせれば同じように戦えます。
大群に弱いイメージですが、要請ポイントが溜まり易い場面では無類の強さを発揮できます。

「フェンサー」は動作が全体的に重く、照準を合わせるにも一苦労
代わりに圧倒的な火力と耐久力で遠方からも高火力で攻め、近づいてもゴリゴリ押せるので
使いこなせれば特に問題もありません。にしても動きが重いので初心者には最初はお勧め出来ないかも。

「ウイングダイバー」は飛行可能と言う、他の3兵科とは全く違った戦術を取れる事から
ステージによっては楽々攻略出来るのですが、
エネルギーの扱いに慣れが必要なのと、遠距離での選択肢の少なさがネックとなり
一度ハマリだすと中々先に進めなくなったりします。
最初は楽なので初心者向けに見える所に落とし穴が...

それぞれ操作にも癖があるので頻繁に兵科を変えていると操作面で混乱する事があり
途中で兵科を変更せずに1つの兵科でクリアして行く方が良いと思います。
しかし、今作は他兵科の武器も同時に拾えるので、
好きな時に好きな兵科を使ってみるのもありなのかもしれませんね。

個人的には全兵科で順番に遊ぶのがオススメで、自分が今回遊ぶ順番は
レンジャー>エアレイダー>フェンサー>ウイングダイバーの順でしょうか。
基本>癖あり>モッサリ>軽快ってイメージです。
前回、ウイングダイバーを先、フェンサーを後にやったのですが
動きの落差が激しすぎてモッサリ感に耐えきれず、一時中断した後のクリアでした。

○使いやすい武器を見つけよう。
手に入れた武器は一通り使ってみると分かり易いです。
初心者には特にリロード間隔が短い物がオススメです。
爆発範囲が広い物は自爆も多いので、要練習。

○キー操作は初期操作配置で慣れるなら良し、慣れないならカスタマイズすべし。
視点の設定は最初のステージで一番初めにやっておく事。
普段からアクション系のゲームをやっているなら、他のゲームのキー配置に近づけるのも早く慣れる方法ですよね。

○敵を少し残してアイテム回収
最初の頃は倒すのに必死で忘れがちですが、拾わなければ強くなれません。
最優先は緑の箱「武器」、次に赤い箱「体力アップ」を拾い集めます。
クリア画面が出てからも完全に画面が変わるまで拾えるので、諦めずにダッシュしてください。
数匹残しが難しいステージは、諦めて他の所で稼ぎましょう。
しかし、終わりと思って第2波が来る事も多々あるので注意。
今回から途中で負けても難易度によって拾った分の割合でアイテムの入手が可能なので
敵に動きが無い時は、先に拾っておくのも良いかもしれません。

○無限沸きスポットの仕様を利用する。
アイテムを稼ぎたいなら出てきた敵のみを倒し続ける。
逆に出てきた敵を1匹も倒さなければ、新たに沸いてくる事は無いので
敵を引き離せば敵の沸きポイントは無防備になるので場面によって戦術に組み込みましょう。

○敵を効率よく倒せない!!
エイムに囚われ過ぎず照準の微調整は移動でする方が簡単。
それよりも、MAP内での位置取りと戦闘時の立ち回りが重要。
今回は特に仲間との共闘が多いので、連携が取れると楽になります。
(例えば仲間の火力が高い場合、足止め武器を持って行ってサポートに徹する等)

○敵にも得手不得手が存在する
上空から来る敵は高架下や建物の影で戦えば楽だったり
跳ねまわる敵は町中のビルの谷間など狭い所で機動力が落ちたり
武器にも敵との相性があるので、好きな武器で攻略出来ない時は持ち替えてみるのも手。

○地球を守る為には多少の犠牲は覚悟する
兎に角、圧倒的な物量で攻められる事が多く、真正面から戦って勝てる相手ではありません。
時には仲間に雑魚を引き付けて貰ってる間に本体を叩くなどの戦略も必要。
ただし、仲間は頼れる戦力なので、無暗に犠牲者を出さない事も自分が生き残る為の秘訣です。



●ファーストインパクト
楽しすぎて久々に時間を忘れて、のめり込んでしまったぁ!!!
毎回大体同じパターンなのに何故こんなにハマるんだろう...

今作からチュートリアルが結構しっかりしました。
暫くは操作に慣れるステージで、その間に自分にあったボタン配置に変更すると良さそう。
自分はいつもHARDスタートなので今回も。

どうやら初期からHARDEST(かなりムズイ)とINFERNO(鬼ムズ)は選べない様です
いきなりINFERNO攻略とかの縛りが出来なくなった分、遊び方の幅が少し狭くなりました。
しかし、INFERNOで手に入る武器を下位レベルで使うとゲームバランスが崩壊してしまう為
これはこれで有りなんじゃないかと思います。

暫く進んだ感じ、ステージ構成が「戦術」と「ストーリー」に分かれている気がしました。
「戦術」はゴリ押しが利かず戦闘メインで少し難し目に作ってる感じ。殲滅が目的で友軍も全滅しやすい。
「ストーリー」無線の内容と、特殊な演出で世界観に引き込まれる感じ。クリア条件が殲滅では無い事が多い。
今までも演出は色々ありましたが、ここまでストーリー重視の演出は、そう多くなかった様に思います。
あとはアイテムが稼ぎやすいステージと、そうで無いステージが良く見受けられます。
まぁ、自分の思い過ごしの可能性も高いので、適当に流してください。



●まとめ

前作の地球防衛軍4から、既に4年も経ってるんですね...早すぎっ!
発売日に買いたいゲームって、もうコレしか残ってないかも...
自分が始めた第2作目は2005年7月でPS2のシンプルシリーズでした。

以前、この地球防衛軍を使ってレトロゲーマーに関係ある思い出補正の検証を行った事もあります。
その時はPS3「地球防衛軍4」発売前にPS2「地球防衛軍2」を遊んでみましたので
興味のある方は合わせて御覧ください。
過去関連記事:「思い出補正」


今回は、前半の難易度は比較的低めな印象。
武器の相性が合わずに退却する事はありますが、今の所は1日中同じステージで過ごすって事は無いですね。
まぁまだ序盤が終わったぐらいなので、これからどうなるかは分かりませんが。

シリーズ物の定めとして、ナンバリングが進むにつれ徐々にユーザーが減って行く事が多いと思います。
今回は、その辺りを意識した作りになっている気がしました。
「新規で始めても普通に面白い」そんな作り方をしているだろう所が沢山見受けられました。
なので、新たに入隊してみたい方はシリーズ5作目の今回が特にオススメだと思います。
難易度を落として適当にバンバン撃ってるだけでも面白いと思うので、興味のある方は一度手にしてみて下さい。

さぁ、今日から君もEDFの一員だ!!

コメント

レトロ機器のホワイトニングに挑戦!

2017年12月06日 08時01分22秒 | レトロゲーム

レトロ機器は言わば、掃除との闘いでもあります。

掃除でどうにもならない現象の一つが「黄ばみ」
室内の光が当たらない所で使用及び保管されていれば割と綺麗なのですが
主に出しっぱなしだったりすると、蛍光灯や窓から入る紫外線にもジワジワやられて黄色くなっていきます。

しがぁ~し!ネット社会の昨今では黄ばみの取り方ですら誰にでも検索出来て
しかもそんなに費用は掛からないとか、なんと言う素晴らしき時代なのでしょう。
DR-320とかファミコンとか、黄ばみが酷い物が増えてきたので、今回はホワイトニングに挑戦してみましょう。

2年目に突入したので内容がダブらない様に、追記形式で更新していますのでご了承下さい。
関連記事:レトロホワイトニング失敗事例(2018/7/11追加


●ホワイトニングの基本

一般的な方法は、洗濯用の漂白剤に付けて日光(紫外線)に当てる事で、科学反応により黄ばみがとれてくると言うもの。
検索してみると、大きな入れ物にドブ漬けする方法と、クッキングペーパーで包んでラップで覆う方法があるようです。

今回はファミコンのカバーを、ドブ漬けにしてみましょう。
屋外放置でもっと黄ばんでいる個体も良く見かけるので、今回は比較的マシなファミコンかもしれません。


衣類に使うので、それほど害が無いとは言え化学反応を利用するので事前準備が必要な様です。
特に金属パーツを漬けるのはNGらしいので、色々剥がして行きます。


まずは金属プレートを剥がしてみましょう。
結構傷が付くので、シリコンスプレーをかけながら、ヘラの様に削った鋼の棒を差し込んで浮かせて剥がしました。
  
綺麗に剥がせました。 

シールの下も変色してそうなので剥がしてみましょう。
どうやって剥がせばいいのか分からず、カッターナイフで剥がしてみると残念ながら左側はボロボロに...
仕方ないので完全にめくってしまいます。
 

右側は割と綺麗に剥がせました。しかし、線が切れてるorz
 

自分なりのコツは、
・まずはドライヤーで温める。
・カッターの刃を滑られせて、刺抜きなどで挟めるぐらいめくる。
・くの字に曲げて剥がすのでは無く、ピーンと張りながら剥がす
ん~、この辺は経験値が必要そうですね。

背面と前面のシールも同様に剥がしました。
まぁ、あまり綺麗な色してないので、貼り直さない方が良いのでしょうか?


一通り下処理が終わったので、再度丸洗いしました。



●実践!ホワイトニング(手間なしブライト+ドブ漬け+夏の日光)

色々濡れたりすると面倒なので、過程の写真はありません。
「ワイドハイターEX」を使うのが一般的な様ですが漂白成分が入っている為
白くなり過ぎる事を懸念して、今回は「手間なしブライト」を使用。
特価の時に買えば税込み80円ちょっとなのでリーズナボー。
ノーマルの「ワイドハイター」も特価の時は同じ値段なので、安い時に安い方で良いんじゃないかと。
ドブ漬け用のケースは、ファミコンカバー程度なら100均で売ってるサイズで収まりそうです。

入れ物のサイズと液の濃度にもよりますが、ファミコンのカバーなら詰め替え用2本あった方が良いかもしれません。
今回は1本を2倍程度に薄めて試そうかと思ったのですが、全体が漬からなかった為に3倍程度の希釈となりました。

漬けてる時は毎日見るので、漂白が進んでいるか中々分かり難いですね。
最初は良く分からずに明るい所に置いておけば良いと思ってたのですが、どうも白くなる気配があまりありません。
なかなか黄ばみが取れず、途中で原液を追い足ししながら1カ月ぐらいかかってしまいました。

 >   
びふぉー      あふたー

ホワイトニング後の写真は、なるべく白飛びさせない為に光を当てない様に撮影してみました。
オークションなどではワザと光を強く当てて綺麗に見せている物も多いみたいですね。
見慣れている人には違いが分かると思いますが、今回は光を当てている最初の写真と比べても一目瞭然ですね。
ワイドハイターEXならもっと真っ白になるのでしょうか?そして、やっぱりシールは貼りなおすと汚い...



●実践!ホワイトニング(手間なしブライト+クッキングペーパー+夏の日光

お次はDR-320の黄ばみ消しにチャレンジ。
何気にファミコンより黄ばんでいます。


ファミコンのホワイトニングで何となく分かった事。
直射日光でないと効果薄
・ある程度の濃度が必要
・ドブ漬けは結構な液量が必要になる

今回はクッキングペーパー方式でチャレンジ。
こちらの方式にも当然利点と欠点があります。

利点:
・液量が少量で済む。大きな入れ物は不要
・完全に覆ってしまえば深い入れ物不要(皿みたいなのは有った方が良い)
・ピンポイントで出来るかもしれない?
・金属部分を避けられる

欠点:
・ムラになりやすい
・デコボコ段差に弱い

 
白くしたく無い場所をマスキングしてキッチンペーパーで覆います。
この上から漂白剤(今回は手間なしブライト2倍希釈)をぶっ掛けて、ラップで包んで天日干し。


 > 
ビフォー         アフター

ファミコンに比べて黄ばみが濃かったので、目に見えて白くなっていますね。
今回は濃いめで作って、天気が良かったので直射日光で2日間(早っ!)
ベランダが日陰になる所なので直接日が当たってる時間は計10時間程度かもしれません。
初日と2日目で向きだけ変更しています。(背面の面積が広いので)

短期決戦したかったのは茶色い部分が塗装っぽく、マスキングしたとは言え浸み込んで侵食される気がしたから。
結果、僅かに変色していましたが、磨きで何とかなる範囲でした。
あとは、微妙に機種記号が薄くなってしまいました。
これはホワイトニングのせいと言うより、最初の時にアルコールティッシュで拭いて少し色落ちしてしまったのですorz

もう1台、同じぐらい黄ばんでいるDR-320をゲットしたので、並べて比較。

ホワイトニングの方に光が当たっているので、若干補正してみて下さい。

この2台目もホワイトニングしてみたのですが、見事に失敗しましたorz

マスキングの仕方が甘かったのと、長時間やり過ぎた感じですかねぇ。
白い部分のみに完全分解できないタイプのホワイトニングは、結構難しそうです。
今回はキッチンペーパー1枚で包みましたが、2枚ぐらいの方が良いかもしれません(要検証)


●全ては、このホワイトニングの為に!

さて、ここまでは慣らし運転。
本命は当然、これだぁ!!

X1マニアタイプのキーボードです。
結構黄ばみがあって、出来れば綺麗にしてみたかったのですが
いきなりやるのは失敗が怖かったので、ファミコンとかDR320とか黄ばみの多いもので試してみたのです。
ファミコンは半分はこの為に買った節もあったり。

まずは全てのキートップを外して、丁寧に掃除した後に丸洗いしました。
キートップのみなので、今回は短期決戦ドブ漬けバージョンで。
微妙に100均1ケースに収まり切らなかった...
 

濃い部分から一日毎に取り出して行きます。
濃い部分完成。
 
ぱっと見は分かりませんが文字部分がクッキリ白くなりました。

キー側面は磨くと結構ツヤがあるんですね。

薄い部分完成 
  >  

白い部分完成
 > 

比べてみると、凄く綺麗になりました。
一番濃い部分はちょっと白くなり過ぎた感じで、一番白い部分はもうちょっと漬けても良かった感じです。
古びたレトロ感は無くなってしまいますが、これはインテリア的にも実用的にも良い感じ。




●2年目のテスト

またまたシーズンがやってきました。
シーズン終わり頃は、冬場にも試そうと思ってたのですが、
液体触るのは冷たいし、日照時間も短くヤル気が出ずにテスト叶わずorz

今年はPC-98シリーズのお陰で、被験体は多数w
Xa16は比較的綺麗ですが、Apは結構きてますね。
   

テストしてみたい事
・ワイドハイターEXパワーを使ってみる
・凹凸のある素体でのペーパー方法の確立
・金属パーツのホワイトニング
・デコボコしたキッチンペーパーではなく、平らなペーパーを使ってみる。

○漂白剤の違いによる差
ん~あんまり変わらない様な?
  
「ワイドハイターEXパワー」と「手間なしブライト」ですが、キートップどぶ漬けでの効果に違いは感じませんでした。
この程度の効果なら、ブライトかノーマルハイターを沢山買った方が良い気がしました。
値段が倍違うので濃度を濃くした方が良い気がしないでもないです。
今度はペーパー式をワイドハイターEXで試してみたいです。

○凹凸部分の漂白
今回での具体的部分はFDDの挿入口。
かなり凹んだ構造になっている為、普通のペーパー方式では液に触れない為に綺麗に漂白されない事が多いです。
1回目は普通にやって全然ダメだったので、2回目に試してみたのはペーパーを大量に詰め込んでみる作戦。
太陽光が結構強く、意外とペーパーを透過する様なので液に触れさせる事に重点をおきました。
  
結果は、かなり良い感じに漂白出来ました。
ファミコンもそうですが凹凸の多い素体は結構あると思うので、続けて検証して行きたいと思います。

○文字部分の漂白
印刷方法や材質にもよるのかもしれませんが、やり過ぎると消えていきます。
   
やはり塗装部分には十分注意する必要がありますね。
印刷部分のみ時間を短くする等の対策が必要かもしれません。

○金属パーツ
本来、科学反応を利用するホワイトニングでは金属パーツはご法度です。
しかし、PC-98の塗装面はモコモコしたものでコーティングされた感じで、普通の塗装ではありません。
そこで黄ばみの部分だけでもなんとかホワイトニング出来ないかな?と思いテストしてみました。

   
表面は綺麗になりましたが、代わりに裏面の錆止め塗装部分はヒドイ状態です。
  
ケースもCバスの蓋も同じで、塗装が剥がれて錆が広がっている感じですが、全体をみるとそれほど悪い状態でもなく
金属のエッヂ部分から錆びのある所の塗装が侵食されて行っている様にも思えます。
裏面をキッチリとマスキングすれば、意外といけるかもしれませんね。
こちらも続けて検証して行きたい項目です。

○ドブ漬け失敗部分の考察
「スペース」キーと「vf・4」キーが一部分、漂白されていませんでした。
5インチのフロントパネルもちょっと怪しい感じだったので原因を考えてみると
  
どちらも、乳白色の小分けされた容器に入れていたんですよね。

これはX1の時にも使っていたので気にしなかったのですが、
よくよく考えてみたら、X1のスペースとカセット制御ボタンも少し変な感じに白くなっていた気がします。
考えられる原因は...

・小分けされている為に液量が少なく、偏ったホワイトニングになってしまう
容器や液そのものが結構高温になるのですが、広いとその分自然に熱などで対流が生じ
自然に撹拌されますが、容器が狭いとそれが上手く機能しないのではないか?

・容器が透明ではない
狭い仕切りが邪魔をして、光が綺麗に当たらない事により、ムラが出来てしまう可能性。
マダラ模様では無くて直線的な境目になっているので、容器の淵により紫外線量が偏ってしまった可能性。

ちょっと、この乳白色の小分け容器は今後使わない様にしてみましょう。
少量の液で漬けれるので重宝していたのですが、何か変わりの容器を探してみます。
ドブ漬け容器は透明なものでするのがオススメです。

○漂白の色戻り
これ、X1キーボードの時も感じたのですが、漂白終わってから2,3日すると漂白直後の真っ白さが無くなっている気がしました。
実際に写真で撮れればよかったのですが、結構色合いが分かりにくいカメラなので難しいかもorz
時間的に見てみると
漂白直後 : 濡れている時はムラ等が目立たない状態で、色味は分かり難いです。真っ白では無く少し黄色が残って見えたり。
洗浄直後 : 洗ってスグは上記と同じ状態ですが、徐々に白味が増して来ます。ムラがあるとココで初めて気が付きます。
乾燥後放置 : 数日経つと、真っ白に見えた部分も、若干黄色味が戻る部分が出てきます。それでも元よりは断然白いですが。
この事を知らないと、一旦は真っ白になったのに少し戻ってしまってショックなので、ある程度は覚悟しておきましょう。


まだまだ2年目も始まったばかりで、他の機体にも挑戦するつもりですが
この記事は文字数が厳しくなってきたので、機種別の記事に載せるか、ツイッターで報告しようと思います。
 

この後、スペースキーとvf・4のみをやりなおしてみましたが、結局色ムラは消えず...
 
単なる日焼けだけではないのでしょうか?汚れと言う訳でもなさそうなのですが、今の所は原因不明と言う事で....
それでも、これぐらいの差はあるので、新品の輝きを取り戻してみたい方はチャレンジしてみて下さい。




●まとめ

まだまだ改善の余地はありますが、大分と流れ作業で出来るようになりました。
PC-98のホワイトニングで分かった事は「厚めのペーパーでも大丈夫そう」と言う事。
FDDの挿入口がそれで、綿を詰める感じで漂白剤を浸み込ませたペーパーを詰め込む事で
内部まで綺麗に仕上げる事が可能でした。

夏場の日光でやる場合の欠点は「不安定な紫外線量」「熱」にあると思います。
ラップで蓋をしたりするのですが、夏場は特に蒸発して雫が出来て光の当たりが均等にならなかったり
乾燥してムラが出来てしまうようです。
また、紫外線量によって進み具合が違うので、マメに取り出して点検しないと
白くなり過ぎたり、ムラになったりする事があるので、けっこう運に左右されるかもしれません。
逆に冬場は紫外線量も少なく日照時間も短い為に、時間が掛かってしまうかもしれません。
この辺りは色々テストしながら経験値を積む必要がありそうですね。

ペーパー方式でマダラにならない様にする方法が難しく、まだ確立出来ていません。
今後は、この辺りを改善出来ないから引き続き実験を続けたいと思います。
ペーパーを厚くして試してみようと思っていたのですが、前回から間が空き過ぎてスッカリ忘れていましたorz
まだ期間はあるので、次でチャレンジしたいと思います(また忘れないかな?w)

その他の方法として、室内でブラックライトを試してみたいと思ったので、
使えるかどうか分かりませんがネイルのレジンを硬化させる為のUVライトを注文してみました。
使えそうでしたら「ブラックライト方法」として結果報告したいと思います。


行程も必要な物も結構あるので手間はかかりますが、自分で出来るメリットは大きいです。
最初は上手く行かない事も多いので、安い物、小さい物、失敗しても悔いが無い物で練習しながら、
本命のホワイトニングにチャレンジして下さい。

ホワイトニングの楽しい所は、効果を確実に実感できる点。
これから紫外線がガンガン降り注ぐ季節ですので、皆さんもチャレンジしてみては如何でしょうか?

