骨董屋に行っても人がいない。あるいは骨董屋の主人と話していても誰も入ってこない。
そんな世界になった。
大手の骨董屋はさかんに引き取りのPRをしているが、よほど骨董を仕入れたいのだろう。
そして、ものすごい安値で仕入れ、高値で売って利益をむさぼる。
これだけの骨董では、誰も寄りつかないのは当然だ。
雑貨屋が最近まであちこちにできた。
若者も適当に入店している。
今からは骨董屋も雑貨をばかにせず、その範囲をとりこまなければならない
雑貨とは、昔はファッション店の飾りとかにおかれていることが多かったように思う。
今のはアメリカンなおそらくは中国製だと思うけれども、昔はフランス製とかが多かったように思う。
なぜ雑貨が売れるかというと、実質賃金が低下して、雑貨しか買えない層が増えたのが原因と思う。
しかし、その雑貨も最近、売れていない。ますます賃金が低下したためだろう。
当然ながら骨董はより売れない。売るためには仕入れ価格を極限までけちる、ということになると、買いたたかれたお客も馬鹿ではないので、もう外に出さなくなる。
このような景気の悪循環により、まっとうな骨董屋は消滅してしまった。
そのような状況に鑑み、私の場合は、小さなスペースに喜び、雑貨を半分、安い骨董を半分、まあいいものをちょっと。まあ、このちょっとを買ってくれる人がいればなあ、と思いつつ、仕入れ値を割るのは極力やめたい。なにせ商売なのだから。
お客のリクエストにある程度は応えたいとも思っている。
もっとも、そこまで在庫があるかといえば、ない。売り切りで終る。