ツーリングお知らせ板

バイクとキャンプとご飯のひとりごとです。

2021年型 CBR600RR 試乗

2021年12月13日 | 試乗

先週に続いてスーパースポーツ(SS)を試乗した。最終モデルと言われているCBR600RR。久しぶりの伊豆スカ、快速ワインディングを走ってみた。

 

高回転エンジンの愉悦、とでも言うのか。エンジン回転がどこまでも伸びていくような感覚が素晴らしい。6千回転から排気音が澄み、キレイにトップエンドまで回転と排気音が伸びていく。回転はバワーなんだと物凄く理解できる走行体験だった。

 

足回りは地面の凹凸に合わせて良く動き、シート上は平穏そのもの。リアプリロードは標準のまま。伸びは最弱で設定してあったが、コーナーでフワフワするため、伸びを最強から5つ戻した。これでコーナーの安定感が戻り不安感がなくなった。リアタイヤの接地感が豊富で尻グリップがやり易くリア回りの挙動が掴みやすかった。フロントサスペンションは未調整のまま伊豆スカイラインを走り抜けられた。プリロードは一度決まるとなかなか変更する機会はないが、やはり調整がやりやすいに越したことは無い。リモート操作できる油圧のリアプリロードはオプションで良いから用意して欲しいなあ。

 

ポジションはコンパクトにまとまり、ZX-6R比でハンドルバーはハンドルバー一本分くらいは高そう。しかし、割と早い段階から手首が痛くなった(100kmくらい?)。ハンドルバーは開き気味、ハンドルを積極的に利用するために用意されたものではないかと感じた。ZX-6Rのハンドルは、8の字が絞られているため脇が閉まり手首に負担がかかりにくいポジションだった。ZX-6RのハンドルバーはCBR600RRに比べて低くなるが、この脇を締めるライディングポジションのおかげか手首に負担がかかりにくく、よりシート荷重を意識しやすいポジションに感じ、腹グリップも使えるタンク形状のため手首に体重を載せてしまうことが少なかったのだろう。CBR600RRのステップ位置は前寄りに感じ、足元の自由度が少なく体重移動がやりにくかった(当社比)。積極的な体重移動にはバックステップが欲しくなりそう。平坦なタンク上面には頭を下げるための凹みが設けられているのがレーシー。目に入るパーツとタンク前半分はブラックアウトされておりギラつく太陽の影響が抑えられていて好印象だった。タンク上面はできるだけ平面になるように設計されており伏せやすくなっている。

 

エンジンは、5千~6千回転でエンジンの振動なのかカウルの振動なのかマフラーの振動なのかよくわからないが、共振(?)による振動のため排気音が少々濁る。6千回転を超えれば快音とともにエンジンのパワーを味わえる。コーナリングの減速時、加速時はエンジンが奏でるサウンドを堪能できるためアクセルワークが楽しい。官能CBRみたいなキャッチコピーは無かったか?

 

フロントブレーキはSSにしては優しい効き味だった。初期制動が抑えられている印象だが強く効かすために握力は不要。ZX-6Rと比べると初期の効き味がマイルドなのであって減速Gは大きい。ガーンと突っ込んでそのまま高いコーナリングスピードを維持したまま走り抜けたい欲求を抑えるのが大変だった。初期制動を効かせたい場合はブレーキパッドを交換するのが良さそう。

 

フロントに設けられたウィングの効果については良くわからなかったのだが、私がレンタルした車両は立ちごけ傷があり、サイドカウル、ハンドルバーエンド等に傷が入っていた。しかし、ウィングは折れていなかった(ちょっぴり傷は入っていたかも)ウィングを手で触ると粘りのある材質であることがわかる。コケたときに粘りで力を逃して折れなさそうな雰囲気。CBR600RRのスタイリングを語る上で重要な立ち位置にいる機能パーツなので装備されているだけで満足度が高い。

 

リアシートは冬場にはポカポカして良い。センターアップマフラーの恩恵を受けている。グリップヒータ弱の感覚。これは夏は熱くなる予感。

 

 

バイカーズパラダイス南箱根の駐車場で。抜けるような青空と真っ白い冬模様の富士山の中試乗できた。2週続いた600SSの感想としては、やはり600SSは快音とエンジンの伸びが命かなということ。日本の峠にジャストフィットするというよくあるコメントも「なるほど」と納得できた。

 

CBR600RRは開いたハンドルバーが積極的なハンドル入力を有効にしていると思われるが、長時間のライディングでは手首が痛くなってしまった。アクセルコントロールも距離が延びるにつれて手首がつらくなり、肘全体でアクセルを回すようになっていた。ハンドルバーの位置が高目にも関わらず手首が痛くなったのは開き気味のハンドルバーのせいではないかと思う。(個人的には腹グリップのやりにくいタンクとか(笑))とはいえ、レスポンスが良く快音を奏でるエンジンと、動きの良い足回り。峠で気軽にスポーツライディングするのにこれほど適したバイクはないと思った。試乗後はコーヒーを飲みながら暫く余韻に浸っていた。

 

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