以上、レトロ機器のホワイトニングでした。


●漂白剤の濃度について
現在、色々テスト中。
原液~2倍程度が良さそうで、3倍まで希釈するとかなり時間が掛かる様です。
黄ばみ具合にもよりますが2倍程度でも晴れの日(5月~10月ぐらい)なら
1日~2日で大体理想の白さになると思います。

但し材質にもよりますが、いずれの濃度にしてもヤリ過ぎると白く粉を噴くほどになります。
また、プリント文字があると薄くなるので濃度は紫外線量と時間、素体との兼ね合いになります。

●よく勘違いされる点
化学反応を利用した漂白の為、紫外線量に大きく作用されます。
基本的に、太陽光を利用する場合は直射日光でなければ、ホボ効果はありません。
勿論、素体が漂白液に触れていない場合も効果がありません。

マダラになってしまった場合、もう一度同じ手順を踏めば簡単に綺麗になると思われがちですが、
難易度は初回に比べて跳ね上がります。
マダラで黄色く残った部分は白くなりますが、最初に白くなった部分が”より白く”なってしまう為、改善されない事も多いからです。
とは言え、ある程度は目立たなくなる場合もあるので、期待せずに再処理してみると良いかもしれませんね。


●ドブ漬け方式
○利点:
・全体的に満遍なく黄ばみを取りやすい
・確認が容易で追い足し出来るので乾燥の心配が少ない
・濃度を途中で変更出来る。
○欠点:
・結構な液量が必要になる(コスト増)
・保管や移動が大変(こぼすと変色の元になる)
・マスキングでは剥がれてしまう可能性がある為、白単色限定(完全耐水密閉が難しい)
○必要な物
・対象物がスッポリ入る容器(室内に持ち込む場合、蓋があった方が良い)
・ラップや透明のプラ板(蒸発や埃を防ぐ)
・ゴム手袋等(手荒れ等を防ぐ)
・漂白剤。量は多めに。(ワイドハイターEX、ワイドハイター、手間なしブライト等)
・計量カップ(濃度を量る用)
・重り(軽い物は浮いてしまうので裏面に付けるか、乗せる場合は透明な物が理想)
・アルミホイル(無くても可。容器の下に敷いて反射光を利用する)
○手順
・対象物を分解、シールや金属等を剥がして綺麗に洗浄する。
・対象物を容器に入れる(キートップの場合は泡抜きが大変なので裏向きに並べる)
・計量カップで量りながら漂白剤の濃度を調整して入れる(泡抜きが出来る程度の液量が必要)
・ラップ等で蓋をして、直射日光の当たる場所へ放置
・時々点検して好みの色になるまで放置。長期放置でも白くならない場合は液を濃くするか入れ替える。
・取り出して完全洗浄(液量が多いので、色々な所に漂白剤を付着させない様に注意。)
・元通り組み直して完成♪
○改善余地
・対象物が浮かない様に遮光せずに重りを設置する方法(液との接触面には置かない方が良い)
・必要な液量を減らす為に、容器の余分な隙間を減らす方法(光の屈折が少ない透明なもの)
・対象物のサイズによる容器の選定
・蒸発や埃防止の蓋に水滴が付く問題の改善(極力ラップで覆わない方が良いが、蒸発が早い。)


クッキングペーパー方式
○利点:
・液量が少量で済む。大きな入れ物は不要
・完全に覆ってしまえば深い入れ物不要(皿みたいなのは有った方が良い)
・ピンポイントで出来るかもしれない?(逆に模様を付ける等)
・金属部分を避けられる
○欠点:
・ムラになりやすい
・デコボコ段差に弱い
・気泡抜きやラッピング作業が大変。
○必要な物
・対象物を乗せる受け皿
・マスキングテープ(必要であれば。貼って剥がす事で塗装など損傷する可能性があるので注意)
・ラップ(蒸発や埃を防ぐ)
・ゴム手袋等(手荒れ等を防ぐ)
・漂白剤(ワイドハイターEX、ワイドハイター、手間なしブライト等)
・計量カップ(濃度を量る用)
・空きペットボトル(あらかじめ濃度を決めて液を作っておく)
・キッチンペーパー等水分を吸いやすいもの。
・アルミホイル(無くても可。容器の下に引いて反射光を利用する)
・密閉出来そうなビニール袋(乾燥を防ぐ為。食品保存用等で透明なもの。無くても可)
○手順
・対象物を分解、シールや金属等を剥がして綺麗に洗浄する。
・漂白したくない部分をマスキングする。
・対象物をキッチンペーパー等でくるむ。
・必要な濃度の漂白剤を予め作っておく。
・受け皿の上に対象物を包めるぐらいのラップを敷いて対象物を乗せる。
・上から作った漂白剤をかけ、気泡が入っていたら抜き密着させる(密着度が低いとムラの原因になります)
・ラップで綺麗に包んで、ビニール袋に入れて密閉する(可能な限りキッチンペーパー等が浮かない様に)
・直射日光の当たる場所へ放置
・日照量を考慮して適当な時間で取り出して完全洗浄
・状態を見て綺麗に出来てない場合は初めからやり直す。
・元通り組み直して完成♪
○改善点
・ペーパーの貼り方:ペーパーを濡らしてから置くとシワになり難い。段差はさらに上から押さえる事で浮かなくする。
・ペーパーを重ねても日差しがあれば、ある程度までOK。ペーパーが浮かない様にペーパーとラップで押さえる。
○改善余地
・夏場は熱と乾燥でムラになりやすい気がするので、冬場だとどうか
・マスキングに適したテープ(濃淡どちらが良いか?粘着性等)



関連記事:レトロホワイトニング失敗事例

コメント

30年越しにファミコンGETだぜぃ!!

2017年11月28日 07時50分03秒 | レトロゲーム

「レトロゲーマーへの道~まえがき」でも書きましたが、自分はファミコンを買って貰えなかった子供です。
貧乏とか節約とかなら仕方ないんですけど
「X1C買うお金あったらファミコン本体とゲームどれだけ買えるんだよぅ!」
と子供の頃は嘆いていましたね~。

X1Cが我が家に来た理由は恐らく「教育の為」なのでしょうが、残念ながら子供の頃はパソコンに興味を持てず
高価なX1Cも「ただ面倒なゲーム機」という認識しかなく、結局はゲーマーに育ってしまった訳で
子育てとは、なかなか親の目論見通りには行かないものです。
(むしろファミコンから遠ざかってしまった為、逆にゲーム欲求が増えた可能性が?w)


ファミコンは買って貰えなかったけど、ゲームは大好きだったので
ゲームボーイやスーパーファミコンを手に入れてからは沢山のゲームを遊んできました。
しかし、数をこなすにつれ

やらされ感のゲームに食傷気味

自由度無限大のネトゲにハマる

時間的にネトゲ厳しい

ソシャゲは肌に合わない

って感じの流れになってレトロゲームに辿り着いた訳で(実際には、まだハードで遊んでるだけですが)
今更ですがオールドファミコンを購入してみました。
今まで本体ごと借りて遊んだ事は何度かありますが、自分で所有したのは生まれて初めてだったりします。

何となくヤフオクを見ていると(←既にヤバい傾向)以前デレコのDR-320を購入させてもらった方が、ファミコンを出品されてました。
前回同様に状態は凄く悪そうですが、購入して動かなかった物を転売したり、
中身をイジる様な感じではない所がジャンカーとしては安心して購入出来るポイントです。
最悪、動かないけど外側が綺麗なものを買ってニコイチにすれば済む話ですしね。



●掃除と動作テスト

想像通りボコボコです。


中身も埃まみれですが、手を加えられた感じは全くありません。
個人売買で物を買おうと思っている方は、これぐらいの埃は覚悟しておきましょう。


コントローラーのプレートのメッキが剥がれているので代替品を探していると
新品のプレートが1300円で売っていましたが、この本体にお金かけたくないので別の手で。

ソフトが無いと始まらないのでジャンク100円のドラクエ4を仕入れたのですが
Gっぽい虫が入り込んでるわ、中まで埃だらけだわで、小さいのに掃除が結構大変でしたorz

DQ4は本体ごと借りてクリアした事はあるのですが、思い出としては
次の町を探して頑張って進んでたら、それがラストダンジョンだったらしく
MP枯渇で回復等はアイテム頼みになってしまいヒーヒー言いながらラスボスを倒したのが一番印象に残っていますね...


付いてきたアダプターが偽物だったので、スーパーファミコンのアダプターを使って動作テストです。

問題無く起動しました。そして、なんとバックアップデータが消えずに生きていた模様!!
相変わらずRF接続ですが綺麗だと思う自分はどうなんでしょうか。
後のテストの時は、綺麗さっぱり冒険の書3冊とも跡形もありませんでした。まさひろ君すまぬ...

電池を入れ替えてみようかと見てみると意外と値段が高そうです。
中身は100均で売ってる電池だけど端子付きだと250円ぐらい?
ホルダーにしても電池と合わせると、それなりの値段するんですねぇ。(秋月なら安いですがチマチマ買うと送料がががが)
手持ちのスーファミソフトも結構数があるので、安い電池にハンダ直付けした方が良いのかすらん?
もしくはホルダーをまとめ買いするかですね。

子供の頃、唯一FF4のボタン電池を交換した事があって、
開けてみると、配線を引っ張ってボタン電池に芋ハンダで付いていて、ビニールテープで無理やり引っ付けて絶縁している状態....
まぁ割と空間があったので問題は起きてませんが、今思うと昔の腕で電池直付けハンダは結構危険だった気がします。
まぁ、今すぐ遊ぶ訳では無いので一旦保留。今買って付け替えて遊ぶ時に電池減ってる可能性w



●ファミコンアダプター

ファミコンアダプターは10Vみたいですが、スーファミアダプターを使いまわすのもアレなんで、手持ちの9Vで動くか実験。
色々ググってたら普通に9Vで動いてましたorz
実験する必要もないけど、アプコンやRGBコンバータ用に使ってた9Vアダプターが今は使わなくなったのでファミコン用にしましょう。
但し、ファミコンはセンターマイナスなので一般的なアダプターは使えません。
なので、+-を入れ替える端子を作成。


 
「綺麗な映像してるだろ?RF接続なんだぜ...」
9Vアダプターでも動作は問題なし。
本来、純正アダプターや互換アダプターはスーパーファミコンと共用可能なのかもしれませんが、
9Vアダプターの場合スーパーファミコンは動きませんのでご注意を。

ついでにスーパーファミコンのアダプターも延命処置を施します。
  
スーパーファミコンは、確か子供の頃にソフマップの中古本体を買った記憶があり、アダプターが純正ではなさそう?
コードの付け根の所に補修跡があります。

  
断線でもしたのでしょうか?一応、半田付けで補修した様ですが、なぜ根元から付け変えなかったのかと...
まぁ、子供の頃は半田吸い取りと言う概念が無かったですからねぇ。


内部は結構な埃が...このまま使い続けた場合、何かの拍子に火を噴いてもおかしくないですね。

コードブッシュが無いので熱収縮チューブ3重構造と結束バンドで適当に作りました。
   

 
よく見ると電解コンデンサが思いっきり漏れてないですか?それとも固定用の接着剤?
パッと見で、固定用の接着剤と液漏れの区別がイマイチついてない初心者です。
ゴムノリ(シリコンゴム?)がコンデンサ側面まで付いてたり、カチコチで掃除しても綺麗にならないなら固定用ノリ
基盤に広がってるだけで掃除して取れるなら液漏れ。って感じで良いのでしょうか?
まぁ写真見た感じ、ダイオードの足が一部緑なので液漏れでしょう...

前回X1Cの電源延命用に買ったけど容量違いだった電解コンデンサを使ってみましょう。
素人が見ても ”ダイオード4個使ったブリッジ整流回路” と分かるぐらい単純な回路で
整流後の安定化用と判断。これなら多少容量が増えても大丈夫(なはず...)
 
高さが大分と高くなってしまいますが、何とか収まりそう。
もとは16V2200μFですが、16V3300μFに変更します。
本当は耐圧を上げた方が良いのでしょうが、使わずに置いておくのも勿体ないのです。

  
無負荷だと意外に電圧が高く13V以上出ています。
9Vの定電圧でスーパーファミコンが動かないのも納得。



●コントローラーパネルを自作

コントローラーは取り合えず汚い鉄板は剥がして、仮に木目調の100均シートを貼っておきました。
もうちょっと厚みがあるシートの方が綺麗になりそうですね。100均は100均でしたorz
  
  
なんか、全体的にデコボコするし淵の部分が汚い...(淵の汚さは加工技術のせいだけどw)


暫くした後日。
もう少し綺麗に出来ないかと100均で見つけたのがA3のクリアファイル。
少し柔らかめですが3枚も入ってるので結構色々使えるんですよね。
これを切って土台にすれば多少の凸凹も気にならず、両面テープなどで綺麗に貼れるはず...
  
コントローラー>両面>100均クリアシート>100均リメイクシートの格安コントローラーパネルです。
相変わらず切り方は下手くそですが、さっきよりはマシになったかな?
リメイクシートは切れ端を使ったので柄が縦になってしまった...
まぁボロボロよりはマシになった程度ですが、暫くはこれで行こうと思います。

スイッチのゴムの方は、まだ使えそうなのでまた次の機会にでも。
X1の時みたいに、改造して別のコントローラーを繋いでみるのも面白いかもしれませんね。


●まとめ

あっさり起動してしまってジャンカーにとっては面白みに欠けますが、
普通にレトロゲームを楽しむには、やはりファミコンが一番お手軽なのではないでしょうか。
ハード、ソフト共に耐久性はかなり高く、カセットテープや磁気ディスクの様な劣化やカビに悩まされる事も少ないでしょう。

レトロゲーム機にしては在庫が大量にあり、本体価格もお手頃でソフトも100円から多数あります。
ファミコンミニも良いですが、どの道押し入れの肥やしと化す気がするので
思い切って実機を手に入れてみるのは如何でしょうか?


色々検索していると遊びとしての幅も広く、自分で塗装して色々なカラーリングを楽しんでみたり
分解してケースを作り変えてみたり、色々改造して皆さん楽しまれているようですね。
自分は手始めにコンポジット化に挑戦してみたいですが、それはまた別の機会にでも。

コメント

CZ-801C(X1C)の延命処置

2017年11月18日 08時01分45秒 | レトロゲーム

X1の修理関係で色々検索している時に、X1センターさんの掲示板でMZ修理の書き込みに流れ着きました。
そしてこんな一文が...
--------------------------------------------------------
電源部のコンデンサ交換はさほど難易度は高くないですが、不動になってからだとコンデンサ交換だけで復活しないケースもあります。
コンデンサの劣化は他の部品の故障の元になるからです。うちのは12Vレギュレータが逝ってました。
--------------------------------------------------------
恐らく、「CZ800C電源修理・・・できなかった。」記事の電源の事だと思うのですが
自分のX1Cは一度電源が落ちてシャットダウンした事があるだけに、見過ごせませんでした。
「テグザー」のロードテストで長時間可動した時にシャットダウンしたのですが
それ以降は長時間と言うほど、まとまった時間可動させていなかったので無事なだけかもしれません。

レッドマニアの電源でも液漏れは確認された為、X1Cの電源部分の電解コンデンサも総入れ替えが必要だろうなぁとは思っています。


そうこうしているうちに再び電源がシャットダウンしました。
最初は、表示が急に消えたので 「アプコンが熱でやられたか?」 と思いましたがX1Cの電源の模様。
普段はガチャガチャ鳴って止まるのに、スッっと静かに停止するのが不気味です....

丁度、ロードが終わって巻き戻しが始まる時に落ちた様です。
電源を冷やして何とか再起動しましたが、冷却ファンを付けていたにも関わらずシャットダウンしてしまったので、
いよいよ電解コンデンサ交換の必要が出てきたかなぁっと。

折角なのでメイン基板やカセット基盤の電解コンデンサの交換にもチャレンジしてみましょう。。



●X1C(CZ-801C)、カバーと電源の取り外し方法
X1Cの最初のカバーの取り外しは今までは背面から無理やりバラしていましたが、
流石にこれだけ毎回カバーを外していると色々試す機会も多く、やっとこさ最初のカバーの外し方のコツが分かりました。(遅っ!)

まずは今まで通りネジを4本外して、カセットスロットを開けた後、後ろ側を浮かせます。
(今回はプロッタープリンター内蔵用のカバーは外しません。カバーを浮かせる為にネジだけ外しておきます。)
 

次に前の爪フックを外すのですが、これが普通に外そうとすると凄く硬い!!

ここで、出来れば固めのプラスチックのヘラみたいなのがあると良いかも。
少し厚めで硬いプラスチックのヘラっぽい物なら何でも大丈夫だと思いますが、耐久性は必要そう。
マイナスドライバーの様な角のある金属だとカバーの爪が欠けたり凹んだりするので注意です。
マイナスドライバーしか無い場合は、テープをグルグル巻きにすればマシかもしれません。
自分は、車用アルミホイールのセンターキャップの隙間に突っ込んで外すや~つ。を使っています。

(こんなや~つ)

次に、背面の端子類を損傷させない様にX1Cを立てます。立てる事で、後ろから軽くカバーが押された状態になります。
横向けのままでも可能かもしれませんが、その場合はカバーが下がって最初に浮かせた後ろ側が戻ってしまう事があります。
 
(I/Oポートやジョイスティックのカバーが無い場合、プリンター端子が破損し易いので注意。硬い台には置かない方が良いかも)

テンキー側のフックから外して行く方が楽だと思うので、こちらから。
まずテンキーの矢印キーの下とカバーの間に指を掛けて、カバー本体を手前側に(立てた状態なら上向き)に引きながら、
底面のフックを外す所にヘラを突っ込んでコジます。

(親指で黒い土台を押さえ、残りの指で引く感じ)
ちょっと力のコツがいるかもしれませんが、普通にコジるだけだとカバーの弾力でスグに戻ろうとしてしまうので、
カバー全体を引きながら浮かせる感じにサポートするのがコツの様です。

  
一つ外れてコツが分かると、真ん中のフックも楽に外れると思います。
それでも、最も電源寄りのフックは結構硬いと思うんですよね...
SHIFTキーの下に指を掛けると、大分と外しやすい気がします。

前のフックさえ全て外れれば、あとはスッとカバーが外れますね。
この方法で楽に外れる様になったのですが妙にアッサリ外れてしまうので
何度も外しているから前面のフックが弱っているだけだったりしてw


次に前回のX1Cのキーボード修理同様にキーボードを外して、電源コネクタを切り離します。


電源本体はメインボードのネジを2本外したあと、前側(背面のスイッチと逆向き)にスライドさせる事でフックが外れ、電源を取り外す事が出来ます。
 



●X1Cの電解コンデンサを交換

X1Cの電源を開けて見ると、見事にパーツと同じ高さのケースに収めた感じの作りで
素人目で見ても結構無理して詰め込んだ感は否めません。
しかし、部品点数を減らしたりレギュレータの放熱板を廃止してケースと一体化させたりする事で
スペースを稼いで良く収まってるなぁっと。
X1Cは拡張バスが外付けですが、プロッタープリンターは内蔵出来る訳ですし、それなりの電源は必要なはずです。

X1センターさんの電源修理の記事を見る限り外注生産の様なので、
当時の外注先は 「むちゃ言いやがって...」 とか思っていたかもしれませんねw

電源部分は回路図も無く、このままの状態では電解コンデンサの数値が全く見えません。
仕方ないので、パーツを外しながら数値をメモりました。

そして、X1Cの全ての電解コンデンサの買い出しに出かけた訳ですが...

