昨日に続き、「文化・スポーツ等特別推薦」(以下、文スポ)の一覧をお見せする。
思っていた以上に反響が大きかったので、今回はニーズのあった硬式野球を取り上げる。
◆実施している高校は少ない
バスケットボールと比べると、硬式野球部がない高校も多いため、区部の全日制普通科では文スポ実施校は24と少なめ。
強豪校である雪谷高校や城東高校は毎年それなりの受験者を集めている。
特に城東高校は3名の定員に対して、毎回2ケタの受験生がいる。合格率も硬式野球ではトップクラスで低い。
2017~2019年度、24校の合格率は35%→33%→38% 35%前後で推移している。
バスケットボールと違い、ほとんどの高校が募集人員いっぱいの合格者を出している。
野球は1チームの人数が多いため、バスケよりも多くの選手を確保したいからだろう。
一方で、光丘高校は不人気。3年間、受験者全員が合格している。
一般入試でも定員割れする高校なので、推薦で「部活を3年間継続する条件」のもとで入学するより、気楽に一般入試で入った方がいいと考える者も多いのだろう。それは正しい。
なお、東東京大会で準優勝し、甲子園まであと一歩だった小山台高校は文スポを実施していない。
野球がうまくても、成績が良くなければ小山台高校には入れない。つくづくすごい高校だ。
2015年夏の大会でベスト4に入った篠崎高校。年々、受験者が減っている。今春は6名のうち5名も受かっている。
文スポで入ることだけ考えれば、チャンスかもしれない。
◆広尾と文京に応募者が集まるわけ
この2校。特に文京高校はそこまで野球が強いわけでもないのに受験者は多い。
理由は単純。
一般入試の倍率が高いので、入学希望者が多いからだ。
◆隠れたお薦め、総合工科
高校生活で野球を第一に考えているのなら、総合工科高校は選択肢としてはアリだ。
世田谷区成城という環境ながら、天然芝の野球部専用グラウンドがある。
ソフトバンクホークスの石川柊太選手の出身校でもある。
2017年夏は西東京ベスト16までいった。
2019年度入試では都立で唯一、2ケタ10名の文スポ定員を用意している。受験者は12名だった。
12名が受けて10名も受かっているのだ。
もっとも総合工科高校は過去2年間、全入(一般入試の受験者全員が合格)である。
文スポを受けなくてもまず受かるだろう。
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