01.
上司や先輩といった権威を持っている人間は、いい人ぶりたがる傾向がある。
人間は感情的な動物。どんなに権威があっても感情的な人間であることに変わりはない。
人間は、理性9割感情1割で振る舞うように見えるが、裏では感情9割理性1割で動くことも珍しくない。
その大前提を踏まえた上で人と接することが必要だ。
02.
自分の悩みは決して自分だけが抱えているのではない、と割り切ったほうがいい。
人間はみな弱い存在である。その意味では、誰の人生であろうと逆境だらけ。もちろん自分の悩みと向き合わなければいけないという事実はあり、それを避ける必要もないが、悩みに打ち負かされてはならない。なぜなら、それは他者にも起き得るからだ。
03.
そもそも、絶対的な真実はない。
起きている事象は角度によって、まったく違った顔を見せる。自ら情報収集をしたり、
理解しようとしたりすることは大切なことだが、絶対的な真実はそもそもない、
という前提でいれば少なくとも相手の話を聞く耳が生まれる。そうでなければお互いに聞く
耳は持つことができない。
04.
意識すべきは、相手が話した後にいったん間を置くこと。
私はあなたの話を深く消化するために考えてますよ、という姿勢を見せる。相手に対して、真摯な態度で臨んでいるという意識を示す。相手の話に深く入り込もうという物理的な時間を稼ぐことによって、自分が相手に返す言葉を組み立てる余裕を手に入れることができるのだ。
05.
20代後半から30代前半にかけては、人生の決定を焦らない。
若い頃は、どうにも人生を急ごうとしてしまうもの。残りが少ないと思ってしまっている。
年をとっていったときのほうが、残りの時間は少なくなっているにも関わらず、
かえってゆっくりと考えられたりする。自分に残された時間はたっぷりあるのである。
焦って下した決定というのは、必ずどこかでほころびが出てくる。
06.
すぐ反応するのは、自分に自信がないという側面もあるし、深く相手に入り込めていない側面もある。
実は、自分に自信がなければ会話に間を置くことができない。余裕と勇気がなければ間は置けない。
沈黙は怖いものだからだ。だからこそ、ワンテンポの間を意識すること。会話のペースが
早くなれば自分でワンテンポを置いて遅らせる。また、自分が一番心地いい、
さらには相手が一番心地のいいペースを自分でデザインできるよう意識的に心がけることだ。
07.
決断をすること以上に決断を保留することには勇気が必要だ。
一歩、遅らせて考えてみることで、最終的に2歩、3歩と早く全身することにつながっていく。
もし、焦る気持ちがあるときは、あえて普通よりテンポを遅らせようと自分に言い聞かせてみる。
なぜなら、状況は変わっていくから。放っておいても解決は進む。自分が手を付けなくても
よくなったりするのだ。
08.
自分を愛するという気持ちを持ったとき、人間は敵をつくらなくても済むようになる。
弱い人間ほど敵が欲しくなる。敵は存在の不安から生まれるのだ。逆に自分という存在を
自分自身で認めることができている人、自信がある人は違う。自分がわかるのだ。
他者によって自分が規定されるわけではなく、自分が自分自身を知り、
信じることにより他者との関係性の中で自分の存在を規定しなくてよくなるのだ。
09.
大事なことは、自分につながる文脈を増やしていく。
会社以外で、自分の存在をつくっておく。
自分を会社という文脈の中でしか活かせてない人間が、会社という文脈が消えたとき、
自分自身をつくり上げることは難しい。自分の好きなものでもいい。
自分の世界を増やしておくことが大事になる。何かひとつによって規定される自分にはしないこと。
10.
遠くの目標を見るのはかまわない。しかし、まずやるべきは、
目の前にあるものの中から意味を見いだす努力。
成長する上で一番確実な道は、実は環境にあるわけではない。
目の前の地味なことをこなしていくことで、自分を成長させていくという意志を持てるかどうかだ。
これこそが、成長を導き、自分の目的地に辿り着く、一番の近道なのである。
だそうです。