でもそれは、何十年、何百年も人類が積み重ねてきた、努力の結晶だともいえるでしょう。
たしか、漫画かなんかで読んだ記憶があるのですが。
西洋医学の初期には、衛生観念の知識がなくて、今ではあたりまえの、消毒という知識さえもかけていたのだそうです。
そういう常識の一つ一つでさえ、おおくの失敗や犠牲のうえに成り立っていたことを、その漫画によって気づかされました。
一般的には、こんな現代医学に象徴される科学と宗教は、対立関係にあると思われているようですが…
私はそう思っておりません。
確かに、身近に接することの多い医療関係者などとお話すると、宗教は単なる迷信でしかない、そんな認識しかないんだなぁと感じることもあります。
でも、ほんとうにそうなのでしょうか?
それこそ、私からすれば、思い込みであったり、宗教、霊的知識の足りなさの結果に過ぎないと思えます。
そのことで、皆さんの頭に浮かぶのは、イタリアの天文学者ガリレオと、カトリック教会の裁判でしょうね。
ガリレオは、太陽が宇宙の中心で、地球が動いているという地動説をとなえ、異端とされ、有罪判決をうけます。
そして、「それでも、地球は動いている。」と言ったと…
大まかではまちがってないのでしょうが、ガリレオが敬虔(けいけん)なカトリックの信者であったことや、「それでも、地球が…」といったのは、あとで(弟子によって)つけくわえられた可能性が高いことなど、あまり、知られていないかもしれませんね。
このことなども、(科学と宗教が対立するという)一つの神話になっているのではないでしょうか。
無知な宗教家が、科学者を弾圧して、科学の進展を阻害したという神話に…
もちろん、これも歴史上の事実であるのはまちがいないのでしょうが。
科学が正しくて、宗教が悪というのも、一面の真実でしかないと思います。
私からすれば、これをもって速断すること事態、無理があります。
なぜなら、科学がその真理を追求するなかに、必ず霊的真理と交わる場面があるはずだと思うからです。
そのように考える医療従事者だって、少なからずいるはずです。