「うぉい、3900μFのコンデンサが店頭に無いぞぃ!」


店員さんに聞いても 「作って無い事はないと思うけど仕入れてない」 みたいな。
共立さん、千石さん、マルツさんを見て回るも全滅。
行きつけ主力の3店舗に無いって事は、ひょっとして自分の見間違いかと思って
パーツサイズが同じぐらいの3300μFのを買って帰ったら、やっぱり3900μFだった件orz

マニアタイプの電源はこの部分には2200μFが使われていました。
電解コンデンサは「容量だけは合わせとけ」と言う話で
古い電源アダプターの様な単純な整流安定用の電解コンデンサなら変更しても問題なさそうですが
パソコン電源の様な、回路の仕組みが分からないまま素人がヘタに変更してしまうのは問題ありそうなので、
素直に3900μFをネットで探す事にしました。


最初パナソニック(EEU-FC1C392)の物が検索にかかったのですが、販売サイトの送料が2000円...
6000円以上の注文で送料無料とかムリゲー過ぎるorz

他の販売サイトを探して見つかった日本ケミコンの(EKYB160ELL392ML20S)にしました。
単品で買うと店頭価格よりお高いですがネットでしか売ってないのでしかたなす。
一応、サイズ16×20、電圧16V、耐熱105℃、容量3900μF、リード間隔7.5mmって感じだけ合わせて
その他のスペックは素人には分からないのでスペックを上げると収まらない可能性があるため、無理はしない事にしました。

到着まで時間があり、ブログ製作中にX1Cを動かしたくなったら困るので
部品待ちの2本のみ残して、残りを交換しておく事にします。
この電源基盤には本体の様に裏面に部品表記プリントが無い為に、
どの足のハンダを吸い取るか見るのがとても面倒でした。
外枠を外せば少しは楽そうですが、ネジが固くて山が潰れそうなので今回は上から差し替える事に。

 
2,3個が膨れて漏れてる感じです。
他は漏れはありませんが、年数で劣化抜けしてくる様なので全部交換した方が良いみたいですね。


部品待ちのコンデンサだけそのままで完成。


メインボードとカセット制御ボードの電解コンデンサも交換しました。

メインボードに後付けのパーツが何個かあるのですが、パーツが剥き出しになってるので
何かの拍子にショートしてしまわない様にカバーを付けておきました。
 

  
電解コンデンサの数は、それほど数は多くないですね。
G-RAM用の背の低い電解コンデンサだけ見つからなかったのですが
G-RAMへのアクセスは簡単なので、マニアタイプのG-RAMと一緒に交換しようと思います。
(背の高いのを寝かせれば問題なさそうですが)

作業に必死だったのか、写真が思ったより残ってなかった...

コンデンサ交換中に気になったのが、結構あちこちでパターンが切られている事。

GNDって何でもかんでも一緒に繋いで良いって訳ではない様ですね。
「組んでみたらノイズがのってたから」とか言う理由で、後から切るのでしょうか?


後日、3900μFの電解コンデンサが届いたので交換しました。
サイズを合わせたと思ったけど、思いっきり勘違いしてた模様orz
このサイズなら耐圧上げれた風...
 

 
交換した数だけ、腕が上がってる。と良いなぁ~



●さらにX1Cのベルトを交換してみる

特に天然ゴム系の自作ベルトでも不具合は起きていないのですが、数年単位で考えるとやはり切れる可能性が高いです。
なのでバラしたついでに千石電商さんで仕入れたベルトも試してみましょう。



角ベルトの変わりに作った自作ゴムベルト > 千石ベルト
100均のゴムバンドベルト > 千石ベルト

ついでに、アレ以来テープエンド判定機構のピンは抜けていないので
カバーを外す事にしました。少しピンの頭を潰したのが良かったみたいです。

「ばってんタヌキの大冒険のロードも終わって特に問題ないかな~」
って、ロード終わっても何故かテープが巻き戻しされないし....

原因を探ってみると、どうやら例の浮動ギアが動かないので
ギアが噛み込まないのが巻き戻しされない理由のようです。

何か引っかかってるのかな?と色々触ってみるも、指で押さえるとギアは噛み込みます。
しかし、自然な動きに任せると噛み込まない。
試しにベルトを外してヘッドを動かしてみると巻き戻しギアが噛み込んだ!!
つまりφ65×1.2Tのベルトがキツかった模様orz

どうやってこのギアを噛み込ませているのか見てみると、裏側に太目のバネがありますた...
特に損傷などは無さそうなので、ベルトを交換した事によりバネの力が負けてしまって
巻き戻し側に押さえられない感じですね。

むむぅ、マニアタイプではこの一連の動きは2つの電磁ソレノイドで行っている様で
X1Cのデッキの様な事は起こり難いと思いますが、こちらはベルトの張力も結構重要と...
この辺のバネには毎回泣かされますねorz


平ベルトφ70×0.5×5、角ベルトはφ70×1.2Tかな...これで緩かったら既製品探しは詰むw
その場合は材質の問題でしょうね。ワザワザ、ブチル系のゴムにするには理由があったのです。
性質からして、やはり弾力とグリップ力が必要でブチル系にした可能性が高いですね。
輪ゴムで起動するのは、ブチル系の性質に近いからなのかもしれません。
耐久性はどちらもアレですけどねアレ。

しかし今は手持ちが無いのでサイズだけ見る為にφ70×0.5×2の平ベルトをかけてみました。
ばってんタヌキは問題無く起動、テグザーも起動したので問題なさそうです。もちろん巻き戻しもOK。
よし、角ベルトを買いに行こうw
もうX1Cをバラすのは億劫では無くなりました。
マニアタイプは流石にちょっとしんどいけど、それでも大分と早くバラせるようになったかも。
慣れとは恐ろしいものです。


はい、φ70×1.2Tの角ベルトを買って来たので交換してみました。

起動画面の写真が、もはやどれがどの時のか分からなくなってしまいそうです。
テープ制御と言えば「テグザー」。
IPLの最初のロードから、テープ制御を使って特殊ローダーへ移行
タイトル用?のPCG定義後、タイトル音楽やプログラムをロードして実行。
さらにタイトルからステージ等のデータをロードしていくので
テープ制御のテストをするには打って付けなのです。
    
ゲームが始まるまで、ロード途中にこれだけのプログラムが実行されています。



●まとめ

X1Cには、バッテリーが付いていないのでメインボードは問題が起こりにくいとは言え
やはり電解コンデンサの劣化は有る様で、特にギュウギュウ詰めの電源部分は熱で早く劣化する事がありそうです。

電源部分の電解コンデンサは、サイズの関係か製造メーカーの都合か分かりませんが
店頭や一般的なネット販売店では手に入らない容量のものがあるので
別途注文するか代替品を付ける必要がありそうで、素人には少々面倒ですね。

しかし面倒だろうが高くつこうが、電源が壊れてしまっては元も子もないので
必須事項と割り切って早めに交換する事をオススメします。

製造時期によって結構違うと思いますが、コンデンサ配置図をペタリ。


X1C(CZ-801C)用のベルトは千石電商さんの
平ベルトφ70×0.5×5
角ベルトφ65×1.2T  φ70×1.2T
で、特に問題無く動くと思いますので、宜しければ参考にしてみて下さい。
(まだ検証期間が短いので、追って不具合が出れば報告したいと思います)



にしても、手を掛け過ぎてX1Cに顔が見える様になってきた....

もう、ほとんど病気ですねw


相変わらずのドタバタ劇でしたが、これであと30年は戦える....はずw


関連記事:~X1C、電源の故障!?

コメント

音楽カセットデッキでロード(UDR-F07編

2017年11月11日 08時06分10秒 | レトロゲーム

今回はデータレコーダーでは無く、普通のカセットプレイヤーです。
こちらのカセットプレイヤーでX1でのロード成功を目指します。

DENONミニコンポ「D-07」の性能が高いのか、
たまたまX1Cと相性が良いのか分かりませんがシンクロダビングのバックアップテープが読めたり、
実機でも読めないソフトを音量UPする事で読めるようになったり、X1Cを復活させる中でかなり重要な役割を果たしました。

そこで、他のカセットデッキでも同じ様なポテンシャルがあるのか試してみたくて購入してみました。
DENON 「UDR-F07」で、コンポのシステムの中のカセットデッキ部分の様です。


録音と再生自体は問題無い様ですが
------------------------------------
稀にボタン操作で誤作動をおこします。再生ボタンで巻き戻しが始まるとか。
直せる方にオススメです。
------------------------------------
と言う事で、修理を楽しみながらX1Cに活かしてみようと言う感じです。

特に狙ってこの機種を選んだ訳ではないですが、カセット収納式で見た目が高級そうなのと
レベルメーターが付いている事、不具合内容が分かっている事、そして安かったのが選んだ理由です。



●動作確認と実力テスト

まずはカバーを開けて動作テスト。

トレーが出てきてカセットを収納するタイプで、パカっと開くタイプに比べ高級感はありますよね。
無駄なギミックが増えて壊れた時は大変なのと、カセットが回ってるのが見たいと言う人には不評の様です。

ジャンクでは無いので、まずは現状確認。
試しに音楽カセットを再生してみようとすると、上記の症状が。
どうやら巻き取り不良になって、テープエンドと勘違いしてリバースしようとしている様です。
そしてリバースしても綺麗に巻き取らない時があり、延々テープエンドリバースが働く時がある模様。
普通に考えると巻き取り用のベルトが伸びてるか滑ってるか...でしょうか?


デッキ部分が外れました。

モーターからフライホイールのベルトが若干緩い気もしますが、ダルダルで滑ってる様な感じは無さそうです。

こちらはフライホイールのベルトですが、巻き取り用の小さい角ベルトが誤動作の原因かもしれません。
バラしたついでに奥まで清掃。フライホイールのグリスも塗り替えです。
これもデレコRQ-8030と同じく、キャプスタンにカットワッシャが付いてフライホイールが止まっているタイプでした。

ベルトとギアを掃除して、一旦組み直します。

APSS機能(頭出し機能)があるので、再生しながら巻き戻しや早送りをすると無音部分でガシャガシャなります。
各部清掃とグリスアップしてからは、普通の再生に関しては問題なさそうかな?

そして動作テストは毎度おなじみのX1ゼビウス。
なのですが、どうやらアンプが無いと音量が小さすぎてダメな模様...
仕方ないのでDENON「 D-07」のAUX入力から入れて、ヘッドホン端子からカセットアダプターへ流し込むと言う
折角のコンポ用カセットデッキなのに、全く意味が無さそうな手法を使ってロード開始。
だってアンプだけって持ってないんだもん...orz

しかしチェックサムで蹴られた....
少し音量を落としてみると、インフォメーションブロックから蹴られたので逆に音量を上げてみました。
が、読み込まない。相変わらずこのシンクロバックアップのゼビウスはシビアですねぇ。


仕方がないので、マクロスカウントダウンに変更
1回目のプログラム実行まで行ったので恐らく大丈夫そう。
かと思いきや、最後の最後でプログラム停止。

その他の読み難いソフトも軒並みロードエラーです。
アンプが無い事が仇となっているのでしょうか?

バルダーダッシュ並みの短さ(約2~3分)なら流石に読むようで。

あとはベルトを替えて速度調整をしてからでしょうか。
一旦、保留。



●ベルト交換と、ちょい整備

ベルトを交換してみました。
5mm幅は元のベルトより広いですが、特に問題無さそうです。

外した古いベルトを見てみると、引っ張った時にヒビ割れが見えるので
ベルトの硬化も誤動作の原因かもしれませんね。

その他、基盤に一部焼けた跡があったのですが、
隣のレギュレータっぽいのには大きなヒートシンクが付いているのに、1個だけ付いていないものがあります。
熱で焼けていると思うので、気休めかもしれませんがヒートシンクを増設しました。


再生スピードを調整して再びトライ。
再生速度は裏に蓋が付いているので、カバーを開けずとも簡単に調整出来ます。

まずは基本であるJODAN-DOS、イナブキさんのBattleBattleと起動出来ました。
   

ばってんタヌキの大冒険は7分のロングロードですが、最後のチェックサムで蹴られてダメそう。
ゼビウスのほうも最初のチェックサムで蹴られる様です。
毎回これらのソフトで引っかかるんですよね...

レベルメーターが付いているので見ていると、どうもRチャンネルの方が音が出ている様で
こんな感じに接続して両方にRチャンネルの音声を流してみました


すると、あれだけエラーを連発してたゼビウスが起動!!
  

ひょっとしたらばってんタヌキの大冒険もRチャンネルで起動するのかな?

きたーーー!!

このダビングテープに合わせてしまうとX1専用デッキになってしまうので
今回はこのままにして保存したいと思います。
カセットデッキとしてはコンポ用なので良いアンプを使えば今のミニコンポより良い音で聞けそうな感じですね。



●まとめ

特別な修理はしていませんが、ベルト交換と再生速度の調整でX1Cのゲームが読める様になりました(別途要アンプ)
やはり音楽用のデッキは調整さえすれば中々の性能だと実証出来たのではないでしょうか
リモートが不要なら、オーディオ用のカセットデッキを整備するのも有りですね。

今回、Rチャンネルのみでなら読むと言う事で、どうやらダビング時のアジマスと
このデッキのアジマスの差がロードエラーになる原因だったと予測されます。
アジマスがズレていると、少し籠った音になるのが特徴なので一気にロード成功率が下がってしまいます。
ステレオのカセットアダプターを使っている事で、Lチャンネルにしか音声が流れなかったり、
ステレオのカセットオーディオを使っている事で、左右の音声に差が出来てしまったりする事が、
再生速度以外でラジカセでのロードが成功しない要因になっているかもしれません。

ステレオデッキ+ステレオカセットアダプターで正常にロード出来ない場合は、
今回の様にモノラル変換(合成ではなく単一化)を試してみては如何でしょうか?


以上、カセットデッキでロード(UDR-F07編)でした。

コメント

CZ-801C(X1C)のキーボード修理

2017年11月01日 08時36分54秒 | レトロゲーム

 CZ-800C(X1マニアタイプ)のキーボード修理により修理方法が分かったので
X1Cも同じ様に修理したいと思います。
最初のカバーさえ外せれば、キーボード部分の取り外しは簡単ですね。

手前のネジ3本と、カセットボード付近のネジ1本、電源ケースへのアースネジ1本外して
キーボードのコネクタを2本外すだけです。

 

「T」と「K」の効きが悪く、接点復活剤をかけて連打して動くようになったのですが
暫くするとまた効きが悪くなっていました。
やはり接点復活剤は一時的に直っても完全には直らないのかもしれません。

キートップとキースイッチはマニアタイプの時と違って、割と簡単に外れました。


外した時はキートップの差し込み形状が違うぐらいで気にしなかったのですが
明らかにスイッチ自体の形状がマニアタイプと違っていて、最初に金具を外さないと分解出来ない状態。
てっきりマニアタイプと同じだろうと、たかをくくっていましたorz

しかも、その金具カバーがプラスチックを溶かして固定するタイプなんですよねぇ。
まぁ効かないものはしかたないので、分解修理に挑戦です。

プラスチックを溶かした部分は修理後に再び溶着に使うので極力切り離さない様に、
カッターナイフなどでひしゃげた部分を起こす感じで引っかかりを無くします。

カバーが外れました。
パッと見た感じ、マニアタイプ同様に横向きのスイッチが入ってそうですね。

さらに内部を分解。

バラバラになりました。

どうやら、ボタンを押すとシーソーがテコの原理で押され、裏側にある板バネ状の金具を押さえ導通する仕組みらしい。
何とも遠回しな感じの機構ですが、やはり何かしらの意味があるのでしょう。
 
接点を掃除。軽く磨いて、接点グリスをかけて組み直します。

元に組みなおして、最後に気持ち程度の封印
 
完成♪

軽く触っただけで”K”と”T”が表示されました。

X1Cのキースイッチは、マニアタイプのキーとは違った触感で「ピンッピンッ」って言う弾けるような音がするのでレトロ感満載で好きです。

別のメモをみたらテンキーの1と8も効きにくいとか書いてやんのorz
まぁこちらはテスト段階で問題無かったと思うので、接点復活剤だけ今の所問題無い様です。
また分解する機会があった時に、まとめて掃除する事にしましょう。

X1C系統は出回っている個体数が結構多い様なのでパーツ取りにはそれほど困らないかもしれませんが
折れて破損していない限り復活はそれほど難しくないと思うので、キーの反応が悪い場合は一度お試しください。

CZ-801C(X1C)のキーボード修理でした。

コメント

RQ-8030の修理と、新自作ベルト

2017年10月30日 07時25分27秒 | レトロゲーム

またデータレコーダーを買ってしまった...

今回は、ナショナル「RQ-8030」プログラムレコーダーです。
通電のみ確認で、再生も早送りも巻き戻しも動かないとの事ですが
シンクロ波を方形波にする事でデータの読み取り精度を上げるとか、
面白そうな機構が付いていたので、少し触ってみたいなぁっと。


早速開封の儀
  
写真通り、とにかくボロいのが今回の特徴。
しかし、格安でデレコケーブルが付いてくるのは少しお得。
MSXで即お試し可能です。(テープソフトは無いけど...)
 
このケーブルでも自作するとなると、それなりの部品代がかかりそうです。
まぁ古いものは内部の銅線が弱って切れやすいので、信頼性は薄れるかもしれませんが。

 
フロントパネルが、プラスチック土台の上に金属パネルを張り付けた感じで、パネルの腐食が結構来てます。ボロボロ来てます。
軽く掃除しただけで、さらにボロボロと....
 
「こりゃ中身も錆びが来てて、修復出来るか微妙かもなぁ」と思いつつも、
楽しみが増えた感があるのは、ジャンカー病と言いますか何と言いますか。



●分解と清掃

フロントからバラすタイプの様で、イジェクトで蓋を開けておきます。
これを忘れて「バキッ!」とX1Cでやってしまったのは自分。(折れてはいませんが)

本体後ろ4本のロングネジを外すとフロントパネルがアッサリ外れます。


次はデッキ本体が外れるのかな?と思いきや、前のスイッチが引っかかっている模様。
シャフトの端を少し浮かせる事でスイッチとシャフトがゴッソリ外れます。

その後、前からのネジ3本でデッキ本体が外れて
さらにネジ1本外してフックを外して基盤を取り外します。

カセットデッキ背面の構造を見ていると、巻き取り駆動用のギアの裏側にベルトがかかっていません。

巻き取りギアの裏にフェルト生地っぽいのが付いているのでピンときました。
これはX1にもあったクラッチ機構、しかしそこにあるべきプーリーがありません。

ケースの中を探してみると...あった!

どこからか、バネも転がってきました。

このバネが何気に強烈で、最初に見た時は電池ボックスのマイナス側のバネかと思ったほど。
電池駆動出来ないのに付いている訳がないw

オークションにある同型も全く同じ所が壊れている様なので、この機種の弱い部分なのかもしれません。
クラッチ機構の抑えがプラスチックのキャップみたいになっていて、そこに亀裂が入って押さえバネに飛ばされて壊れる様です。


バネを入れると飛ばされるので仮にプーリーだけを付けてみました。
この巻き取り駆動ベルトがブチル系で、例の如く溶けて巻き付いています。

全体的にに電子パーツの部品点数も最小限なイメージ。これで波形整形出来るんですね...

電解コンデンサも9個と少なく、DR-320を見た後では、かなりチャチな印象。
モニタースピーカーも単なる圧電ブザーです。

電源コードが圧着されてしまっているので、一旦解体して切り離しました。
 

「まずはブチル系ゴムベルトを何とかしなくてわっ!」

その為にはフライホイールを外す必要があります。
X1CとX1マニアタイプは後ろに留め具がある為、留め具を外した後は押すだけ抜けましたが
こちらは留め具が無いのでワッシャで止まっている様です。
色々ワッシャを触っていると、切れ目が入っていてそこから外せそう。
 
外れました。このキャプスタン軸の切り欠きに、ワッシャが止まっています。
外側のプーリにはモーターからのベルトがかかっていて、内側のプーリーが巻き取り軸に繋がるベルトがかかります。

相変わらずのブチル攻撃が手強いです。溶け落ちた所で固まってしまっていました。
  
無水エタノールでは掃除しきれず...ゴリゴリ削ると何とか取れそうです。
溶ける上に乾燥して固まる....後処理が面倒過ぎる素材ですねorz

各部分を清掃&グリスアップ。

モーターからフライホイールへのベルトφ40×1.2Tぐらいでしょうか。>φ45×1.2T
元々付いてたものでも使えそうですが少し伸びてる感じだったので
レッドマニアに付いていた中古ベルトが良さそうだったので、仮に付けておきましょう。

さて問題の巻き取り駆動プーリーとベルトです。
φ40サイズを当てがって大体のベルトの長さを見てみると、
フライホイール~巻き取り駆動プーリーはφ30~35ぐらいのが欲しい所。
テスト用の天然ゴムベルトも小径で良い物が無かったので作らないといけません。
そこで、「どうせ作るなら...」と以前買っておいた材料で新型ベルトを試してみようと思います。



●自作、なんちゃってバンコードベルト

カセットオーディオの修理を色々見ている時、新しいベルトの作り方を見つけました。
発想的にはバンコードのそれそのもので、太い糸の端を繋いで輪っかにする方法です。
まぁバンコードを買えば済む話なんでしょうが、ネットで注文したり、専門店に行ったりで
時間もかかるし送料やら移動費もかかるので、お手軽さがイマイチありません。
しかし、その方は100均で似たような材料を見つけてしまった様です。

その名も「テグスベルト」

「テグスって、釣り糸の事?」と思い、早速買ってみたのですが
どう見ても伸びしろは無く、プラスチック線の為に滑ってグリップ力は皆無に思えます。
その方の記事をよくよく見てみると、材料は普通のテグスではなく
ビーズ工芸用のウレタンテグスなのでした。早とちりのオバカさんorz

それが100均で売っている様なのです。
何と言っても耐久性の高い材料が簡単に揃うのが、最大の魅力!
早速自分もチャレンジしてみました。

購入したのは「のび~るテグス」長さ2m×太さ0.8mmで108円と、お手頃かつ近場で手に入れやすいものを使いました。
100均ショップによって売っている商品は違いますが、大体似たようなものが置いてあるのではないでしょうか。
購入した店では太さは選べませんでしたが1.0mmぐらいまであるかもしれません。

作製方法はバンコードでのベルト自作と同じ方法。
ノギスに張り付けて、カッターの刃先などで溶かして付ける方法。
ノギスなんてないので、100均のホビーノギスで挑戦です。当然、このノギスの精度は皆無です。

適当な長さに切って、テープで貼り付け。
カッターの刃先をライターやチャッカマン等で熱し、一度ウレタンテグスの切断面を溶かしたあと
ノギスを閉じれば真っ直ぐ綺麗に付くらしい。

1本目は気持ちズレて引っ付いたので、切断面を綺麗にしている時に外れてしまいました。
失敗しても、そのまま切断面を切り落として再度挑戦出来るのが、バンコードタイプの便利な所です。

溶かした個所がボコっとするので、そこを綺麗に出来るかがポイントでしょうか。
精度の高いニッパー、もしくは爪切りなんかが溶着個所を綺麗にするには便利かもしれません。

耐久性は切り出しの天然ゴムベルトと比べ物にならないぐらい丈夫そうなので
大体の長さを決めて作るなら、耐久性を考えると断然こちらの方が良いでしょう。

しかし、この後も何本か作ってみたのですが、上手く付く時と引っ張ると簡単に外れてしまう時があります。
ググってみると、カッターナイフの刃先の温度が低すぎて溶けきっていないのか
カッターの刃先に油が付いているのか、火を使う事でススがついててダメだったのかもしれません。
ハンダコテの先を改良してやるのが良さそうなのですが、かなり面倒ですよね。
この辺りはもう少しコツを探る必要がありそうです。
今回は仮のテスト用に作っただけなので、また必要な時に作ってみたいと思います。



●クラッチ機構の修理

クラッチ機構は巻き取り駆動プーリーの所だけかと思っていたのですが、どうやら巻き取り軸にもあるようです。
巻き取り軸はギアが2段になっていて、再生ギアと早送りギアが別になっています。
早送りの時は巻き取り駆動プーリーのみでクラッチ動作が働き、再生の時は両方のクラッチが働きます。
これは、再生時はピンチローラーとヘッドが出ている為に、無理にテープを巻き取って傷めない様にする構造なのでしょうか?

