アリと信念

「アリ食べたら力持ちになれるで」
大人のその言葉を信じたわたし、6歳の梅雨。
それウソだよと知らされるまで、わたしはとっても力持ちでした。
忘れもしない、あのアリの黒光、なんの味もしない味。

試しに今、10歳の娘に「アリ食べたら力持ちになれるよ」と言ったら
「そんなんまで食べて力持ちになって、それが何になるん？」　と
真顔で即答されました。

雨が続きますね。
いかがお過ごしですか。


人の信念や思い込みは、時に力を与えてくれますが
その信念ゆえに眼を曇らせ、
その人自身を濁らせてしまうことだってあります。

でも身体ってうまいこと出来ているものです。
濁ってきたら濁ってきたで、
それなりのサインをちゃんと出してくれますから。

下痢、嘔吐、過度の緊張による凝り、歯軋り、頭痛、腰痛...
というような肉体的な不快症状から
「このままでいいの？」「本当にそれがわたしの願い？」
なんていう、精神的な動揺もサインのうちです。

自分の内にあるコリコリ＝濁りはどこに顕われるか・・・
その、あなたしか感じ得ない微妙なサイン、
どうかどうか、見逃さないようにしてくださいね。

意識の濁りでさえ、肉体に顕われます。
いえ、意識の濁りこそが肉体に顕著です。
何かをやり遂げようとする気持ち、力みすぎていませんか？
一人で何とかしようなどと、抱え込んでいませんか？

肉体をマッサージしながら、内面もマッサージ。
濁りを注視して、全身を澄み渡らせましょう。
もちろん出来ます。
あなたは元々澄んだ存在ですから。

人は土を作ります

農業の古き良き鉄則を知っていますか？
「人が土を作り、土が作物を作る」

人はいい土を作ることに精進しましょう。
そうすれば、その土がやがていい作物を実らすだろう、
という意味です。

逆にいえば、土作りを省いて
わたしたち人間が、直接作物を実らすことなど出来ない
という意味でもあります。

意識と身体の関係も、これと同じように考えられます。
「あなたの意識が身体（土）を作り、その身体が体験（作物）をもたらす」

身体を飛び越えて、意識だけで何が体験できるでしょうか。
土作りを忘れた農民に、どうか、ならないでください。
身体をないがしろにしないでください。
意識と身体は、どちらも大切です。

以上を前提としての話です。
意識と身体はどちらも大切とはいえ、やっぱり意識がすべての大元です。
何をするにしてもまず　「初めに意識ありき」　です。
土作りに励む前に、意識の濃度を高めましょう。
どんな土であろうと、それを愛する気持ち。
どんな土になろうと、それを認める気持ち。

土は、身体は、あなたの意識を敏感に察知します。
そしてそこに伝う慈愛を栄養として、変化していきます。
あなたの意識が、身体を作っていくんです。

今ある身体を愛し、認め、感謝し、慈しみましょう。
あなたの愛の伝う手で、優しく身体にタッチしてあげましょう。

呼吸は最高のマッサージ

リフレクソロジー、経絡セラピー、リンパドレナージュ...e.t.c.
マッサージには、色々な手技手法があります。

ところで、最も有効なマッサージって何だと思いますか？
それは、あなた自身の呼吸です。
わたしがどんなボディケアを施したとしても、
あなたの意識的な呼吸がもたらす恩恵には敵いません。
あなた自身が行う深い深～い呼吸こそが、
最高のマッサージ効果をその身体にもたらします。

一般には腹式呼吸がいいといわれていますが、
どちらがいい悪いなんてありません。
ちなみに、平常時は
男性の場合は、ほぼ自然に腹式呼吸になるようです。
女性の場合は、起きている間は無意識に胸式呼吸になりがちです。
なぜでしょう。
さぁ。

でも一つだけ、肉体に限っての事実を挙げると、
腹式呼吸をすると、持ち合わせている筋肉力以上の力を発揮できます。
男性が腹式呼吸であるからこそ、女性は雨風をしのげる家に住め、
一度に大量のショッピングが出来るわけです。

そして胸式呼吸。
これは妊娠出産時に備えての、大切な呼吸の仕組みだということ。
よく「男性は陣痛の痛みに耐えられずに死んでしまう」といいますが、
いえいえ、そんなの。
もし男性が妊娠したら、陣痛の苦しみを味わうどころか
臨月を迎える前に、呼吸が難しくなって酸欠で死ぬでしょう。

