オークションのジャンクカメラを漁っていたら「ステレオマスター」を見つけた。「ステレオ写真」を撮る装置である。私が子供の頃、父が使っていたので懐かしく思い、入札したところ意外に安く落札した。多分昭和30年頃の製品だと思う。当時の広告が松本さんの「寫眞函」にある。
本体をカメラに取り付けるに本当はアダプタを使うのだろうが、口径が小さくて合うものがないので、Lマウントレンズにテープで貼付けてみた。撮影にはリバーサルフィルムを使う。現像後、スライドマウントに入れて専用ビューアーで鑑賞する。ビューアーのフォーカスノブがグリスで固着していたので分解清掃したが、ボディは最近では見かけないベークライト製である。
35mmのフレームにこのように写る。
画像の中央に手のひらなどで衝立てを作って見ると慣れれば裸眼でも立体像が現れる。
今でも根強いファンはいるようであるが、普段「立体写真」というものはあまり見かけない。やはり実用性がないのかな。一時ホログラフィーによる立体画像のPOPがでてきたけれどすぐに廃れてしまった。デジタル時代になって、バーチャルという言葉がもてはやされていても立体画像はあまり進化していないように思うが、私が知らないだけかも。
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