問題の亀裂が入っている駆動プーリーの留めですが
取りあえず瞬間接着剤で止まらないか試してみるも、バネを付けたら一瞬で亀裂が入り留まらない。

 
そこで、少し溶かしてみるも、一瞬は止まりましたが、引っ付きは弱くバネの力でバラバラになり、これまた無理そう。

そこで最後の手段です。中に金属を埋め込んで広がらない様にする作戦!
円が広がろうとする時に亀裂が入るので、コの字型の金属を埋め込めばどうかと。
丸いリングがあるなら丁度良いのでしょうが、そんな都合の良いものは見つかりませんw
なので、取りあえずジャンク線の銅線を埋め込んでみます。
  
そしてバネの力を少しだけ弱める為に、バネの頭部分だけを軽く潰しました。

かなり頑丈になったと思いますが、取り付けると気持ち亀裂が見えるような。
 
それでも外れる事は無さそうなので、念の為に留め具の裏側にも埋め込んで完成♪
これで外れるようなら、完全に接着剤で固定してしまう他ありません。
ベルトがかなり良い感じにかかりました。

一度組んで動作テストです。



●動作テスト

再生は問題なく動きましたが、内部モニタースピーカーからの音がやたらウルサイような?
入れた音楽テープがまともに聞こえないので失敗かと思いましたが
このデッキはサイン波を矩形波(方形波)に変換する回路が入っている様なので、その為みたいです。
「内蔵スピーカーがブザータイプだから」ってのもあるかもしれません。

そこで3kHzの調整用基準音声を流してみると、音の違い自体は気になりません。

そのまま速度テストです
  
おや、再生速度はかなり安定していて良い感じ。3連続でキャプチャーしても同じ速度です。
作りが安っぽいので舐めていましたゴメンナサイ。
少しだけ早めですが許容範囲内の様です。

で、例の波形変換とやらを見たかったので「SoundEngine」で見てみると....

音量最大で取り込んでクリップした分を平滑化させている感じ?
読み難いテープを読み込ませるコツでもある様なので、理にかなっています。
音はウルサイですが、波形が途切れる事はありません。
実際に必要なのは0点付近での波と波の間隔(周波数?)であって、波形の先端部分はそれほど重要では無いらしい?

このデータレコーダーはテープエンド判定が無い様で、早送りや巻き戻しでテープエンドまで来るとダブルクラッチが働いて
ずっと空回りしている状態になり、自分で停止しないとダメな構造。
ひょっとして、この状態で放置し続けると修理した箇所に負荷がかかり、
プーリーの留めが飛んでしまったりするのでしょうか?

こうして違うデータレコーダーを見てみると、DR-320は色々機能が付いてて性能高かったのかなぁって感じですね。
その代わり機構が複雑になっていたので、値段も高かったのかもしれませんが。

前回同様、カセットアダプター経由でX1ソフトを起動してみましょう。
RQ-8030>カセットアダプター>実機X1C
 
JODAN-DOSは問題無く起動。

シンクロダビング版「ゼビウス」を試してみましたが、PCGのチェックサムを通過しません。
 
スイッチを切り替えてみるも同じ。再生速度が安定していないのでしょうか?
原盤再生でも良いのですが、無暗に使いたくはありません。
なので、安定したWAVを直接流してみて、ロードするかどうかのテストです。

リニアPCM>カセットアダプター>RQ-8030>カセットアダプター>実機X1Cです。
何という繋ぎ方w
つまり駆動部分は100%加味せずにデータだけを通してロードが可能であれば
問題は駆動部分にある事になり、不具合箇所の可能性を一つ潰せる事になります。

 
無事に起動。
つまり、テープの音声データ自体に問題あるのか、再生速度の問題など機械的な部分に問題がありそうです。

カセットテープに戻ってマクロスで試してみましょう。
これは60分テープですが短いデータの連続です。X1C実機のJODAN-DOSでバックアップが取れたもの。
これを読まない場合、長いテープの負荷によって再生速度が変化し、読めない可能性があります。
逆にこれが起動した場合、長いデータで最初は僅かな再生速度のズレであっても
後半になってズレが大きくなりエラーを引き起こしていると考えられる為
ベルトや駆動部分の抵抗、最終的にはモーター速度の調整が必要になるのではないでしょうか。


「マクロス」は問題無く起動。


Wカセットデッキによるシンクロバックアップの「アイスクライマー」も起動。

お次は「メーベルズマンション」
最初は途中で蹴られて起動しなかったのですが
PHASE SHIFTをIに変更すると快調に読んでいました。
   
このソフトも「カムイの剣」と同じく、内蔵HuBASICから起動している様です。

やはり読み難いテープでの起動は実機以上に難易度が高い様です。
これらがボーレートの差ってやつなんでしょうか。
しかし、原盤がしっかりしているゲームのロードは問題無いので、ボーレートが高いデッキ=劣化したテープに強いって事なんでしょうか?
いまいちカセットテープにおけるボーレートの違いと言うものを理解していません。

何回か読ませて、やっとゼビウスが起動。

しかし、連続ではロード完了せず、その次は起動したりと100%とは言えません。
あとはベルトと電解コンデンサで何処まで精度を上げられるかって所でしょうか。



●電解コンデンサとベルトの交換

部品が揃ったので交換作業です。
特に液漏れしている感じはありませんでしたが、一番大きなコンデンサの足が少し錆びていました。
ボロボロのX1マニアタイプ(CZ-800C)を2台見ているだけに、青緑色の腐食は見過ごせない...
この電源用と思われるコンデンサは意味が無いかもしれませんが105℃品に交換。
ダイオード2個の全波整流電源です。念の為、高さオーバーにならない様に耐圧はそのままにしました。


ベルトはモーターからフライホイールへはφ45×1.2T(φ40では少しキツ目で再生速度が下がった)
フライホイールから駆動プーリーはφ35×1.2T(φ35×0.95Tぐらいが良いかも?)

コンセント部分の仮接続も、純正に近い形の物にして作業完了。

暫くあいだが開いて動作テストに引っ張り出して来たのですが、どうもロードエラーが出ます。
再生速度を確認してみると、若干遅くなっている感じ?
ベルトのせいかもしれませんが調整完了後と放置後できちんと検証しないと、途中で使えなくなってしまう事もありそうです。



●追加購入

前回の個体は、それなりに起動はするのですが割とロードエラーが出たりして安定しません。
そこでもう一台、格安だったので同じものを購入してみました。

到着してから暫く放置した後だったので、
蓋を開けた時「ピンチローラーが無ぇ~!!」とか思ってしまいましたorz
ちゃんとコメントに書いてあったので、1台目のガワがあまりにもみすぼらしかったので部品取り用に落札したっぽいです。

中身も1台目より、かなり綺麗だったり...

例の後ろのクラッチも生きているし、ブチルベルトは溶けっぱなしですがニコイチにするには少し勿体ない気もしますね。
しかし、パーツ不足でこのままでは使えません。

取りあえず、1台目はプーリーのクラッチ板を止めるパーツが修理品なのと、
読み込み難いソフトで、微妙にロードが安定しない時があるので、フロントパネルの綺麗な2台目を生かす事にしました。
ピンチローラーを1台目から2台目へ移植します。

各部清掃、グリスアップ、ベルトを仮のものに2本だけ交換してみます。

いきなりゼビウスでロードテストです。
1回目はダメで[PHASE SHIFT]をかえてPCGは通過しましたが、その後ステージデータで何度も蹴られます。

再生速度をチェックしてみると、気持ち遅めだったので調整。
このデータレコーダーはケースの背面から直接速度調整が出来るので楽ですね。


 
ゼビウスでロードテストをしてみると、[PHASE SHIFT]を変更してアッサリ起動。
何度やっても起動するので大丈夫そう。

  
念の為、ほかのソフトを起動しても全く問題ありません。
「妖怪探偵ちまちま」は特殊ローダーのチェックが厳しいのか、単に読み難いだけなのか分かりませんが
途中の手動で一時停止するタイミングをミスるとロードエラーになります。

こちらも電解コンデンサとベルトを交換しておきました。
途中行程は1台目と同じなので省略。


一度分解したので「ばってんタヌキの大冒険」で再びテストして起動確認。
7分程連続でロードするこのソフトを起動出来る事は、中々良好な証です。



●大丈夫か?この装置

ここで終わろうかと思ったのですが、どうしてもこのデレコで気になった構造が1点。

再生時、読み取りヘッドの手前にハケの様なものが飛び出します。
最初、テープエンド判定機構かと思ったのですが、早送りや巻き戻しをしてもテープエンドになっても
ずっと空回りしたままで止まらないのですよね。
押さえるとヘッドが戻る様なので、安全装置か何かでしょうか?
柔らかいプラスチックみたいな材質ですが
ヘッドとローラー以外にテープが擦れそうなので構造が少し気になりますね。

そして、かなり長い間この構造を考えていて何となく ”点” が ”線” に繋がったので詳しく調べてみる事にしました。

 
ヘッドが下がっている時は左写真の様にハケも下がっているのですが、再生を押すとヘッドと一緒にハケが上がります。
早送りや巻き戻しではハケは下がったままです。

試しに通電しないままヘッドを上げた状態にして、このハケを押してみるとハケは下がってもヘッドは下りないんですよね。

しかし、その機構と連動している金具を無理やり動かすとヘッドが下がります。



で、指で色々回している間に、やっと動きが理解出来ました。

通電時はテープエンドになるとテープが張られる力でハケが押し下げられると同時に金具が少し右に動きます。
 

クラッチ機構によりテープの巻き取りは止まっていますが、同軸の下のギアだけ周り続ける様で
そのギアに1カ所だけ出っ張りがあり、その出っ張りに金具が引っ掛かる事で、一気に金具を右に押してヘッドを下げる力に変えている様です。
 
動いている現物があると分かり易いのですが、ちょっと文字にすると分かりにくいですね。



再生時はこの様にテープを押し上げる形になり、テープにとっては良い状態とは言えないので
自分的にはこのデッキで原盤テープを回すのはちょっと躊躇われます。
まぁ当然テープへのダメージが無い様な素材なのでしょうが、写真では結構突き上げる感じですよね。
この機構が不要ならば下の写真の黄色い囲み部分のパーツを外せば良さそうですが、ちょっと面倒...



手前のメモをみると巻き戻しも早送りも、テープエンドまで来ても裏のプーリーが空回りするだけで
X1の様に勝手に止まる装置は有りませんでした。しかし、再生の時だけこのハケが作動する。
つまり、これは再生専用のテープエンド判定機構の様です。

試しに要らないテープを裏返していきなりテープエンド状態して再生してみます。

「おぉ~止まった!!」ただそれだけw

テープエンドになってテープが引っ張られる事で、山なりの部分のテープも真っ直ぐになろうとする為
ハケが押し下げられヘッドが戻るという、完全物理仕様のテープエンド判定機構でした。
X1Cの場合は、スイッチが入る事により電磁ソレノイドを引いてヘッドを下ろすと言う、半分電気的な仕組みでした。
テープ自体を使って機構を押させるとか、一歩間違えばテープ損傷に繋がりそうで、ちょっと怖い気もしますね。

普通、データレコーダーでテープエンドまで再生し続ける事って、あんまり無い様な気がするのですが
「長時間のロードで席を離れたりしても勝手に止まってくれるよっ!!」って事なのかもしれませんね。

不明だった機構も分かって、スッキりす!!



●まとめ

構造としては多くが機械式で動いて音声部分のみを基盤で制御している感じで
NECのDR-320や、X1Cの電磁制御を長いあいだ見た後だと、安っぽく感じますね。

エラー低減回路はそれなりに効果があるようで、劣化したカセットで音量低下してしまった物に
絶大な補正効果を発揮する様です。
最初は安定感がイマイチかと思いましたが、調整後は驚くほどスムーズに起動する様になり
作りは簡素に感じますが性能的には十分でしょう。

問題は耐久性。
フライホイールから巻き取り軸への駆動ベルトはブチル系の為、ベルトは交換しないと100%使えません。

そして、スプリングクラッチ機構のバネが強すぎるのか、素材のプラスチックが弱いのか
経年劣化もあるでしょうが、巻き取り駆動プーリーを止めている部品が破損してしまう事が多くある様で
修理を断念された個体も多くあった事でしょう。

後は、ボリューム調整が無いのでNEC系のPC(PC-6001、PC-8001等)との相性が不明ですが
X1での安定性を見た感じ、他機種でもそれなりの精度を発揮してくれるのではないでしょうか。

テープエンド判定機構のハケが少し気になりますが最悪不要なら外すと言う手もあり、
モーターの調整もし易く、メーカーや実機とのバランスと見た目が好みなら
修理前提でお勧め出来る品だと思いました。

以上、ナショナルのデータレコーダー(プログラムレコーダー)RQ-8030の修理でした。

 

コメント

X1Cカセットデッキ修理-その6

2017年10月15日 08時02分03秒 | レトロゲーム

X1マニアタイプの修理をしていた時に少し気になった事があったので再びX1C (CZ-801C)です。

X1マニアタイプのテープエンド判定時、カセットは止まっているのにも関わらず
巻き取り駆動用のベルトとプーリーは回り続けている状態になっていました。
X1マニアタイプのテープエンド判定は正常だったのでX1Cでテープエンド判定が正常で無いのは
この辺りがオカシイからかな?と。

写真はマニアタイプのカセットドライブです。
赤丸の「金色の円盤」がフロント側(巻き取り軸を回すゴムリング)に繋がっている軸部分で、
白いプーリーはバネの力で金色の円盤に押さえつけられているだけです。(軸部分は繋がっておらず空回りする。)
プーリーと円盤の間にはフェルト生地の様なものが挟まっていて、一定のグリップ力を保っていてる様です。
巻き取り軸に荷が掛かると(テープエンドで金色の円盤が止まると)白いプーリーが空回りしてモーターの動力を逃がします。

X1Cには金色の円盤の様な物はありませんでしたが、似たような機構があるのかどうかを見ていきたいと思います。



●X1Cのテープエンド判定機構

マニアタイプとは見た目は全然違いますが、何度も見てきたデッキなので大体の想像はついていました。

X1Cの場合、コードの長さやカセットの固定などの関係で、実際に動かしながら裏面の動作を見るのが中々難しく、今まで気が付きませんでした。
見るからに、それらしいバネが有りますよねw

何とか動かしながら裏を見れる状態にして、巻き取りプーリーにだけ注目して見てみると
テープエンドになると巻き取り用のプーリ自体が停止してしまって、そこにかかるベルトが滑る状態になっています。
これ、ちょっとオカシイですよね。プーリーのベルトが滑る前提なんて...

とするとX1Cのプーリーにも本来、マニアタイプ同様の
クラッチ機構(荷がかかるとワザと滑ってプーリーが空回りする構造)が、あるのでは無いか?と思いました。

マニアタイプの巻き取り用プーリーは押さえると動くのでクラッチ機構が分かりやすかったですが
X1Cの場合、バネが外側に付いている為、どうやら引っ張るとフリーになる様です。
クラッチ板に当たる部分が内部に隠れてしまっている為、全く気が付きませんでした。

赤丸が巻き取り駆動用の動力伝達プーリー。緑丸のバネでプーリーを押さえつけています。
プーリーのスグ下にはマニアタイプの金色円盤と同じ様に軸に繋がった円盤が隠れています。

ベルトのグリップ力が低いかクラッチ機構が固すぎると、このクラッチ機構が作動しない為
プーリー上でベルトが滑り、他のプーリーでも滑りを誘発するのか回転速度が極端に落ちる為に
テープエンド判定が遅れる又は判定してくれない原因になっているのかもしれません。
X1Cのテープエンド判定機構と言えばこの場所ですね。

テープエンド判定のプーリーはベルトがかかっているので常に回転しているのですが、
テープエンド状態になって一定回転するとスイッチが入り、自動で読み取りヘッドを下ろして停止します。
ベルトの滑りにより、その一定回転に達するまで時間がかかってしまっている(もしくは回転しなくなっている)感じでしょうか。



●クラッチ機構のグリスアップとベルトの交換

クラッチの当たり面自体をグリスアップしてしまうと、通常時も滑ってしまう可能性がある為
プーリーの軸だけグリスで拭いて、クラッチ板とプーリー面は清掃スプレーのみに留めます。
何度もクラッチを切り離して軽く動く様にする必要があるのですが
バネが結構硬いので動かす時にプーリーが割れてしまわないか心配でした。


折角バラしたので、ベルトを違うものに交換してテストしてみましょう。
モーターからのフライホイール間の最終型自作ゴムベルト(天然ゴム系)でも特に問題なかったのですが
ゴムシートからの切り出し平ベルトは作り変えが結構面倒なので
以前入手した応急修理用のゴムバンドベルトを試してみます。
こちらも天然ゴム系で耐久性はありませんが切り出し自作ベルトよりもマシだと思われます。


写真右が新たに作ったゴムバンド平ベルトで
折り幅100mmのゴムバンド(ダイソーにて購入)をX1マニアタイプ(CZ-800C)同様に縦割りしました。

再度、各部グリスアップと清掃。
そして組みなおして動作テストしてみると

「うぉ~!テープエンド判定がめっちゃ早くなった!」

さらにもう一つの不具合「テープエンド判定後にさらにエンド方向に送るとバグる」症状も無事に改善。
やはりベルトが滑ってた事により、テープエンド判定がおかしかった様です。



●まとめ

どうやらカセットデッキには、形は違えどコノ種のクラッチ機構が必ず付いているようで
これのお陰でテープエンドになってもテープが千切れないんですね。
裏を返すと、クラッチ機構が固着している状態で、強烈なグリップ力のベルトを使ってしまうと
カセットテープが切れてしまう原因にもなるので気を付けた方が良さそうです。
時々、カセットテープの留めが割れて外れているものを見かけますが、
カセットテープのプラスチック自体が弱っている上、
このクラッチ機構が固着している場合に割れてしまい易い可能性はありますね。

ゴムバンドベルトも最終型自作ゴムベルトも、今の所は滑りなどは全く無く快調な様です。
何年持つかは分かりませんが、応急用としては十分使えると思いました。

これで、30年前のX1Cのカセットデッキが、やっと100%の状態で稼働するようになりました。
これもマニアタイプを触ったお陰で「経験値は重要!」って感じなのでした。



関連記事:~X1Cカセットデッキ修理
        ~X1Cカセットデッキの命日?
        ~X1Cカセットデッキ修理-その2
        ~X1Cカセットデッキ修理-その3
        ~X1Cカセットデッキ修理-その4
        ~X1Cカセットデッキ修理-中間まとめ
        ~X1Cカセットデッキ修理-その5

コメント (2)