そういうわけで、胸式、腹式、どちらにも利点はあります。
決して、腹式呼吸を心がけなくちゃだとか、
何秒間で息を吸って、その倍の時間をかけて吐いてだとか、
頭を使うような呼吸はしないでください。
じゃぁどういう呼吸をすればいいのでしょう...か！（黒板にチョークをガシッ）

試しに目をつむってください。
そのまま呼吸を続けて。
どうですか？
目を開けているときより、呼吸がおおらかになりませんでしたか？。
それが、あなたの睡眠時の呼吸に近い状態です。

今ありのままのあなたが、目をつむった状態がスタート地点です。
呼吸を、息の流れをじっくり感じながら行いましょう。
この、自然かつ意識的な呼吸を繰り返すたび、
身体はどんどん奥行きと深さを得ていきます。
そして明日あさって1ヵ月後には、
ありのままのあなたは大きく変化していることでしょう。

呼吸はあなたの内臓をマッサージします。
呼吸はあなたの内側の流れを促進します。
呼吸はあなたの肉体だけに留まらず、
呼吸はあなたのすべてを循環します。

1日のうち、ほんの１分でもかまいません。
それだけでものすごい効果がありますから。
呼吸とともに、あなたの内宇宙を旅してまわりましょう。

同じことのようでも

少し前は　「人はスピリチュアルな存在で...」　と言うと
何の概念にも属していない透明さがありました。

「人は人である前に、永遠の生命を生きる霊であり、
その霊が肉体をもち、この世に顕現したのが人間である」
「わたしたちはワンネスの存在である」
おおまかにいうと、そんな感じの考え方を総じて
スピリチュアルと呼んでいたように思います。

が今は、悪霊だとか生霊・自縛霊など、
霊の前に、人間の価値観が造りだした文字がついて
壷の売り買いの世界になっちゃったような、
あるいは、天使や異星から来た何者かの
ファンタスティックなワールドになっちゃった感。
いえ、そういうのもあっていいとは思います。
人それぞれの領域ですから。

ただ、言葉も、人と同じように変わっていくんだなぁと思って。
言葉自体は変わっていないのに、そこから感じるイメージが、ね、
少しずつ少～しずつ変化を重ねて
やがてまったくの別物になっていくんだな～って。

マッサージも、同じ。
やり方は変わっていないのに、
そこから得られる効果は、微妙に微妙～に違っていて、
やがてその身体をまったくの別物にしていきます。

同じことの繰り返しだと思わないでください。
同じ手順で、同じ圧で、同じところを触っているようでも、
一押し、一撫でごとに、身体は刻々と変化しています。

ビリーバボー

不調をきたして、アンビリーバボー。
快調になりすぎて、アンビリーバボー。
結局、何があってもアンビリーバボー。
そろそろ、アンビリーバボーな日常にバイバイしましょう。

時にマッサージは、マッサージして快調になったことで初めて、
それまでの不調を思い知ったりします。
振り返ってみて、なんてアンビリーバボーな状態だったんだ...と。

その時点で、アンビリーバボーは過去のもの。
今現在には「あ～身体ってこんなに快適になれるんだ」という
心地よいビリーバボーだけが残ります。

その時の、すこぶるいい体感を覚えておくと、
身体自身が、その感覚を維持しようとしてくれます。
そしてあなたはさらに、身体を信頼できるようになり、
さらに身体も、あなたの信頼に、より応えるようになります。

アンビリーバボーな日常を、ビリーバボーに変えていきましょう。

自分自身の領域

ガンが治ったという方のその後の人生は、
見えない世界への確信へと大きく転じます。

一部の当事者は、それを神の領域として
まるで自分ではない何者かが起こしたかのように
奇跡と呼びます。

が、あるのはすべて、自分自身の領域です。
神の領域も、人としての領域も
目に見えるものも見えないものも
すべては自分自身のなかにあります。

肩こりがひどくて首を回らなくしているのも、
ガン完治など奇跡のような現象を起こしているのも、
どちらも自分自身です。
もっというと、自分自身の意識です。

ガンが治ったという方の意識と身体の関係は
科学、宗教、その他どんな観点をもってしても
はっきりと語ることは出来ないでしょう。

でも、ガンが治ったという現象は事実です。
その現象の、規模の小さいバージョンが
ボディセラピーだと思ってください。

意識を研ぎ澄ませて身体と向き合えば
そこに大きなエネルギーのうねりが起き
数々の不調は回復に向かっていきます。

すべて、自分自身の領域。
セルフケアもそういう意識で行いましょう。