都立高校入試は大きく2種類に分けられる。
学力検査を課さない「推薦入試」
学力検査のある「一般入試」
「推薦入試」は前回に話したので、今回は「一般入試」を説明する。
以下の内容は令和2年度入試のものなので、翌年度以降は変更の可能性がある。
また、例外もあることをご承知いただきたい。
<前回記事:2020年度 都立高校入試の仕組み<2> 推薦入試とは>
◆学力検査に基づく選抜
ふつうは「一般入試」と呼ぶが、正式には「学力検査に基づく選抜」である。
このブログでは「一般入試」と言っている。
毎年、募集定員の2割を「推薦入試」で合格させることは前回記事に書いた。
残り8割を合格させるのが「一般入試」だ。
「一般入試」には2種類あり、どちらかは高校により決まっている。
1. 第一次・第二次募集
2. 分割前期・分割後期募集
順に説明する。
1. 第一次・第二次募集
おそらく多くの人がイメージする「一般入試」はこちら。
第一次募集で残り8割の定員を満たす。
多くの都立高校は、募集定員より志願者の方が多い。つまり不合格者が出るということ。
よって、基本的に第一次募集でその年の受験は終了。
第二次募集は行われない。
入学手続者の数が募集定員に届かなければ、第二次募集を実施する。
今春の日比谷高校のように、「都立高校に合格したのに入学手続きをしなかった」子が多い場合も、第二次募集をすることになる。もっとも日比谷高校はレアなケース。
都立高校を受ける者は、受かったら入学することが暗黙の了解だからだ。
2019年度入試で2次募集があった普通科高校は以下のとおり。
大島や新島など、島しょの都立高校は必ず定員割れして2次募集が行われるので除いてある。
なお2次募集も、必ず全員が受かる。
2. 分割前期・分割後期募集
あらかじめ「2回、一般入試をしますよ」と宣言しているケース。
「推薦入試」とあわせて、1つの学校を3回受験するチャンスがあるということ。
第一次募集と分割前期募集は入試が同日。どちらかしか受けられない。
2019年度入試では全日制普通科18校、工業科で2校。
定時制で5校が実施している。
後期募集の方が定員は少なく、受験生のレベルが上がるので合格しにくくなる。
普通科の後期募集定員は20~30名。
蒲田高校(61名)、八潮高校(50名)といった不人気校は後期募集定員は多い。
◆2次募集や後期募集で定員に達しなければ3次募集
全日制都立高校は3次募集まで実施する。
定員に達しなければそれまで。(定時制なら4次募集まである)
2019年に3次募集を行った全日制普通科は
八潮高校
大森高校
蒲田高校
足立東高校
野津田高校
大森高校
蒲田高校
足立東高校
野津田高校
普通科だけでなく専門学科も、3次募集は全員が合格している。
定時制では八王子拓真で1名だけ不合格になった。
◆選ばなければ、絶対に都立高校に入れる
学力下位校のみになるが、絶対に都立高校に行くことは可能だ。
そうしたければ、ムリに普通科のみを受ける必要はない。工業ならどこかしらに合格できる。
事実、2019年入試では第二次募集で工業科を受けた者は、全員が合格した。
勉強が大嫌いなのに普通科に行くのはおかしい。
普通科は、基本的に進学を考えて勉強するところだ。高校卒業後も勉強するんだぞ。
専門学科に進み、資格を取得して、高校卒業後に働くほうが万倍マシだ。
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