CZ-800C(X1マニアタイプ)の修理-その4

2017年10月08日 07時47分46秒 | レトロゲーム

前回の続きです。


期待の2台目「シルバーマニア」も素人の自分にはどうにもならない状態な様です。
残された方法は
・更にもう1台、起動するCZ-800Cを手に入れてメイン基盤ごと移植。
・レッドマニアにシルバーマニアのパーツを移植してみる。
これぐらいしか思いつきません。

起動する個体からパーツ取りするのは少し勿体ない気がするので
まずはシルバーマニアのメイン基板パーツを使って、レッドマニアの修理を試みます。
修理出来ない場合は、再び不動のマニアタイプを待つしかないorz

その前に、レッドマニアとシルバーマニアの故障個所の違いを比較してみましょう。
キーボードの修理が完了しているので、主にカセットドライブの動作確認などです。


●レッドマニア復活へ向けての挙動テストと考察
まずはソケットに刺さっているICや、カセットドライブのテストをしてみましょう。

○「Z80」 : メインCPU(ボード右下IC77)

これが無いと画面表示すらされません。
しかし、これが無くてもイジェクトは可能です。
だから何だと言う話なのですが、意外とこの様な些細な情報は発信されませんので
故障個所の切り分け用にログに残しておこうと思います。
つまり、「イジェクト出来ます」=「起動します」の式は成り立ちません。(「自動でイジェクトされます」ならOKかな?)
この事から、レッドマニアはZ80CPU以外に問題がある可能性が高いと思います。
・レッドマニアはIPL起動はするがIPL待機まで行かない。イジェクトも出来ない。
・シルバーマニアはIPL起動しているのかすら不明。イジェクトは出来る。

○「IX309CE」 : IPL-ROM(ボード右下、Z80のすぐ上IC76)

レッドマニア、シルバーマニアともに挙動は変わらず。
これが無いと、画面表示すらされません。
レッドマニアのIPL-ROMの故障を疑って、シルバーマニアのIPL-ROMをレッドマニアに積んでみましたが挙動は変わりません。
レッドマニアは一応IPLは動作している風なので、どちらのIPL-ROMも生きているのではないでしょうか。

○「M80C49-22」 : サブCPU(ボード左下IC2)

これが無いと、タイマーランプが付きっぱなしになります。
タイマー制御をこのICで行っているのでしょうか?
カセット制御にも関係しているらしく、イジェクトすら動きません。
レッドマニアはICを積んでいてもイジェクト出来ない事から
このIC周りの回路が損傷している可能性があります。

○「IX0286CE」 : ANKフォントROM(ボード左上IC4)

このICが無いと、画面に文字が全く出ずに画面が真っ白になります。
シルバーマニアは文字が正常に表示されない為に、
最初はフォントROMが壊れて文字が化け化けなのかと思ってましたがそうでは無いらしい。
電源を入れ直す度に表示される文字が少し違う為、一応動いていると思われます。
レッドマニアにシルバーマニアのANKフォントICを付けてみると文字が表示される為、
シルバーマニアの表示がバクっている原因は他にありそうです。

○今回の故障とは関係なさそうなIC(ボード左上)

「MB8416A-15」ソケットに3個。X1センターさんの情報によるとPCG-RAM?の様です。
「AY-3-8910」SOUNDチップの様です。
どちらも起動しない状態では変化がありませんでした。

○「D8255AC-5」 : メインボードに直付けされているIC(ボード左中央IC1)

回路図を見た感じ、サブCPUと一緒にカセット関係の制御をしているのでしょうか?
その他IC10から外部装置に繋がっている感じです。
レッドマニアはイジェクトが効かない事から、このICがお亡くなりの可能性も否定できません。
レッドマニアの最初の方の写真で、足がかなり錆びていたのがこのICです。
怪しいのでテストしてみたいのですが、基盤直付けなのでお手軽にテストとはいきませんでした。

○カセットドライブの制御テスト
レッドマニアのパーツは(R)、シルバーマニアのパーツは(S)です。電源は全てレッドマニアの物でテストしました。
メイン基板(S)+カセット基盤(S)+カセットドライブ(S): イジェクト、早送り、停止、巻き戻し 全て動きます。
メイン基板(S)+カセット基盤(R)カセットドライブ(R): イジェクト、早送り、停止、巻き戻し 全て動きます。
メイン基板(R)カセット基盤(R)カセットドライブ(R): 早送り、停止、巻き戻しはOK。イジェクトのみ動きません。
メイン基板(R)カセット基盤(R)+カセットドライブ(S): 早送り、停止、巻き戻しはOK。イジェクトのみ動きません。
メイン基板(R)+カセット基盤(S)+カセットドライブ(S): 早送り、停止、巻き戻しはOK。イジェクトのみ動きません。

以上のカセットドライブの検証から、カセット基盤やカセットドライブが悪くてイジェクトされない訳では無さそうで
結局はメインボードの故障個所の違いだけな気がします。
再生はIPL待ち受けからしか動かないと思いますが、レッドマニアのイジェクトが動かないのは” 問題あり ”な気がします。

そしてレッドマニアは改造品で、改造によりメインボードが損傷した可能性も否定できません。
改造個所は、カセット制御基盤の15ピンコネクタ「F」の裏側で

14,15番ピンに同軸ケーブルがハンダ付けされており、現在はその同軸ケーブルが鋭利なもので切断された状態。
コネクタF15は「GND」,コネクタF14は「WRITE DATA」なので、直接データのやり取りをしようとしたのでしょうか?
そんな事が可能なのかどうなのか素人の自分には分かりませんが、他にこの線を繋ぐ理由が思いつきません。



●故障個所の特定と修理

では、メインボードのどこが悪いのか?
まずは、先ほど「問題あり」と判断したイジェクトを直す事から考えてみようと思います。

最初は、IPLが起動完了と同時に自動イジェクトされるのかとも思いましたが
現時点でもIPLが起動しようとしているのは間違いなく、途中でエラーが出ている雰囲気です。
だとすると、「ひょっとするとイジェクト出来ないからIPLが正常に起動しないのではないか?」と考えたからです。

カセット制御の15ピンコネクタ「F」から逆に辿っていくとIC1とIC2に辿り着きます。
IC2はサブCPUで主にモーター制御を担当しているのでしょうか?
IC1はLED表示や、スイッチ判定の入出力と繋がっている気がします。
イジェクトを見てみると、バッテリー直ぐ横のIC20(例のNOT回路っぽいインバータ?)を通って、そのままIC1に繋がっています。

なので、素人の頭で考えられるイジェクトが出来ない原因
1、カセット制御コネクタFからIC1までの回路の断線
2、IC20の内部損傷
3、IC1の内部損傷
4、IC1と連携している他の回路の損傷
の何れかだろうと言うのが素人判断。

ハッキリ言って4番だと自分にはお手上げ。調べる範囲が広くなって回路を追っても動作が分かりません。
2番と3番なら、ジャンクのシルバーマニアのICを付け変えてみる事は可能(シルバーマニアはイジェクト出来る為)
1番ならジャンパー線を飛ばせば特に問題無さそう。


と言う訳で、1番から順番にテストしてみましょう。
まずは導通テストをしてみた結果、基盤の断線は無さそうでした。
となると、次はICの交換に挑戦してみるしかありません。
怪しいICがいくつかありますが、1個交換する度にテストしていては色々と手間と時間がかかるので
どの道シルバーマニアの復活は難しいと判断して、レッドマニアで怪しいICはシルバーマニアより纏めて移植してみる事にしました。
IC1、IC2の下駄、IC9、IC20辺りですかね。
IC2は交換しても動作は変わらなかったのですが、レッドマニアの方は足が変色していた為、ソケットも交換しておきましょう。

IC1とIC2(サブCPU)の下駄は、足の数が多いですが割とすんなりハンダが吸い取れたので比較的楽に外れましたが
バッテリー周りのIC9とIC20は、以前見て頂いた通り表面が黒化&硬化してしまっていて、なかなか外れないorz
  
何とかIC3個と下駄1個の取り外しに成功。
IC9とIC20は、かなり時間がかかって苦労しました...
ハンダが吸い取れないので、溶かしながらジワジワ足を浮かす方法しか外す手を思い付かず
ボロボロになりながらも何とか外す事が出来ました。頑丈なビアとパターンに助けられた感じですね。

レッドマニアのサブCPUのICソケット内部を見ても怪しかったので、外して正解でした。
   
左2枚がレッドマニアのソケットで、右下が腐食して変色しています。軽く掃除しただけでは全く取れてなかった...
一番右の写真の右側がシルバーマニアのソケット。写真で見ると分かりにくいですがこちらの方が綺麗です。

   
IC9がビア含めて結構ヤバいですが、カセット制御回路に繋がっているIC20の方が今回は関係ありそうな気がします。
IC1とIC2のスルーホールは綺麗でしたが後々黒化してくるのが心配だったので、ハンダを入れ替えました。
一応、パターンの怪しい所は導通チェックしておきます。

慎重にICを取り付けます。

ハンダ不良が無いか点検して、見た目は一応完成♪



●動作テストです。結果は....?

カセット部分はまともそうなシルバーマニアのドライブに、レッドマニアのメインボードと電源を付けてテストです。
 
ドキドキが止まらない!!!



満を持して電源ON!!



うわ~~~~~~~!!!!

!!1!11!111!!!!!

来たぞぉ~!!!

長らく見たかった、マニアのIPL待ち受け画面が表示されカセットデッキが自動でイジェクトされました。
「よーし。ロードテストもするぞぉ!!」
初めて再生ランプが付いたと思ったら、一瞬で消えたorz

うん、ピンボケで再生ランプと認識できないw
再生してすぐ止まる症状は、X1Cではテープエンドスイッチが入りっぱなしか
巻き取り駆動用のプーリーが回っていなくて、テープエンドと勘違いしている可能性があります。

カセットデッキ内部を見てみると、巻き取り駆動ベルトがモーター側プーリーのさらに内側の軸にかかっていました。
どうやら組み付けの時に外れてしまったらしいです。
元々付いていたベルトで張りも弱い為に後々付け替えたい所。

何はともあれ、最大の難所である基盤修理が完了したと思われるため、ホッと胸を撫で下ろしています。
これでダメなら、もう1台ジャンクを買って色々実験するしかありませんでした。

雰囲気も大事と言う事で、折角なのでカセットデッキのフロントパネルをレッドマニアパネルに付け替えてテストを続けます。
 

 
JODAN-DOSのロードテスト。問題ありません。

 
みんな大好き「ゼビウス」です。しかしPCG定義を通過しても画面が表示されません。

はい。G-RAMが必要なのです。G-RAMのないマニアタイプは多くのゲームが動かないのです。
勿論、その事を承知していたためG-RAM付きのレッドマニアを最初に購入したのでした。

G-RAM、合体!!
 
再びロード

あれ?表示がオカシイ気が...まだ完全に直ってないのか、それとも壊れた...?


アプコンの設定を切り替えてみるとタイトルでた!!けど、明らかにオカシイw


しかしこの画面はギャラクシアンがPCG定義でバグった表示になったのに似ています。
なのでアプコンの設定を色々触ってみると「V Position」を調整すると正常に表示されました。


まだ100%ではありませんが、一応の目標は達成です。
長い道のりでしたorz



●少しだけ綺麗にしてみた

  
窓より上だけ艶出ししてみました。

下側に白い擦り傷があります。塗料が付いてる感じなので磨けば色は落とせそう。
  
白色は落ちたけど、一部だけ磨くと光の加減でこうなりますw

  
背面パネルも意外と綺麗でした。

  
光の加減で角のボコボコが目立ちますね。
無理やりゴリゴリやって角を整えた方がマシになるかのかな?

さらなる仕上げは、また別の機会にでも。
現状でも、レトロインテリアとして十分機能するぐらいまでは回復しました。



●まとめ

最初は「無謀な事に挑戦してしまった...」と落ち込んでいましたが
なんとか素人作業でも復活出来たので良かったです。
苦労した分だけ愛着が沸きそうですねw

ICに問題があった様なので、修理と言うよりニコイチに近い形ですが、両方ともメイン基盤がダメ
どうしようもない状態の2台を組み合わせて1台が動くようになったと言う事で、御の字ではないでしょうか。

今回はたまたま運が良かっただけで、同じICが全て壊れている個体に当たっても不思議ではありません。
特にバッテリー周りが今の所2/2台の100%の確率でダメージを負っていて、
サブCPU周りや、カセット制御ボードへと繋がる端子がある辺りなので、ダメージ量によっては修復不可能かもしれません。


○今回のポイント
IPLはBIOSと同じ役割をしていて、電源投入時に各回路のチェックを行っているようです。
その一部でエラーが返ってくると「Please turn on the Power SW slowly again !」と表示されIPL待ち受けまで行きません。
IPLが電源廻りのみをチェックしているのか、IC同士のやりとりもチェックしているのかは自分には分かりませんが
今回はIPL起動時のカセット自動イジェクトか、その辺りの制御 ICチェックでエラーが返された為に起動しなかったと思われます。

IC1とIC9とIC20を交換する事で正常になりましたが、
調べてみるとIC9はタイマー関係のICの様なのでIC1かIC20のどちらかが損傷していた可能性が高いですね。
ただし、ICを交換する前にバッテリー周りの部品も一通り交換しているので
そちらにも一部原因があった可能性は否定できませんが、動いてしまった今となっては確認のしようがありません。

故障の原因ですが、カセットデッキやカセット基盤に問題があった訳では無く、IC自体が錆びやショートなどにより損傷したのか
メイン基盤上のカセット信号線がバッテリー付近を通過する為にバッテリーの液漏れ又は腐食で付近のICが損傷したのか、
同軸ケーブルを繋ぐ改造によりカセット制御関連回路のIC1かIC20が損傷したと思われます。(あくまでも素人判断)


伊藤園さんからコメントを頂けたので記事の増設です。
-------------------------------------------------
「Please turn on the Power SW slowly again !」のメッセージは
電源リセット後CPU(Z80)がサブCPUに対してキーボード入力時の割り込みベクタ等をセットするのですが、
この時ににサブCPUから応答がなかったりすると表示されるようです。(IPLROMの逆アセンブルの結果)
-------------------------------------------------
と言う事ですので、IC2(サブCPU)とIC1は回路図を見ると隣合わせに書かれるほど関連性の高いICである事は一目瞭然で、
サブCPUがIC1との連携が取れなくてエラーが出ていた可能性が高そうですね。
ちなみに「CPU(Z80)がサブCPUに対してキーボード入力時の割り込みベクタ等をセットするのですが」
の部分は、8割がた理解出来ないズブの素人ですのでご勘弁下さいorz

IPLの動作に関しては中々検索にかからないので、とても貴重な情報を提供して頂いて、ありがとう御座いました。


今回交換したパーツは下の写真の赤丸で囲んだ部品で、ICはシルバーマニアからの移植、その他のパーツは新品を使いました。
ピンク色のトリマコンデンサが安っぽく見えて少し気になるので、気が向いたらシルバーマニアのを移植するかもしれません。
(まぁ気にするほど綺麗な修理でもないのですが...)

こうして改めて見ると、基盤左下の多くのパーツを交換しましたね。
素人修理でよく動く様になったものだと...かなりラッキーだったのかもしれません。


素人修理と言えば、電解コンデンサの交換がレストアの初級作業の様ですが、
一々メモるのが面倒だったり外した場所が分からなくなったりする事もあります。
折角なので自分がメモった電解コンデンサの配置図をペイントに起こしたので貼っておきます。
電解コンデンサの交換を考えている方は”実機と見比べてから”ご利用下さい。
修理メモ枠内は参考程度に留めてください。(X1センターさんの情報を自分用に貼っただけの可能性)

稀にマイナス側のマークが間違っている事もあるらしいのでマイナス側もメモっておけばよかったですねorz

ダラダラと長い修理記事にお付き合い下さり有り難う御座いました。
以上、CZ-800C(X1マニアタイプ)の修理でした。


おわり

コメント

CZ-800C(X1マニアタイプ)の修理-その3

2017年09月29日 08時09分21秒 | レトロゲーム

X1マニアタイプ修理の続きです。

ボロいCZ-800C(X1マニアタイプ、ローズレッド)を手に入れたものの、初めての修理で分からない事だらけ。
IPL待ち受けまで行かないと言う事で、粉吹きバッテリーを取り外し、各部清掃して、一部のパーツを交換してみるも変化なし。
どうもIC周りが怪しい訳ですが、現状どうしようもありません。
その他カセットドライブも怪しい所満載で、もう1台ジャンクのX1マニアタイプを待っていたのが前回までのあらすじ。

そうこうしてる内に、怪しいマニアタイプが出てきました。
-------------------
・電源が入らない
・ハドソンのカセットが入っているが出せない
・蓋を開けてHDDとBDを確認
-------------------
怪しいw

まぁ自分は完動品にはあまり興味は無く、怪しい人から買うのが結構楽しみで仕方ない。
マニアタイプは本体のみの出品も多い為、キーボードも欲しかった自分は躊躇っていたのですが
前回はその問題をクリアしていた為キーボードとG-RAM目当てでの落札でした。
本体も結構遊べているので、なかなか満足しております。まさか、ジャンクでここまで遊べるとは...

今回は主に部品取り用途での購入なので、通電不可なものをチョイスしました。
生きている個体から部品取りするとか勿体ない!!

兎に角、1台では何がOKで何がダメなのか判断すら出来ないので、レッツ!トライ♪



●CZ-800C(X1マニアタイプ)の内部点検-その2

到着しました。
ブログ中では書きやすい様に、最初に手に入れたCZ-800Cを「レッドマニア」
今回手に入れたCZ-800Cを「シルバーマニア」と表記しましょう。

ボディが思ったよりもかなり綺麗で、多少の擦り傷等はあるもののフィルムカバーが付いています。
これ、新品の時のものでしょうか?
フィルムをめくって磨けば擦り傷が消えるかもしれませんが、あまりにも綺麗なので、フィルムはそのままで。
   

中身はG-RAMも拡張スロットもありませんでした。
最初の選択は間違ってなかった...直せるかどうか分からないけどw


まずはバッテリーを見てみます。

まずまずの劣化具合?
黒ビアは少なく、抵抗のハンダがヤバそうですが全体的にICのプリントも綺麗に残っていて、
最初のレッドマニアより良い状態に見えます。

カセットデッキの裏側を見てみると、巻き取り駆動ベルトとカウンターベルトは付いていますが
平ベルトは完全に溶けて、そのまま下に落ちている感じ。
レッドマニアに無かったフライホイールの軸受は付いてます。よかった...
  
最初、巻き取り駆動ベルトがブチル系だと思ってたのですが、マニアタイプはX1Cとは違い平ベルトがブチル系の様です。

そして、中に入ったままのカセットを見てみると...
 
「ザ・スパイダー」ですが、「パソピア7」の文字が...
これはこれでレアな気がしないでもないですがX1用では無くて残念。
カセットテープの磁性体を見てみると最初は「それほど悪くないかな?」と思いましたが
一部虹色になっている所があったので、ソフトとしては生きて無いかもしれませんね。
一応保管して検証用などに使ってみたいと思います。

写真では分かりずらいですが、カセットデッキの中が凄く綺麗。

これは恐らくカセットテープを入れたまま保存していたからで
空気の入る隙間が少ない為に湿気や液漏れの蒸発気体が入りにくく、腐食や劣化を免れたのではないでしょうか?
長期保存する場合はカセットテープの中身を取り出して、空のケースを入れておくと良いのかもしれませんね。
ただし、カセットを押さえるスプリング機構にダメージが出る可能性は否定出来ませんが...

その他、メイン基板に液体がかかった様な跡と、その部分の抵抗に錆が出ています。
 

ただし、それらの部分以外は比較的綺麗なんですよね。
 
まったく掃除していない状態でこれ。

状態は大体わかりました。
いきなりレッドマニア用に部品取りするより、まずはこの機体が修理出来ないか色々試してみたいと思います。

大まかな手順と優先度は
・メインボードのバッテリー取り外しと清掃
・バッテリー付近の抵抗等のパーツの取り換え
・電源基盤の清掃と電解コンデンサ交換
・メインボードとカセットボードの電解コンデンサ交換
・カセットデッキの修理
って感じでしょうか



●シルバーマニアの分解

一旦バラバラに分解してから作業を進めていきましょう。
分解し始めると、なにやらパラパラと落ちてきます。

黒いカスの様な?
潰してみると...

ギャー!!まさかベルトの残骸?
そう言えば平ベルトの方がトロケルタイプなのでした。

レッドマニアの方は、なぜ巻き取り駆動プーリーにブチル系ゴムの残骸が巻き付いてたのか...
平ベルトがモーターに絡まる>巻き取り駆動ベルトがブチル系ゴムを巻き込んで回転
>「会心の一撃!!巻き取り駆動プーリーへ大ダメージ!!」こういう事かorz

こちらのシルバーマニアは配線が物凄く綺麗に束ねられています。新品から一度も手が入っていなさそう。
 
レッドマニアのカセット基盤に付いてた同軸ケーブルは、こちらには有りません。レッドマニアは改造品確定でしょう。

電源が外れました。液漏れでここまで酷くなるものでしょうか?液漏れ+水濡れとかあったのでしょうか?
   
