とある寺院の日記。苦労もあれば夢もあります。ごくごくフツウの毎日ですが・・・。
tera日記
曹洞力テスト
仏教の知識と理解力をはかる本、『仏教力テスト』が人気を呼びましたが、さらに絞った曹洞宗の知識について『曹洞力』と名づけてみたいと思います。
表現文化社という出版社から、葬祭ディレクター試験の模擬問題集が出ています。そこから曹洞宗関係の問題を見てみましょう。
一般の人にとって、これは簡単なのか難しいのかわかりませんが、葬祭業に携わる方々にとっては、かなり基礎知識として重要なのだそうです。
確かに、宗教の専門科の教育機関以外では、一般科目では教えていないかも知れませんね。
(1)曹洞宗で両祖大師と呼ばれている方はどなたとどなたか。(10×2)
①臨済禅師 ②道元禅師 ③隠元禅師 ④白隠禅師 ⑤瑩山禅師
(2)曹洞宗の基本的な仏壇の本尊は? (15)
①阿弥陀如来または名号 ②釈迦無尼仏または三尊仏
③大曼荼羅または三宝尊 ④金剛界大日如来
(3)道元禅師の説く「只管打坐」の意味は? (15)
①修行中に雑念が起きたら体罰を受けること
②瞑想をコントロールする訓練が、坐禅であること
③ひたすらに坐る。
(4)京都で布教に努めていた道元禅師が、比叡山の圧迫などによって現在の福井県に移り、本拠地として建立した寺はどこか。(15)
①総持寺 ②永平寺 ③宝慶寺 ④大乗寺
(5)曹洞宗の本尊称名はどれか。(15)
①南無阿弥陀仏 ②南無大師遍照金剛 ③南無釈迦牟尼仏 ④南無妙法蓮華経
(6)次のうち、正しいものは○、誤っているものには×をつけなさい。(10×2)
①曹洞宗では、本来仏壇に位牌を安置しないで、仏壇両面に法名軸を掛けるのが正式とされている。
②曹洞宗の通夜・葬儀などで読まれる『修証義』は、瑩山禅師
の『正法眼蔵』の内容をわかりやすく編集したものである。
さて、いかがでしたでしょうか。全問できましたでしょうか?
この問題は、宗門僧侶が作ったというよりは、葬祭業界の研修として関係者により作成されているようなので、各宗派と比較された内容なのだと思います。
この他、上級編では、代表的な教義、読誦経典、あの世観、49日の考え方、ほとけの定義・・・などを学習するようです。僧侶のみなさん、即答できますか?因みに私は冷や汗ものです。
上のテストですが、対象者が誰かによって、正解期待度が異なるかと思います。私なりに設定してみました。葬祭ディレクターとしては80~90%以上をねらっているようです。
1.曹洞宗寺院住職・教師資格保持者・・・100%
2.曹洞宗寺院寺族・・・・85%
3.曹洞宗寺院檀信徒・・・・70%
4.一般市民中高年層・・・・50%
5.その他一般・・・・30%???
ひょっとして、曹洞宗・道元禅師・永平寺すら、認知されていないかも知れませんね。
正解
((1) ②・⑤ (2) ② (3) ③ (4) ② (5) ③ (6)①× ②×
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これは、面白いですね。
明治時代、色々とあって、僧侶の「試験」を行おうとしたそうですが、「抵抗勢力」の反対にあって潰されたそうです。現代でも、同様に潰されそうですが、しかし、あっても良さそうです。
また、教義の学びの機会を作るという意味で、「道元禅師検定」「瑩山禅師検定」なんていうものがあっても良さそうです。その結果、検定に通った人だけが、様々な出版や、こういうネットでの記事配信を出来るようにすれば、いい加減なことを書かれずに済むのでは、とも思います。ネット上では、本当に玉石混淆でありますので・・・
教義の学びの場としては、資格取得後は自発的に研修に参加したり研鑽を積むことしかありませんので、全員に研修義務を教化した方が良いのではないでしょうか。
「道元禅師検定」「瑩山禅師検定」、面白いですね。
「葬儀法検定」「経典解釈検定」なども面白いかも知れません。そもそも、業者すら葬儀について資格試験があるのに、僧侶は野放し状態であること自体、逆のような気もします。
でも、仏教に関わったことのない一般人はこんなもんだと思われます。
……と勝手に思っています
そういう目線で考えて行きたいと思います。
コンピュータ用語などでも感じますが、暗黙の了解で「知っているつもり」で、社会が動いていることってありますよね。誤解だらけだとしたら恐ろしいですね。
気をつけますぅ~~~~~。有難うございます。