「ちまちま」のゲーム日記。

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レトロゲーマーへの道~X1Cカセットデッキ修理-その5

2017年07月19日 07時50分22秒 | レトロゲーム

X1Cのカセットデッキに新たなる不具合が発生!!

カセットを入れると(ロードしようとすると)巻き戻そうとしてスグ止まる。
自分で書いてても何言ってるか訳が分からないw

しかし、実際にそう言う動きなのです。
”C”ロードすると、いきなり巻き戻しが始まり、止まる。
そうとしか書きようがないorz

挙動不審の原因、素人予想:
・駆動モーターが弱い
・再生巻き戻し切り替えソレノイドが弱い
・駆動モーター~フライホイールのベルトの滑り又は引っかかり
・ヘッドを出し切る直前が一番ギアが重く、そこでギアを回しきれないと起こる現象の可能性。
この辺りのどれかと予想。



●またまた終わりの始まり?

事の発端は、カセットデッキ中間まとめの記事で動きや機能を再確認していました。

「ベルトの耐久性は以前より上がった気はするけど、完璧では無いなぁ」とか思いながら
「よし、大体分かったし、グリスUPしながらベルト屑とプーリーの掃除して終わろう!」
と思って組んだあと、テープエンド判定のテストをしようと思ってカセットを入れてみた所、再生されないorz

何故かロードしようとすると、巻き戻しになってスグ止まります。
特別バラしてないのになぁ~と思いながら再び分解してヘッドをカシャカシャ出してみると
やはり巻き戻しの方にギアが噛み込もうとします。
指でフライホイールを回しても巻き戻しの方にしか噛み込まない...

ここでまさかの「GAME OVER!」?


うわぁ~!!ここまで来て終われねぇ~!!

CONTINUE!!
CONTINUE!!
CONTINUE!!



●再生と巻き戻しの構造を調べる

まずは、なぜ再生されないのかを考えます。
カシャカシャと指で色々押しながら考える事、数十分...

「あれ?ピンチローラーが出てなくね?」

普通、再生される時はヘッドと同時にピンチローラーも出なければいけません。
しかし、現状出る気配が無い。

ヘッドをカシャカシャ押しながら、何かの拍子にピンチローラーが同時に上がる時がある。
「何処かにフックの様な物があるはずなんだけどなぁ~中で引っかかりが悪くなってるのかな?」

このままの状態だとどうにもならないと踏んで、ヘッドとピンチローラー機構を繋ぐであろう
フック的な物を探す為に、今までバラした事無い所を分解してみる事にしました。
どうもヘッドの下が多重構造になっている風だったので
ヘッドを外せないかと1本ネジを外してみました。


割とアッサリ取れました。

ここは全く分解していなかったので古いグリスが結構付いてました。
一旦古いグリスを落として新しいグリスに塗りなおします。

そして構造を見てみると金属に切れ目が...「まさか折れた!?」


いやいや、右がピンチローラーに、左が巻き戻しの金属に繋がっているようだし、こういう構造のはず。
どうやらヘッドの下の振り子の様に動く金属で、巻き戻し側と再生側(早送り側)を切り替えている様です。
この真裏には電磁ソレノイドがある模様。
しかし、ソレノイドがこの金属に引っ付いてる訳では無いので一方向にしか動かせ無さそう?
そもそも電磁ソレノイドの原理が電磁石でピンを引くだけの構造なはずです。

「この引っかかりが電磁ソレノイドから外れたから切り替え出来なくなったのかな?」
と思って、引っかかりが無いか探してみるも外れている気配も無く
どの道、電磁ソレノイドが働くと巻き戻し側に動くので再生されないのとは関係ない。
となると、通常時は再生側には常にバネか何かで引っ張るか押されているはず。

怪しいフック発見!ここにかかりそうなバネは....


キミだ!


つまり構造は、普段はバネの力で常に再生側にあり、ヘッドと同時にピンチローラーが上がる仕組みで
電磁ソレノイドが働くと金具が巻き戻し側に引かれ、ヘッドが出ると同時に浮動ギアが巻き戻し側に押される仕組み。
  
一番右の写真の赤丸の金具が電磁ソレノイドのピンに繋がっています。

「すげ~!レトロなメカトロおもすれ~!」

素人からすると「ピタゴラスイッチ」風な構造なんですよね。
古い機器はパーツが大きい為に素人でも理解し易く、仕組みが分かると面白さ倍増なのです。

バネを取り付けただけですが、修理完了!

そして組み付けている時、怪しいボールを発見...

丁度、ヘッドの真下に転がって(グリスで転がらずに引っ付いてた)のですが
凄く小さいので、最初はハンダ玉かとも思いました。
しかし、真円っぽい感じなので何かのボールだと思い、付きそうな所を考えてみる。

ここが怪しい...丁度最初に外した鉄板です。しかもヘッドの真下。

可動部分でボールが無いと擦れてしまう為ここだと思うので、ボールを入れて組み付けました。
後で写真を見返しているとこんな所に写ってました...分解中の写真は大事!!


動作テストしてみると問題無くロード出来る様になりました。良かった良かった。


●まとめ

また一つ、X1Cのカセットデッキに強くなったゾ。
縦の大きいのがヘッドや巻き戻し金具等をリセットするソレノイド
横向きの蓋を開けるソレノイドの内側に付いてるのが、駆動方向を切り替える金属板を変更するソレノイドでした。
ヘッドと同時に鉄板が上がる事により、ギアの抑えが解けて必要なギアに噛み込む構造になっています。


(再生送り側と巻き戻し側を切り替える機構)

この修理でテープエンドから更に巻き戻すとバグる問題が解決してないかと思ったが、甘かったorz
テープエンドスイッチがリセットされない感じなんでしょうかねぇ。

今回の件で分かった事は、綿棒でグリグリ掃除したり、負荷が高いまま指でカシャカシャと無理やり動かすと
バネに負荷がかかって外れてしまう事がある様です。

以前、巻き取り駆動用の浮動ギアのバネが外れて折れてしまったのも、それが原因だったのかもしれません。
どちらにしても、完全分解する以外は動かしながら掃除とグリスアップをするしか手は無いので
自分みたいにガシャガシャ動かさずに、静かに動かしながら更にスプリングが外れてないか確認しながらの
掃除とグリスアップをお勧め致します。

ある意味、自分好みの死にゲーなX1Cのカセットデッキなのでした。



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