左写真は電源横のメインボード下。
右写真の電源ですが、白いモヤモヤが結構広がっています。

底面パネルが外れました。

ベルトって、ここまで綺麗に落ちるものなんですね。黒い横線がそれです。
ブチル系ですがドロドロ度はマシで、ドロドロを通り越した乾燥の為か結構こびり付いています。



●シルバーマニアの基盤メンテナンス

いよいよ基盤救出作戦。
パッと見はレッドマニアよりかなり良い状態かと思いましたが
メインボードを外してよく見てみると結構ヒドかった...

レッドマニアは広範囲にダメージを受けていましたが、このシルバーマニアは
範囲は狭いですが、かなり深いダメージを負っている模様。

バッテリーを外してみると、黒化が前回の比じゃありません。

表面にはハンダが乗りそうになかったので、裏面から吸い取ります。

レッドマニアは裏面はキレイでしたが、シルバーマニアは裏面もヤバそうでパターンが盛り上がってます...


幾つかのスルーホールの裏面からハンダを吸い取ってみるも、今回は全く貫通しない所がチラホラあります。
表側を見ても、レッドマニアは表面がパリっと餃子みたいな感じでしたが、今回は突いても崩れる気配なす...

バッテリー下のみですが6カ所も貫通しないビアがあります。

ハンダを流し込んでみたり、無水エタノールで掃除しながら突いてみますがビクともしません。
ちょっと強力になってダメージも増えるけど、パーツクリーナーを使ってみるも変わらず。

何か方法が無いか考えてる時に閃いた
「酸化して固まってしまっているなら化学反応に頼るしかねぇ!」
ググってみると、”お酢” が使えるらしいのですが、生憎うちにあるお酢は調理酢で色々混ざっているので使えない。
接点復活剤なら、そう言うのに強いはず。と見てみると
「”αオレフィン炭化水素”!!なんか凄そう!!(よく分かってないけど)」

早速吹きかけてコツコツ突いてみると、中まで詰まっている黒化ビアがザクザク音を立てて貫通しました。
そして、黒い塊がゴロゴロとw


「こりゃいけるぜぃ」と、ほぼ表から裏まで埋まっている所もゴリゴリ削りながら堀り進めて何とかビア全部が貫通しました。
接点復活剤ですが容量が少ないのに値段が高いだけの事はありますね。
しかし、あとで調べてみると”αオレフィン炭化水素”は、単なる合成油の名称だった模様?w
でもプラスチックにも使え、耐薬品性に優れているとかで、やっぱり凄そうではあります。
色々試してる過程で柔らかくなっただけなのかもしれませんね...


う~ん。これは何となくパターンが死んでる気がする...
ハンダが乗らなかった時点で金属部分が侵食されてしまっている可能性が高いです。
3層以上の基盤とかだと完全にお亡くなりかもしれませんが、見た感じ表と裏だけの様なので
一度テスターを当ててみて、ダメそうなら銅線を通してジャンプさせる方法で復活するのではないでしょうか?

シルバーマニアで1カ所、ビアに見えない所があったのですがレッドマニアのパターンを確認してビアと断定して貫通させました。
これシルバーマニア1台だけで初めての作業だったら詰みそうw
レッドマニアで練習してて良かったと思った瞬間でした。


それではオペに取り掛かります。
4本ぐらいのスルーホールがダメっぽいので、パーツの余った足を差し込んでジャンプさせる方法で。

すぐ隣のヒドイ所は、取りあえずレジストを剥がして導通チェック。

あ、思いっきりトランジスタの頭を焦がしてしまいましたorz
替わりがあるので取り敢えずバッテリー下の修復を優先で...
   
バッテリー下のモコモコしたパターンもダメかと思ったのですが、削ってみると意外と綺麗?
削った所にハンダを盛ってパーツの足でジャンプさせます。
基盤面でジャンプさせて、さらにビアにも1本差し込んでハンダ付け

 
裏面のパターンが完全にダメになっていたので、折り返して隣のスルーホールに繋げます。

表に戻って一旦休憩。
そこから抵抗まで伸びているパターンに全く導通がないので、こちらもレジストを全て削ってみました。
もうパターンと呼んで良いのかすら分からない残骸しかなかった...



隣の侵食が酷い抵抗群もついでに交換します。
抵抗3個を取り外してみると、やはり錆びていた真ん中の抵抗のスルーホールがダメそうです。
ん~。ここまで伝播するものなのかぁ...
 

先程の一旦休憩した所の足を曲げて、パターンの一部とします。


  
先に抵抗を取り付けて、回路図に無い後付けっぽい330Ωの抵抗の足でパターンを繋げました。

ゴテゴテして綺麗ではありませんが、何とか素人修理の完成です。



●シルバーマニアのカセットデッキの分解

今回のカセット部分は結構キレイだったので、カセットドライブの整備も少しやっておきましょう。

フロントパネルを丸洗いするので、基盤ごとゴッソリ外しました。

上部に擦り傷が一か所あるものの、フロント部分がこの上なく綺麗なんですよねぇ。
この本体が生き返ったら、取り合えずこのシルバーマニアを使うのもアリかもしれません。
    

カセットデッキはかなり綺麗な状態なので、軽く清掃とグリスアップをして
仮のゴムベルトを付けておこうと思います。


○ゴムバンドベルトの製作
X1センターさんのデータによるとモビロンゴムバンドバラエティー?が使えるようで探していたのですが見つからず。
カールコードを探しに大阪日本橋をフラフラ彷徨っている時に、ふと立ち寄ったダイソーで
見た目は近そうなゴムバンドを発見していました。
サイズを見てなかったのと、X1Cにも使えるかもしれないので折径80と100で太目のものをチョイス。
 
もちろん、これだけ入って108円です。

これの切幅を半分以下にする必要があるのですが、これが結構難しい。
ハサミが切れないからなのか、ゴムがゴツイからなのか真っ直ぐ綺麗に切れません。
このまま使うと他の場所に干渉しそうで少し怖いです。
試しに付けてみると、幅が広いと一番下の電磁ソレノイドや巻き取り駆動用のベルトに干渉してしまいますね。

どうにかならないかと色々考え、綺麗に切る良い方法を見つけました。
両面テープを使い固定する作戦。

内側に貼って。

 
カッティング台にも貼り付ける。ただそれだけw
たったそれだけの事ですが安定性が雲泥の差。
あとは定規でズレない様に抑えてカッターでザックリ切ります。

良く切れる刃でないと厳しいので新品の刃を使いました。完璧っ!(細い方を使います。)
ゴムシートベルトの時と同じ様に、ネバネバする両面テープだとこの後苦労するので注意。


ハサミを替えてみたり細いのを作ってみたり試行錯誤した様子。
少々失敗しても精神的ダメージが少ないのが良いですね。


まだ慣れていないせいか、マニアタイプのベルトが何気に付けにくい...
巻き取り駆動ベルトは適当に引っ掛けて、あとからプーリーに入れる感じで
平ベルトの方を意識しつつ取り付けます。
  
この最後の金具の引っかかり(一番右の写真)が意外と曲者w
こちらに気を取られると、平ベルトが外れてしまいます。


こんな感じにベルトがクロスするので、ゴムバンドそのままの幅ではベルトとベルトが干渉してしまうのです。



●シルバーマニアの電源修理を試みる

こちらは電源が入らない様なので一旦バラシてみましょう。
水濡れか何かで完全にショートした可能性が高いので直せるかどうか分かりませんが、少しだけ見てみようかと思います。


基盤表側はかなり綺麗に見えます。
 
ん~。素人目だと結構綺麗なので、外のモヤモヤの原因になった様な大きな液漏れは見当たりません。


「ショートしてヒューズが飛んでるだけなら良いなぁ~」とか思っていましたがヒューズは切れてなさそう。
取り外して導通テストしてみましたが問題ありませんでした。

電解コンデンサだけ交換してみましょう。
本体も含め、長時間起動した感じが無く、液漏れ等はまったくありませんでした。
レッドマニアの電解コンデンサと比較してもこの差。
 
左がレッドマニアのコンデンサ、右がシルバーマニアのコンデンサ。
シルバーマニアは全体的に綺麗な状態と言う事で、かなり早い段階で動かなくなってしまった可能性はありますね。

基盤清掃と電解コンデンサを交換してみましたが回復しない模様。
コンデンサ交換後は橙色の5Vだけ出ているようです。
何処が悪いのか全く見当がつかないので、この電源修理は自分には早すぎるようだ。



●CZ-800C(シルバーマニア)の初動テスト

メインボードの故障が先で、2次的に電源が破壊されてしまったらと考えると別電源で基盤を動かすのは躊躇われますが
このままではどの道レッドマニアもシルバーマニアも動きません。
仕方ないのでレッドマニアの電源を使って、シルバーマニアのメインボードを起動してみましょう。

いざ、電源ON!!

シーン...
しまった、マルチタップのスイッチ入れ忘れてたw


気を取り直してスイッチON!

  
キターーー!!!!!!orz


電源を入れ直しても同じです。

どうやら、どこかの表示系のICがお亡くなりになってる風でしょうか?
自動でイジェクトしない事から、IPL待ち受けまでは行ってないのでレッドマニアと同じ所で止まっているか
それ以前で止まっている可能性が高いです。
しかし、シルバーマニア本体のボタンからのイジェクトが生きている事からカセット制御系は生きてそう。
とするとイジェクトが効かないレッドマニアはIPLの動作がダメでイジェクトしないのではなく
カセットドライブ、カセット基盤、カセット制御系のどれかが壊れている可能性がありますね。

シルバーマニアはレッドマニアより重症の様で、これは素人の自分には手に負えそうもありません。



こうしてレッドマニアとシルバーマニアの2台を見た感じ、起動する個体もそこそこ存在するのでしょうが
マニアタイプでそのまま使って問題無さそうな個体は、かなりレアかもしれません。
ベルト交換ぐらいで済めばいい方で、バッテリーの侵食からのダメージがある可能性が非常に高そう
ハンダコテを握れない場合は、余命を待つだけになってしまいそうです。
まぁハンダ付けなら当時の中学生で習う事なので、昔を思い出しつつ少し練習すればバッテリーの取り外し自体は可能だと思われます。

しかし、シルバーマニアを見る限り起動時間や保存状態に関わらず周りのパーツにもダメージが及んでいる可能性があり、
状況によっては回路図と現品を見ながら部品を揃えられないと、厳しくなってきそうです。
レトロ機器の特殊なIC関係は基本的に売ってないと思った方が良さそうで
似たものはあるかもしれませんが、同じ型番が無い場合は代替え部品は自力で探すしか無さそうです。


「電源はダメでも、最悪メインボードだけレッドマニアに移植すれば良いやっ♪」
とか簡単に考えていましたが、どちらのメインボードも正常でないとなると色々苦労しそうですorz



つづく

→CZ-800C(X1マニアタイプ)の修理-その4へ

コメント

CZ-800C(X1マニアタイプ)キーボード修理

2017年09月25日 07時45分32秒 | レトロゲーム

本体の修理はパーツ待ちですが、やる事はまだまだあります。

お次はCZ-800C(X1マニアタイプ)のキーボードを修理してみましょう。

まずはボロボロのキーボードケーブルを何とかしようとカールコードを色々検索してたら、
どれも結構良い値段なんですね。安くあげたかったのですが甘かった...
一応、ジャンクパーツなどを探してみましたが、そんな便利なジャンクは無かったorz

安く上げるにはストレートケーブルを手巻きする自作しかありませんが、検索してみるも流石に上手く巻けないらしい。
そりゃゴムの形状が違うんだろうから仕方ないですけど。
ある程度溶かして変形させた上で固める必要があり、あまり現実的ではありません。

既製品で代用出来ないかと、パーツを買いに行った時に足で探してみた代替コード色々。

・ストレートオーディオケーブル(写真一番左)
使うだけならこれでも全く問題ないと思います。
しかしカール形状にしたい場合、自分で作る難易度が半端なく高そうなので
買ってはみたものの作るのに時間がかかりそうで放置状態。
いつかは実験で作ってみたいと思っていますが、思っているだけ...

・PS/2キーボードの延長カールコード(写真右から2番目)
想像してたより太すぎた...色も白だし、X1の修理には向かないかな。


(上記2製品のイメージ)

・無線用の4芯カールコード(写真一番右)
純正品と比べると巻き径が小さい気がしますが、艶消しで質感が良く長さもそれなりにあり、
4芯ですが径が同じかやや小さいぐらいなので純正キーボードの軸受けもすんなり通ります。
ケーブルも軽いので、個人的には実用面と見た目のバランスでは結構良いと思います。
が、もう入手方法が分からない...

・カーオーディオ用のオーディオ接続カールコード(写真左から2番目)
audio-technica 車載用 オーディオケーブル0.6m AT-CA44C/0.6
千石電商さんでたまたま見つけたのですが、ネットで探してた時にストレート部分が大半を占め
カール部分が凄く短いコードがあったので心配でしたが
現物を見てコレはカール部分もそこそこの長さがありそうだったので購入する事に決定。
値段はそれなりにする(店頭で1700円、ネットで1300円ぐらい?)ので、線材だけとして購入するには少し勿体ないかもしれません。
しかし、カールコード部分は文句なしの質感、柔らかさと伸びがあります。
やはり見た目的な問題点はストレート部分が若干長い点。
キーボード側は埋め込むので問題ありませんが、本体側はそのままだと違和感ありますね。
背面刺しなら結構いけるかもしれません。
購入したのは0.6mですが、少し重みがあるので本体とキーボードの間に空間があると
ぶら下がる形になって扱いにくくなるかもしれません。長さが必要無いなら0.4mの選択もあり。
実機と似たような端子があれば、ストレート部分を短く切って付け替えれば見栄えがさらに良くなると思います。

その他、千石電商さんにカールコードのみが無いか聞いてみた所、要望が多いのかどうなのか
仕入先を探してくれているみたいですが、なかなか良いコードが見つからないみたいです。



●カールコードの修理

あまりにも汚いので、まずは清掃しようと取り出すや否や、コードの破片がボロボロと落ちてきます。

「掃除の前に、まずばコードの取り外しからだ!」
取り外したコードと買ってきたコードを並べてみました。

無線用コードにはX1キーボードのコードブッシュが刺さっています。
コードが外れた所でササっと本体を掃除しました。

売りに出す気はさらさらないので、キーボード側も端子にしちゃう方向で行こうかな。
オーディオ用の端子を2つほど買ってみました。
当てがってみると、どちらも微妙に付きにくいw
 
分解する前に買ったので実物を確認してみるとキーボード側のプラスチックが意外と肉厚がある事にビックリ。
片方の端子はスカスカなのでワッシャなどで止めを作る必要がありそう。


もう片方はネジ山の長さが微妙に足らず、止めれそうで止められない。


ガーン!!X1センターさんの掲示板「ギリギリ使えない」って書いてるやん。
別の検索をしている時に発見...orz

本体側は削りたくないので、ジャックのギリギリを加工してなんとかする作戦w
ギリギリなだけなら良いのですが、サイズもギリギリで斜めに入ってしまいそうになります。
ならいっその事、さらにギリギリに削って奥に埋め込んでしまえばイイ!!
外側を丸く楔形に削るだけ。

取り付けの時に押し込み過ぎると中に入ってしまう可能性があるので
後ろで何か固定した方が良さそう。


ジャックタイプにするか、直接カールコードを出すタイプにするか迷ったので
どちらにも対応できるように内部にもう一段階ジャックををつける事にしました。先ほどの余ったヤ~ツ。
  

直接「カールコードパターン」
    
頃合いのL型プラグが無いものでしょうか?安っぽい物か、オーディオ用の高級な物しか見つかりませんでした。

入れ替えて「端子パターン」
    
後になって思うと、この間の白いコネクタは何の為につけたのでしょう?w
思い出した!!ジャック裏で止めるナットがステレオプラグを通過できなかったのです...

「端子パターン」ですが、角を削ってしまったが故に抜き差ししている時に奥にメリ込んでしまう時があったので
後日、X1センターさんオススメの端子に交換しました。
  
真ん中の写真ぐらいまで足を切って少し切り過ぎた感じだったので、
右の写真の様に元々の留め具を差し込むとグラつきが無く良さげでした。

少し掃除して磨くと、なかなかイイ感じに!
 


動作テストです。
マニアタイプ修理中で暫く眠っていたX1Cを久々に引っ張りだしてきました。
なぜ一体型なのにキーボード端子があるのか分かりませんが、オプション機器との接続に使ったりするのでしょうか?
 
順番にキーを押してみると、どうやらテンキーの ”7” と ”2” だけ反応がありません。
そして、適当に押してると文字の色が..

何か壊したかな...?と思いましたが、COLOR命令で元に戻せるので色々触っていると
CTRL+テンキー(の色番号?)で、文字色が簡単に変えられる仕掛けが...
勿論、そんな事は子供の時分には知らず....(知ってても完全に忘れてる)
これ、色情報を保持したまま保存出来るなら、プログラムが見やすくなるだろうなぁっと思いました。


●キースイッチの修理

接点復活剤をかけて連打しまくってなんとか復活!!したかに見えましたが
どうも急に反応しなくなったりする事があるようなので調べてみたいと思います。

テンキーの ”2” と ”7” のみを交互に高速連打してもこの有様。

”7”キーが利かない時、適当にガシャガシャ押して気が付いたのですが
テンキーの458を同時に押したり、CLSと/8を同時におすと7が出る時があるんですよね。
これは7だけに限らず、124を同時に押すと5が出たり256と押すと3が表示されます。
回路の関係なんでしょうが、7キーを直接押しても何も表示が出ないのに、
同時押しで7が出ると言う事は送られている信号がオカシイとかではなく、やはりスイッチ自体が悪いのでしょう。
正常なスイッチと交換するのが理想なんでしょうが、もはや手に入れるのが至難。

取りあえず物理スイッチなので、ボードから外して修理出来ないか見てみる事にしました。

キートップを外す時の注意として、下の写真を見ての通り緑色の「軸が縦長」になっていますので左右の力には弱い可能性が高いです。
構造上、「特に右方向への力に一番弱い」と思われますので、硬いからと言って捻らない様にした方が賢明です。
 

このままでは良く分からないので分解。
左右の爪を外しながらバラすだけなので、難易度は高くないと思います。
 
言うまでもなく、中のスプリングを飛ばして無くさないように注意です。

さらに分解。
 
これ以上はプラスチックを溶かして加締めてある様なので、
この状態のまま接点を目の細かい耐水ペーパーで軽く掃除した後、接点復活剤をかけて組み直してみました。
気持ち、押さえのバネを曲げて強くしてみます。(縦のバネではなく銅板を抑える側)

構造としては、銅板と銅板の間に穴の開いた薄い絶縁板を挟んで、キーを押すと穴の開いた部分が押さえられて導通すると言う
文章に書くと凄く分かりにくい構造w
また、上下運動をそのまま接点にするのではなく、テコの原理で左右の力に変えています。
この方が安定するとか接点が擦り減らないとかあるのかもしれません、昔の人の耐久性の考え方は半端ないですからねぇ。

この構造を見て分かった事は
「カバーの上から接点復活スプレー吹いても、ほとんど接点にかからねぇ!!」って事。

ある程度浸透していくかもしれませんが、接点部分はガードが堅いのです。
それだけ埃の侵入を防ぐと言う面では、かなりの効果がある様な気がします。
まぁ、銅板を押さえる金属バネの動きが悪い可能性もあるので、一概に接点だけの問題とは言えませんが...

 
お~しっ!なんとかいけそう。
右の写真ではキーを高速連打しているので同時押しになった時は優先された方だけが表示されていますが
概ね交互に反応していて、1つのキーだけなら何度押してもミスなく入力されるようになりました。

左写真を見ての通りキーボードコネクター背面刺しの場合、ケーブルの長さが0.6mでこんな感じで丁度良いです。
よくカールコードで2mとかありますが、コード自体の長さであって引っ張った時の長さでは無い事があるので注意。
本体分離タイプの場合、目の前に本体があるなら背面刺しで、少し離れているなら前面刺しって感じで
コードや差し込みプラグが邪魔にならない様に、前後にキーボード差し込み口があったのでしょうね。


これならX1Cのキーボードの接点不良も直せるかもしれません。
X1Cでも一部渋いキーがあるので今度チャレンジしてみましょう。

以上、CZ-800C(X1マニアタイプ)のキーボード修理でした。



→CZ-800C(X1マニアタイプ)の修理-その3へ

コメント

CZ-800C(X1マニアタイプ)の修理-その2

2017年09月20日 07時51分33秒 | レトロゲーム

「CZ-800C(X1マニアタイプ)の修理-その1」の続き

なんだかやる事がいっぱいで楽しいです。
これ触りだして数日、ゲーマーがゲームを全く起動していないと言う...


●X1マニアタイプ(CZ-800C)の初動テストと、修理箇所の模索

軽い点検清掃とバッテリー廻りの応急処置が終わったので、早速起動テストです。

起動してみると
「Please turn on the Power SW slowly again !」
と表示されて音沙汰無し。電源を入れ直しても同じ。
リセットを押すと、「IPL is under preparing」と表示された後に上記メッセージ。
なお、写真は撮り忘れた模様...

「掃除しただけで動く様にならないかなぁ~」
なんて淡い期待をしましたが、世の中そんなに甘くはありません。


故障と関係ないと思いますが、このX1マニアタイプ(CZ-800C)を
中華アプコン「GBS-8220(GBS-8200 Ver4.0)」で表示した時、文字が結構揺れているので
X1の個体差なのか型式の差なのかは分かりませんが、X1Cとは同期の取り方を変えないと正常に表示されないかもしれません。
試しにRGBコンバータ「RGB-VIDEO-CV04N」に繋いでみると、こちらはS端子出力で流れずにレグザTVに表示可能でした。


組み付けた状態で電源電圧を計ってみました。
5.13V(赤)メインボード
5.05V(橙)メインボード
13.12V(黄)カセットボード
4.92V(緑)電源スイッチ部分

「あれ?電源いけてんじゃない?」
接続しない無負荷状態だとカセットドライブの電圧が低かったのですが、問題なさそうな感じです。

起動しない原因はメインボード自体が悪そうですが、今の自分に出来る事は電解コンデンサの交換ぐらいしかありません。
まぁ、バッテリー周りが怪しいのには変わりないので、引き続きチェックしながらですが。
折角なので、練習がてら電解コンデンサの交換にチャレンジしたいと思います。

幸い、マニアのメインボードの電解コンデンサ量は大して多くありません。
セラミックコンデンサまで変えるとなると大変でしょうねぇ。
電解コンデンサは容量が減ってしまうとかで交換の必要性は分かるのですが
セラミックコンデンサって交換必要なんでしょうか?


バラしたついでなので、電解コンデンサを交換する前に気になっていた所の点検もしてみましょう。

まずは、前回も書いた所でバッテリーの付いていた所にある電源端子?
  
パターンを追って行くと+5Vの端子に行き着く感じなのですが、端子に隠れて肝心の繋がっている所が見えません。
導通はしていないので断線しているのか元々パターンが無いのか調べようとしたのが
「ウォーリーを探せX1基盤バージョン」なのでした。

仕方ないので端子を外してみると、端子の下で急にパターンが曲がってやんの;;

真ん中の端子に行くと見せかけて左端の端子に繋がっていました。
無事、導通が確認出来たので元に戻しますが色々失敗してコテ先で端子のプラスチックを溶かしてしまう凡ミスw

他に気になっていた点は、カセット制御基盤辺りにある同軸ケーブルが切断されたもの。
  
切り口からして引き千切られたものではなく、鋭利なもので切られた感じですが
最初みた時は気が付きにくく、下の写真の様な丁度フロントパネルとツライチに切れた状態だったので
「何かの線を挟み込んで千切れたのかな?」とか考えていました。

初めてCZ-800Cを見る自分には、この線が必要なものなのかどうかが分かりません。
しかし基盤表に端子が有るにも関わらず、その裏側にハンダ付けされているのって明らかに怪しいですよね。

基盤の裏でジャンプしているだけならまだしも、明後日の方向に向かうとも思えず...


次は、カセットデッキの裏側で「スコッ!」と抜けてしまうギアとプーリーですが
針金を巻いて仮のリングとしました。
 
これでも首振りはスムーズだし、抜けたり外れたりする事も無さそう。



●電解コンデンサの交換

ではでは、電解コンデンサの交換にチャレンジ。

回路図と睨めっこしながら部品を集めたり交換したりしているのですが
どうも、回路図と実際の回路では違う部品が付いている事が時々あります。

C6:16V10μF>50V2.2μF
C34:35V47μF(TA)>50V0.47μF
他にもあるかもしれません。
この(TA)ってタンタルコンデンサ?なのでしょうか?
基盤にはご丁寧に「タ」に〇囲いの記号がありますが、実際に付いているのは普通の電解コンデンサなのです。
取り合えずは現物実装された電解コンデンサに交換してみましょう。

マニアのメインボードの電解コンデンサはそれほど多くなく、電源の電解コンデンサも劣化が気になるし
カセット制御基盤の電解コンデンサも少ないので全替え予定です。


にしても、実際に作業を進めて行くと、基盤と電子部品用にと15Wの極細半田コテにしたのに(した為に?)
半田が溶けにくくて作業が進まない件...
コテ先のメンテナンスが悪いのか適温を維持出来ていない感じなのでしょうか?
最初はソコソコ使えてた気がするのだけれど、徐々に部品を外すのにも手間取る様になってしまいました。
温度管理出来る高級なハンダコテが欲しくもなったりしたけれど、もう少し勉強用に安物のコテを使い潰してみたいと思います。
普通の30Wのハンダコテだと簡単に脱着出来ますが、ダイオード、トランジスタ、IC周りでは
熱でパーツが壊れてしまう事もあるそうなので少し怖いです。

電解コンデンサの耐圧を上げて云々あるそうですが、良く分かっていないので極力付いてる元のままの数字の電解コンデンサに交換。
ただし6.3Vや10Vの電解コンデンサは店頭では種類が少ない為、売っていない場合は
ワンランク高い耐圧の10Vや16Vに変更したりしています。

メインボードの電解コンデンサ交換完了です。

電源部分の電解コンデンサも交換します。
大きなコンデンサを外す為に放熱板に付いた部品も外す必要がありそう...
先に留めてあるネジを外すのかとも思いましたが、1層基盤でハンダの吸い取りも楽なので
放熱板に付いてる部品ごと、ゴッソリ取り外しました。


電源の電解コンデンサを交換してみると、この大きなコンデンサの頭が膨れていたり
真ん中らへんのが漏れてたりで結構ヤバかったのかもしれません。
 
左の写真が膨れたコンデンサ
右の写真は目視出来るほどで、柔らかく簡単に拭き取れたので割と最近漏れた感じ?

  
(素人目で見てダメダメそうな電解コンデンサ)


電解コンデンサを全て交換したので、再びテストしてみましたが残念ながら前回と変わらず...

しかし、電解コンデンサ交換前はリセットを押して「IPL is under preparing」と表示された後すぐに
「Please turn on the Power SW slowly again !」と表示されていましたが
電解コンデンサ交換後は、若干ですが間が空いてから表示されます。
何となく「IPLが読みに行ってるけど、途中でエラーが出て動かない」的な?素人考え。



●カセットデッキが動いた!!けど...

そして、アプコンで表示した時に画面がブレて流れそうになっていたので同期にノイズが乗っている可能性を考えて、
電源コードにフィライトコア付けて、再び電源を入れたところ何やらカチっと音がしました。
もう一回電源を入れ直して音の正体を確かめてみると

「カセットドライブのモーター回っとるやん!」


どうやら、カセット基盤のリレーか電磁ソレノイドが働いた「カチッ」だった様です。
しかし、全てのランプが点灯してモーターが回ってるだけなので、どうみても正常ではありません。
ネットで色々調べようと一旦全ての電源を落として再び電源を入れた時には、元の全く無反応な状態に戻っていました...

「あぁ、完全に壊しちゃったかな?...」orz


まぁ、起動はしないけど先ほどと表示は変わっていないので、まだ諦めるには早すぎます。

次は、タンタルコンデンサってのが気になったので、どの様なものか調べてみました。
これ最初、電解コンデンサって知りませんでした。
なので交換予定には全く入ってなかったのですが
電解コンデンサ交換中に基盤の記号を見て極性がある事を知り、調べてみたら電解コンデンサの一種だったという。
さらに、このタンタルコンデンサの事を調べると結構ヤバい
このパーツの故障と言うのが、電解液が漏れるとか所の話では無く、短絡してしまう(ショートしてしまう)と言うのです。
どうなると故障するのか分かりませんが、壊れた瞬間に他のパーツも道連れとか勘弁してほしい...

蓄電池である以上、経年で劣化する可能性はあると思うのですが、このタンタルコンデンサは劣化が少ないとか?
タンタルコンデンサ故障率の90%がショートか電流スペックオーバーと言う事で
このマニア基盤が湿った感じで怪しかったので、ショートしている可能性は十二分にあります。

「取り合えず交換してみようかな?」と思い調べてみるとタンタルコンデンサの値段が異様に高い!!
10円とか20円のパーツが多い中、100円とかするし...
どうやらレアメタルが使われている様で、今は使われる事が減っているそうな。
一応メインボードで使われているのが14個。
1か所タンタルマークなのに普通の電解コンデンサが付いてる所が気になりますが、
あのバッテリーの状態を見ると修理の為に誰かが交換したとは考えにくい。

「全部替えると1500円ぐらいかぁ」
しかしテスターを当てても導通(ショート)しているものは無さそうだったので、取りあえず保留に決定!!w
最初は軽い気持ちで考えていましたが、経年による劣化が少ないと言う事で値段に負けましたorz

「40代の素人のおっさんが電子工作に挑戦するブログ」さんによると国内では作っておらず海外製は粗悪品も多いとか。
普通の電解コンデンサでも良いらしいので、怪しくなった時に調べて交換する方向で。



●トラブルシューティングと部品交換

にしてもIPL待ち受けへの道のりですが、、現状では全く解決方法が分かりません。

そこで少し症状からトラブルシュートしてみます。
電源は入り電圧も正常なので電源は問題なし。
画面は表示されるので基本表示部分もフォントROMもOK
IPL自体が壊れていたら、そもそもIPLの文字すら出ないはずなのでIPL-ROMも大丈夫なはず。
IPLを読みに行こうとする事から、Z80CPUも恐らく大丈夫?
サブCPUが何をしているのか分かりませんが、回路図を見るとIC1とカセット制御基盤に繋がっているものが多く
外部機器の制御をしているのでしょうか?
最初は全くカセットデッキが動かなかったのに、電解コンデンサを替えた後に挙動はオカシイものの一度だけモーターが回ったと言う事で

「カセットデッキを制御してるであろうサブCPU周りを調べてみよう」

と思って回路図と実際の基板を見比べてみると、思いっきりバッテリー周りですたorz
やはり、バッテリー周りのパーツが怪しいので、この辺りの部品をダメ元で交換できるだけ交換してみたいと思います。


電解コンデンサの交換以外は本格的に電子パーツの交換なんてした事ありませんが、このまま手を拱いていてもラチがあかない。
まずはダイオードと抵抗が腐食してる感があるので、そこから交換してみようと思いました。
しかしダイオードが回路図より「1SS119」だと分かるのですが、同じものが無く何を選べば良いのか分からない...
耐圧で同じものが売ってなかったので現物サイズと耐圧が近いものを買いました。

取り合えず抵抗とダイオードの仕入れ。
ダイオードは色々使いどころがありそうなので、別途に耐圧高めの小信号用も仕入れておきました。
こちらはCZ-800Cに付いているものより、サイズが少し大きいです

作業にかかる前に、その他の箇所で接触不良になっていないか念のためバッテリー付近のサブCPUを外してみます。

ICを見てみると...

「こ、これは!あかん色やっ!」

足の隙間が掃除しにくいので竹串をカッターで加工して掃除します。
無水エタノールと接点復活剤でゴシゴシ...大分マシになったかな?


ソケットの方どうしようw
細すぎて中まで綺麗に掃除出来そうにありません。
取り合えず接点復活剤をかけながら細い針金を突っ込んでゴシゴシ磨いてみます。

「結局最後は外すしか無いのかな...」
しかし、この足の数は自分のハンダレベルではヤヴァイ。
動かなければ交換する意味も無いので、まずは掃除&掃除。
ひょっとしたら、この接点不良でIPLがエラー吐いていた可能性も考えましたが動作テストするも変わらず...

サブCPUまで侵食されていると言う事で、バッテリー~サブCPU間の部品を徹底的に交換する事に決めました。
もちろん反対側で足が怪しいパーツも同時に交換します。

追加購入したパーツは以下の通り。
・発振子:X1(32.768KHz)、X2(6MHz)
・トリマコンデンサ:C1(20pF)
・セラミックコンデンサ:C2(22pF-30ppm)、C4(22pF-150ppm)、C5(22pF-30ppm)
・トランジスタ:Q2(2SC2308-2K-4)、Q3(2SC2308-2K-4)
・ネットワーク抵抗器:RM3(22kΩ×8)、RM14?RM4?(22kΩ×7、J223S)

トランジスタは古すぎて同じものが無さそうだったので、パーツ屋さんに代替で使えるトランジスタを出して頂きました。
良く見かける?C1815のトランジスタで大丈夫そうな感じです。
ネットワーク抵抗器は現物基盤を見ると9本脚の物で大丈夫そうです。


基本的にバッテリーの左側はタイマー関係の回路らしいので場合によっては必要無いのかもしれませんが、
狂っていると誤動作の原因になるかもしれないので無駄にはならないと信じて交換してみましょう。

問題はIC関係がわかりません...
I9とI20はバッテリーに一番近くて怪しいのですがI20の記号、NOT回路っぽいけど〇が後ろについてます。
ググってみるもインバータって何さ...
取り合えず分からない所は置いといて、IC以外を替えてみようっ!


抵抗とか被覆が剥がれかけてたり、全体的にパーツの足廻りは劣悪です。


部品を外して、掃除して、メッキして、取り付け。相変わらず怪しい所が満載です。
   
ダイオードとトランジスタは熱に弱いそうなので、極力最後に交換する方向で。


何とか手持ちの部品を交換した所で動作テストしてみるも、全く変わらず...むむぅ~...

こうなってくると、あとはIC周りが怪しいのですが部品が無いので予備のパーツ待ちでしょうか...
パーツ屋で同じICが見つかるとも思えないので、ジャンクのCZ-800Cを待ちたいと思います。

ん~。直せるのかどうか怪しくなってきた...orz


つづく

→続きを読む

コメント (2)

CZ-800C(X1マニアタイプ)の修理-その1

2017年09月14日 06時38分09秒 | レトロゲーム

ちょっと、ヤヴァイものに手をだしたかも知れない...
素人にしては、いきなりハードルを上げ過ぎた感じです。

CZ-800C(X1マニアタイプ)ローズレッドをGETしました。
まぁジャンクなんですけど、電源かメインボードがダメなのかIPL待ち受けまで行かないとか。

しかし、マニアタイプのローズレッドはX1ユーザーなら誰しも1度は憧れる逸品
いまのシルバーのX1Cより断然レトロインテリアとしても見栄えが良い!(出品物は、あまり綺麗では無さそうだけど)
欲しい時に、中々出てこないものなので1度はチャレンジしてみたいですよね。
おまけでデジタルテロッパとゲームがなんか付いてくるらしいのですが
今回特別欲しかったのは、「キーボード」と「マニアタイプのグラフィックRAM(G-RAM)」

キーボードの方は大体察しが付くかもしれませんが、本体に比べキーボードの数が圧倒的に少ないX1。
また、X1Cのキーボード自体が不安なので外部キーボードとしてストックしておきたいのと
X1Cって全体がコンパクトにまとまっている様に見えて実は電源もカセットデッキも全て机の上に置く
昔の「ラップトップパソコン」に近いイメージなんですよね。
TURBOのキーボードはバカ高いし、マニアタイプのキーボードは同時押し不可?な上メカスイッチで分厚いけど
本体とは別にキーボードが欲しかったのです。勿論、X1マニアタイプのインテリアとしても申し分なし。

もう一つのG-RAM。
時々CZ-800Cのジャンクが出ているのですが、キーボードが無かったりする事が多いのに加え
X1に興味が無い人の場合、G-RAMが付いているか付いていないかが大抵は書かれていません。
「通電確認のみ、写真が全て」と書かれても中身までは全く想像できません。(背面の写真があればボードは推測できますが)
G-RAMのないCZ-800Cは遊べないゲームが凄く多いのでインテリアにしかならないので悩み所でした。
まぁ昔のCZ-800C所持者なら大抵はオプションで付けていたのでしょうが、中古だと抜かれている可能性もあり
もし無かった時は、購入手段がまたヤフオクの博打になってしまいます。
このG-RAMが正常かどうかは分かりませんが、次回からはジャンク本体のみ買えばボードは使いまわせる事になり、
トラブルシューティングで切り離しにも使えます。


自分には時期尚早な可能性も高そうですが、次のチャンスがいつになるか分からないので購入に踏み切りました。
修理に関して、検索してもズバリ修理方法等が出てない所が「攻略本の無いゲーム」を遊んでいる感じで良いんですよね。
なかなか難易度は高めですが、ゲーマーにとっては無理ゲーと言う程でも無い気がするので、頑張ってみましょう。



●開封の儀 
 
左から、ローズレッド本体、デジタルテロッパ、キーボード、ゲーム
なかなか丁寧に梱包してくれていて良かったと思います。


まずは、おまけのカセットゲーム「女囚サソリ」です。

落札画面では特にX1用とは書いてなかったし、別機種用の可能性もありましたがX1用で間違いなさそうです。
しかしネットで検索しても、このゲームの事が一切出てこねぇ...
小説や映画で有名なタイトルの様で、マニアにはトンデモ商品...って事は流石にないかw
どうやら他商標の企画物のソフトを出してる会社なのでしょうか?
「FILCOM」「CSKソフトウェアプロダクツ」「木屋通商」辺りのワードでググると色々出てくる様です。

にしても、このパッケージだと全く売れそうにないゲームなんですがw

値段は普通のゲーム並みなのに、内容が全く分からないし...
かなり自信があったのか、そう言うブランドを作りたかったのか。

パッケージは少しシミてます。
カセットテープを確認してみると...ナニコレメッチャキレイ!

手持ちのゲームでもここまで綺麗な状態のテープは少ないです。
恐らく、ほとんど使われる事はなかったと思われるぐらい磁性体が色濃く、艶もありますね。
普通は古いソフトほど、ピンボールみたいに艶が無くなり白くカサカサになって読めなくなってしまうものです。

(艶の無くなったソフト。データを読み難い可能性があります。)

乾燥剤が入れられてるのが好感度UP。
まぁいくら綺麗でも磁気に当てられてたら全くダメですけどね...
チェックは別の機会にでも。


お次はパーソナルテロッパ(CZ-8DT2)です。
届いたままの状態なので、全く掃除してない見苦しい写真で失礼。
  

このパーソナルテロッパは、初期型のデジタルテロッパから操作スイッチや端子の数などが削られた廉価版のようです。
しかし、素人の自分が思うに十分過ぎる端子類、ここでまさかのRGB21ピンが...

まだ使い方を調べてないので全く分かりませんがRGB21ピンはテレビに接続、
X1はデジタルRGBとTVコントロール入力へ、この2つが基本で
そこにビデオ入力やら出力で、映像にテロップを入れたり、ワイプを作って映像の大小を切り替えたりと
ホームビデオ編集に力を発揮。と言うのがシャープの目論見だったのでしょうか?

見ての通り放置されっぱなしの状態だった様で、まずは大掃除してから色々遊ぶ事にしましょう。


そして本命のローズレッドのマニアタイプ(CZ-800C)のキーボード。
  
梱包を開けてるそばからカールコードの破片がボロボロボロボロ落ちてきますw
自分でレストアする楽しみ一つ増える事になるので、特別気になりませんでした。

こちらも埃まみれですが、想像してたよりは綺麗な状態。
傷とかヒドイのかと思いましたが裏面に大きめの擦り傷があるぐらいで、
これなら年数にしては綺麗な部類に入るのは自分のX1Cを見て頂ければ、お分かり頂けるでしょう。
 


最後にX1マニア(CZ-800C)のローズレッド本体
本体天井部は傷も多く結構汚いですが元々モニターなどを積み重ねて使う事が多く仕方がない面と、
重ねれば隠れてしまう部分なのと、美品コレクターでも無い場合は大して気にしないで良いのかもしれません。
  
背面は、スロットカバーが2つ無いのとプリンターとジョイポートのゴムがありません。
正面の上角が少々凹んでますが、自分のX1Cと比べ(略
ひと段落したら磨いてみようと思います。


今回で一番の問題点は、本体基盤のバッテリーが液漏れして基盤が完全にお亡くなりになっている可能性。
これらは運任せでどうしようもないので、今後の為に練習台になって頂きましょう。
どの道メイン基盤がダメだからジャンクで入札が少なかったと思うのですが、部品取りに使うにしても
これ以上悪化もさせたくないので最優先に本体の基板救出に向かいたいと思います('◇')ゞ



●CZ-800C(X1マニアタイプ)の内部点検

ジャンク品と言う事で、どの道補償も何も無いので通電はしません。
出品時は動いていたのに、搬送後に電源を入れた瞬間お亡くなりになった話はチラホラ見かけますし。
なので早速分解開始!
X1Cと違って、素直にカバーを外せます。左右のネジ2つずつ、背面のネジ2つ、計6個外すだけ。

まずはベルトの確認。

どうやら一度補修されている様です。ブチル系ベルトの残骸が残されたまま、別のベルトがかかっています。
中古品を買う場合は、動作しているからと言って中身が良いものとは限らないですよね。
今回はもともとも動きませんが、中身も酷そうです。

平ベルトの方に、物凄く細いベルトがかかっています。

これでも回れば一応動くかもしれませんが、交換された当時はどうだったんでしょうね。

そして次に探したのがコレだ!

一番心配だったバックアップ電池。想像通り、結構来てます...

パッと見は表面に壮大に漏れた感じはありませんが、付近のパーツの足が粉吹き&侵食された感じになっているので
救出手遅れになっている可能性は否定できません。
それでも練習を兼ねて出来る所までやってみましょう。


G-RAMを外してみました。

凄く綺麗に見えます。縦刺しなので埃が積り難いのが良い感じなのでしょうか。

次に漢字ROMボードを拡張スロットごとはずします。

背面の蓋が無い分、埃の侵食が凄い。「落ち着いたら全て焼き払ってやる!」


バックアップ電池の侵食以外にも、浸水したような跡があります。(埃の方が凄くて写真では分かりづらい...)

ひょっとして、盛大に液漏れしたのではなく、浸水か湿気によって広がってしまったのかもしれませんね。
この辺なんてモロに錆びてますし。全体的にICの足が錆び気味な様です。

期間は不明ですが、屋外にさらされていたか物置小屋に放置されてた可能性は高そうです。


「このまま上からメインボード外れないかなぁ~。でもX1センターさんで全バラって書いてたしなぁ」
と思い出しながら、無難に背面パネルの取り外しにかかります。
スイッチを見ると押したくなるのが人のサガですが、どうもこのリセットスイッチが押せない....
 
背面パネルを外すとスイッチが飛び出してきました。
前の持ち主がバラした時に挟んで組んだのでしょうか。

この、所々メイン基盤が湿気ている様に見えるのが凄く気になるんですよねぇ。
埃が乾燥している所は白く写っていますが、黒っぽい所は埃もありますが湿気てる様に見えます。
あまり熱を加えるのも良くなさそうなので、湿気を取る感じで送風してみても消えない。
どうも油っぽい感じ?ちょっと判断付きませんが、水より油の方がマシなのかな?錆びと言う面では...


ここで、電源に簡単にアクセス出来るので、ちょっと電圧を計ってみましょう。
一応電源は生きてるみたいだったので、ボードから切り離した無負荷状態で試します。
メインボードの電源は簡単に外れましたが、カセットドライブの電源が分解前だと少し外しにくい...

赤-黒間:約 5V(メインボード)
橙-黒間:約 5V(メインボード)
黄-黒間:約12V(カセット制御基盤)

これで正常なんでしょうか?
デジタルテスターの電源を切り忘れて電池切れになってたので
アナログテスター(しかも10Vレンジの次が50Vしかない)で計った為、正確な値は不明orz

X1センターさんの電源修理を見てみると
----------------------------------
通電してみると、5Vサブ電源OK、5Vメイン電源OK、13.8Vカセット用電源OK
----------------------------------
と書いてあるので、どうやら電源は生きてそうですが、カセット用電源の電圧が若干低い気がしないでもない。
取り合えずメインボードの侵食を何とかしてからで、電源はその次に点検しようと思います。

スピーカーやカセット方面に繋がる配線を外して
 
何とかメインボードが外れたのでメインボードの掃除の仕方からお勉強。
久々に検索ラッシュをかけます。



●基盤レストアのお勉強

まずは表面の掃除からです。

普段使用しているPCの掃除はマメにしていたのですが、正直基盤面は静電気破壊が怖くてエアーで埃を飛ばすぐらいしかしていませんでした。
今回の汚れはこびり付きが酷いのでエアーではどうにもなりません。

ブラシで掃きたい所なので検索してみると、静電気除去ブラシってのがある様ですが
画面掃除に使うようなソフトタイプか、プロが使う様な高そうなブラシしか出てこなかったので更に検索していると
ナイロンブラシに比べ獣毛のブラシが帯電しにくいらしい。と言う事で100均に行って豚毛のハケを仕入れる事にしました。

ササッとブラシで大きな埃を掃いて、ブラシで取れない汚れを綿棒に無水エタノールを吸わせて、ちまちまと掃除。
もっと良い掃除道具とかあるんでしょうけど、何が良いのかイマイチ分かりません。
中身の人は、念のため頻繁に金属を触って放電しておきます。ICの足の錆もゴシゴシ磨いて落としました。


で、まだまだ検索します。
レトロPCではバックアップ用バッテリーや電解コンデンサの液漏れで侵食され断線する事が多いらしいですね。
運が良ければ復活の可能性も0では無いと。
まぁ自分の腕では難しいかもしれませんが、この作業は修理品を購入する以外は全てのジャンクに付きまとう問題なので
どの道、1度はトライする必要がありそうです

このバッテリーを外して再度使う訳では無いので、先に足を切ってしまいます。

侵食されている場合、下手に触るとパターンが剥がれてしまうらしいので、素人は手堅くいきましょう。

掃除した基盤は大分と見違えました。


付いていたバッテリーは「YUASA SEALED NiCd BATTERY 2.4V 30mAh」です。
自動車バッテリーで有名な会社の様ですが、こんな小型のバッテリーも作ってた様で。
にしてもある意味、この経過年数でこの程度の液漏れで済んでるのは奇跡的かもしれません。


まずはバッテリーの足を抜いてみよう。
表のモリモリになった足にハンダゴテを充ててみるも、全く溶ける気配がありません。
「???腐食して錆びが盛り上がってる?」と思い、少しヤスリで削ってみるとボロボロと粉状にくずれますた。
どうやら粉を噴いたまま固まっていたようです...
ある程度ニッパーでそぎ落としてみると、大分と削れましたがまだハンダが溶けません。

そう言えば、新しいハンダを流し込めば取れやすくなるってどこかで見たので
足の根元に盛ってみるが、見えないバリアに弾かれてる気がします。引っ付きませんw

「しかたない、裏から溶かしてみよう」

こんな状態になっている基盤ですが、裏面はまだまだ綺麗だと思います(素人判断)

そこで裏面からバッテリーの足に新しいハンダ流し込んでみると、一瞬で溶けました!
「この差はなんだ....」
そのまま溶かして行くと、バッテリーの足が一瞬動いた気がしました。
こりゃ行けると踏んで、そのまま足を押し出し見事に取り外し成功!

もう1本の足も同じ様にしましたが、裏からだけだと抜けない感じで
表と裏の交互にハンダを盛ってみて、無事引き抜く事が出来ました。
足を見てみると、表面が皿の様に固まってしまっていますね。
  
そこに、再度ハンダを流し込んで、やっと2ホール完成♪
この間約30分...これ、怪しい箇所全部やるのに一体どれだけ時間かかるんだろう?w
しかし勝手が分かったので、今度は裏からハンダを流し込んで、そのまま吸い取ってみます。
「お?これなら楽勝か?」と表を見てみと、黒いのが残ってるし...

これどうやって取るの?w
突いてみると柔らかそうだったので崩し、一度ハンダを流し込んだあと吸い取り
さらにクリーナーで拭いてみると綺麗になりました。


「手順が分かれば何とかなりそう!」

他のパーツは足が曲がってたりして簡単に外せない感じだったので、まずはこのスルーホール(ビア?)を綺麗にする事から始めました。
何個か直してるうちに気がついた事、
「ヤバいやつは、そのままだとハンダが溶けにくい」
「ヤバいやつは、ハンダが乗らない」

自分でやってみると分かりますが、この「黒いや~つ」はハンダではありませんっ!ハンダを装った、別の物体!
これ、レジストが変色してるのでしょうか?
でもパーツを載せてからレジストを塗ってるとも思えないので、半田の表面が黒化してる感じでしょうか?

何とかバッテリー下だけ終わり、こんな感じに。
素人作業で貴重なX1マニアタイプを使ってしまい申し訳ありません。

まだまだ怪しそうな所は沢山ありますね...


念の為に導通チェックをしている時に気になった箇所があって、バッテリー直下のパターンの行く先が分かりません。
素人なりに考えてみようと「X1センター」さんからCZ-800Cの回路図をゲット。
回路図を詳しくは読めませんが、現物のボードに全て部品の記号番号(コンデンサならC1みたいな)
が振られているので、割と素人にも分かりやすいと思います。

普通、見た目だけで考えるとG端子(カセット行きの電源?)の中央の端子とD6のカソード側
が繋がっている気がするのですが、テスターでは導通がありません。

(赤丸と赤丸が黄色線のパターンで繋がってる様に見えるけど...)

回路図で必死にD6とその先のC35を探すも、なかなか見つからないw
「D5とC34は有るのにぃ~!!」と、まるでウォーリーを探せ状態orz
ダメだ、モニターのPDFで見てたら視力が急降下しそうで怖いw
一旦置いといてA3用紙にでも印刷しましょう...

その他、バッテリー周りは基本的に怪しい感じです。
 
どの道、このメインボードは錆が多くてダメな可能性が高いのでバッテリー周りの練習はこれぐらいにして
次は電源をバラしてみる事にしました。



●電源の点検

 
簡単に外れて分解できましたが、素人目で見てもサッパリ分かりません。
表側で気になるのは、トランスの放熱板への接着が怪しいなぁって所ぐらいです。


裏面も特に目に見える変化は無し、電解コンデンサはベタ付けされているので液漏れしていないかどうかは外してみないと分からない模様。

取りあえずそのままにしておきます。

配線が凄く汚かったので、掃除しておきましょう。

時々オークションで汚いからと悪い評価を付ける人が居る様ですが
特にレトロ系は、自分で掃除する方が愛着が沸いて楽しみが増えると思うのは自分だけ?


デジタルテスターが復帰したので電圧を計ってみました。
 5.14V(赤)
 5.04V(橙)
11.14V(黄)
 4.95V(緑)
「あれ?カセット用の電源電圧が低くないっすか?」
アナログテスターの時は大体12Vあると思ってましたが、基準より2Vも低いのは異常な気がします。
ん~電源もダメなんでしょうか?こちらもチェックする必要がありそうです。
電解コンデンサ程度なら素人の自分でも何とかなるかもしれませんが
それ以外だとちょっと厳しいかもしれませんね。



●カセットデッキの点検

最初に少しだけ確認しましたが、必要な部品があったらまとめ買いしないといけないので、
念のためカセットデッキ部までバラして見ておきましょう。意外とフレームアースしているのに驚き。

単なるノイズ取りや放電用のアースなら良いのですが
電源と絡んでくると、古い鉄板との接点は抵抗になってしまうと思うのです

フレームが外れました。若干錆びはありますが自分のX1Cもそんな感じなので大差なし。


しかし、カセットデッキはヒドイ有様です。
ブチルゴムの残骸が残ったままベルトが掛けられただけ。


フライホイールには極細ベルトが掛けられてます。

「こんなので回るのかな?」とか思いつつ触っていると、何故かフライホイールが前後に動きます。

X1センターさんや他の方の分解写真と見比べてみると、どうやら本来はフライホイールの背面に
プラスチックの様な土台と軸受が有りそうな感じで、以前にバラした人が割ってしまったのか割れてしまったのか
この個体には付いていませんでした。

これはニコイチにするか、自作するしかありませんが、取り合えずカセットデッキは一番最後で良いので後回し。

表側のプレートを外してみましたが見える範囲のギア欠けは無さそうです。

巻き取り送りゴムは生きてそうですが、その上にあるギアが取り付けてある機構の裏側に止めのリングが無く、
後ろ側に「スコっ」と抜けてしまいます。



カセットドライブの中は、磁気ヘッドが傷か錆てる感じでかなり怪しく、
ピンチローラーも変色してカサカサになってるので使えるかどうか微妙。


確認だけしてみましたが、掃除も含めて結局カセットデッキ部も全バラが必要そう...
これは中身ゴッソリ入れ替えないとダメかもしれませんが
今後メンテナンスする必要がある事も考えて、極力もとの状態に復元出来ないかチャレンジしてみようと思います。

プロの方は、こんなのが修理依頼来たら大変なんだろうなぁ~と思いつつ、趣味の領域で良かったと思う瞬間なのでした。
死にゲー好きの自分にとっては中々楽しそうな難易度です。
カセットデッキは結構手がかかりそうなので軽く掃除だけして後回し。


これで、基盤、電源、カセットデッキと、一通り掃除と点検が終わったので、簡単に組み付けて色々テストしてみたいと思います。



つづく

→続きを読む

コメント

カセットソフトのバックアップ(リニアPCM編)

2017年09月07日 07時35分24秒 | レトロゲーム

過去にPCへのWAV取込みを目論見ましたが、ノイズが多いのか上手くいきませんでした。

そこで登場、リニアPCMレコーダー。
これに録音すればノイズの多いPC本体に取り込まなくてもカセットのバックアップが簡単に出来るのでは?と言う考え。

存在自体は知っていましたが「レトロゲーマーへの道」では安く上げる為にあえて使わなかった品物です。
1万円ぐらいする物と思っていたのですが、機能が最低限のものなら新品で7000円ぐらいまで下がってたので購入してみました。
普通のICレコーダーは安価にありますが音声データが圧縮されてしまう事でデータが読めなくなってしまうそうなので
「リニアPCM録音」(要するに非圧縮)が最低条件の様です。

PCの様に内部ノイズに悩まされないのと小回りが利くのがよさげです。
今回購入した本体の型番はSONY「ICD-UX533FA」です。
  
これを選んだ理由は、
・44.1kHz16bitのリニアPCM録音が可能
・USB接続でPCへ簡単にファイルを取り込める。
・USBで充電出来る
・マイク入力とヘッドホン出力に普通のステレオジャックを同時に刺せるタイプ
・集音する訳では無いので高性能マイクが付いていないシンプルな形状
・単四電池1個で駆動する。
・充電可能ニッケル水素電池(単四)が付いている。
・上記を満たした中で値段が一番安い。
まぁ、この辺り。
基本的にICレコーダーの用途が会話の録音がメインになっているので
無駄に高性能なマイクが付いていたりすると使わない機能なのに金額だけが上がってしまう感じでした。
あとは、著作権の関係かどうなのかPCとのデータのやり取りが面倒な製品があるので注意が必要そう。

普段からICレコーダーを使っている方には作りが安っぽくて付属品も少なく機能的にも不満点があるようですが、
自分には必要十分な商品です。
一つ問題点を挙げるとすれば、MP3のモノラル録音はある様ですがリニアPCMでモノラル録音が無さそうな点。

エミュレータで読めるイメージにする場合の条件にモノラルである必要があるので、録音後にモノラル変換する必要があるのでしょうか。
今回は特にエミュレータ用のイメージ化の事は考えていなくて、カセットテープのバックアップをデジタル保存するのが目的です。

その他の機能として、シンクロ録音機能と言うのがあって無音部分でファイルを自動分割してくれるそうです。
ファイル単位で分割出来るのでBASICなどで短いファイルが大量にある場合は便利かもしれませんね。

シンクロダビングしたバックアップのゼビウスをステージ3までストレートで録音してみました。

DENON D-07(ミニコンポ)ヘッドホン出力>リニアPCMレコーダー

そのままレコーダーの操作なしでロードテストをしてみましょう。
リニアPCMレコーダー>カセットアダプター>実機X1C
  
超絶余裕のロード完了...

ステージを分割しても良いかと思いましたが、ステージ毎にファイルを選ぶのが面倒です。
またX1Cがデータなしと勘違いして巻き戻すのもアレなんで。

このPCMレコーダーには「トラックマーク」と言う機能があり、ファイルの途中でマークを付けて簡単に頭出しが出来る機能もあるので
そちらの方が現実的かもしれませんね。
APSS(X1の無音検索頭出し機能)などでファイル数を数えていたら無理ですが、ゼビウスの様に普通にデータを探すだけのプログラムなら
このマークを呼び出して再生すれば、さながらテープ制御している様になる気がします。

その他のソフトで、実機でも読み難かったバックアップテープ「ばってんタヌキの大冒険」でもテストしてみました。
 
こちらも全く問題なく起動しました。
シンクロダビングでは不可能だった「音量UPによるバックアップが可能になった事」で、劣化したテープにも使えそうです。
リニアPCMで録音する時に、適正レベルメーターがあるので
これを頃合いの音量に設定する事でテープの劣化によるレベル低下に左右されず、取り込める様になりました。

シンクロバックアップで読み難いテープは原盤の音量が少し小さい感じなので、録音レベルを調整してあげると良さそうでした。


念の為、書き戻してみましょう。
取りあえずは音量そのままでリニアPCMレコーダーのヘッドホン出力からDENON D-07のライン入力に入れて録音してみました。
その書き戻したテープを実機のX1Cに入れて再生すると、余裕でロード完了....しないorz
インフォメーションブロックすら読みません。
試しに音声を聞いてみると、音量がかなり小さいです。

と言う訳でライン入力ではなく、マイク入力から書き戻してみる事にしました。
このDENON D-07ミニコンポの欠点はレベルメーターが無い事。
録音レベルが全く分からないんですよね。
ヘッドホンの音量はアンプを通した後の音なのでボリュームに左右されてしまいますが録音には反映されません。
取りあえずマイク入力レベルを真ん中にして録音してみましょう。


ん~まだボリュームが小さそう。
なのでマイク入力レベルMAXで再度録音してみましたがそれでもボリュームが小さめな気がします。
案の定、チェックサムで蹴られました。
リニアPCMレコーダーのボリュームを上げれば問題ないと思いますが
再生ボリュームが「直接再生」と「書き戻し再生」で違うと色々面倒なので、他の手を考えます。

次に試す事はカセットアダプターを使った書き戻し
音量を同じにするにはこれが一番かもしれません。
前回、左右同じになる様に調整したので信頼してみましょう。

左の再生デッキにカセットアダプターを入れて、右の録音デッキにカセットテープを入れます。
シンクロダビングをスタートして、リニアPCMレコーダーを再生。終了時は録音側のテープエンドで止まります。


実機でロードしてみると問題無く書き戻しが可能な事が分かりました。
しまった、起動した所の写真が無いorz
まぁ何かが繋がってる訳でもなく、何の証明にもならないから必要ないと思って撮ってなかった可能性。

夢の中の出来事だったら困るので、別の日にもう一度書き戻してみました。
   
ゼビウスとばってんタヌキの大冒険ですが、どちらも1発ロード完了です。
(やはりレコーダーを置いてるだけで、何の証明にもならなかったorz)

信じるか信じないかは、あなた次第!!



●まとめ

完璧ではありませんがカセットテープのデジタル化が完了してテープの劣化の心配が少し減りました。

DENON「D-07」の録音カセットドライブが安定してゲームロードも可能なので精度が高そうです。
なので、この安定したカセットドライブから全てのソフトをリニアPCM録音してPCにバックアップを作りました。
40本ほどのソフトですが、DVD1枚で収まりきらない大容量にw
カセットテープのA面B面と分けてバックアップしたので、2枚に分けて保存しました。
単純にこのWAVをカセットテープに書き戻せば問題ないはずです。

ステレオ録音になるので完全ではありませんが、”再生速度が正確なカセットデッキ”があるなら
バックアップとしては使えると思いました。
再生速度が正確では無くても安定さえしていれば、録音可能なデッキで再生しリニアPCMでバックアップしておけば
録音時と同じデッキへ書き戻す事により再生速度が同じになるはずなので理論上は問題ないと思います。

注意点として、書き戻し時にカセットアダプター経由で戻す方が、音量調整が不要なので成功率が高そうです。
この場合はカセットアダプター側のモーター速度は加味されないため、左右のデッキの速度差は気にする必要がなく
録音デッキの再生速度さえ合っていれば問題無い事になります。
ただし、アジマスの問題があるので100%どのデッキでも可能な方法とは言えませんが調整は可能でしょう。

バックアップ以外の用途として、カセットアダプター経由で実機に流し込むことにより
カセットデッキの機械的な部分が問題なのか電子回路的な部分が問題なのか、原因切り分けにも使えそうです。

自分が購入したこの機種はx1tapeなどで変換したWAVファイルの場合は直接再生出来ません。
しかし「SoundEngine Free」などで簡単に44.1kHz16bit2チャンネルに変換できるので
「リニアPCMレコーダー+カセットアダプター」で記録メディアとして十分機能しそうです。

また、取り込んだWAVデータをBluetoothの使える機器に入れておけば、
自作のBluetoothカセットアダプターを使ってワイヤレスロードが可能となります。
特殊な制御をしているソフトはそのままでは不可能ですが、無音部分でファイルを分割しておけばゼビウスなどは遊べる事になります。

今回はバックアップが目的だったのでエミュレータで使えるイメージ変換は試していませんが、
別の機会にtapファイルへのイメージファイル化が可能なのかチャレンジしてみたいと思います。

追記:
X1CにはCMT出力が無いのでカセットアダプターを多用していますが、
その他の外付けデータレコーダーに保存する機種の場合は、直接繋げば良いだけなので利便性は高いと思います。
問題点は、音量の調整が面倒かもしれない事と、直接他のメディア(カセットやエミュレータ)に移動するには
ステレオ録音が障壁になる可能性がある事です。
まぁ、ステレオ問題はソフトなどでカットすれば良いだけの話かもしれませんけどね。

ハイテクなのかローテクなのか分からないリニアPCMレコーダーによるバックアップなのでした。

コメント