goo

永平寺団参~諸堂拝観③~

永平寺の象徴でもあります唐門(旧勅使門)です。

 永平寺は中国の禅宗様式に則って、山門を中心に山の上に向かって斜面に七堂伽藍が配置されています。中央には、山門の上の段に仏殿があり、最上段に法堂があります。そして、山門の右には浴司があり、その上に庫院があり、仏殿や法堂へとつながっています。一方、左側は東司(トイレ)、僧堂と配置され、左ルートから仏殿、法堂へと続いています。

 山門のすぐ脇には、NHK行く年来る年の除夜の鐘で、たびたび放映される大梵鐘があります。
               
 また、山門から階段を下ると、前ページで紹介しました傘松閣があり、その前には、本山納骨供養のお位牌を安置して供養する祠堂殿があります。そして、隣には現在の住職、宮崎禅師(今月、満107歳を迎えられます)の代になって建てられた写経納経堂があります。


杉木立の中の永平寺(朝4時の吉祥閣4階から祠堂殿を望む)

 そして、境内の最下部には、参詣信徒の接待のための施設、吉祥閣があります。これらの建物の間を杉の大木が立って、厳粛な環境を演出しています。山門、唐門前の杉は、第五世義雲禅師によって植えられたと伝えられ、五代杉と呼ばれています。
  この度、この杉の胴回りを測ってみました。およそ5~6メートルでした。樹齢600年は越していると思われます。

 通用口前の、階段横の池にある像は「一葉観音」です。この観音様は、道元禅師が中国から帰国する際の海の嵐で、危難を救ってくれたという故事によるものです。

         

 前日の夕方到着して、朝8時には出発する慌ただしい参拝でしたが、単なる日中の拝観見学では得られない感動が、一泊の参籠にはあると思っています。このために、五年ごとに毎回参加される方もあり、尊いことだと思っています。

 今回の参籠でのエピソードを一つ。

 参加された役員のNさん曰く。夜の坐禅のとき、後ろから来るお坊さんに、隣の人がバシッと棒(警策きょうさく)でたたかれていた。終わった後、合掌しておじぎをしていた。
「ああ、動いたか、眠ったかして叩かれたんだなぁ。それで、悪いことをしてごめんなさいという意味のおじぎをしたんだなぁ。今度は俺の番かなぁ。怖いなぁ。だいじょぶかなぁ。。。。」
と思ったら、冷や汗が出て、大変だった。早く終わらないかとそればかり考えていた、とのこと。
 この晩の実際の坐禅時間は20分くらいのことですが、一般的にはこういう感想の人が多いはずです。今回も短い間に3人ほどの人が警策を受けていましたが、この人たちは、当寺の参禅会の人たちで、本山で記念の警策を受けようと、自らお願いして合掌した方ばかりで、後の合掌礼拝は、「有り難うございます」という感謝の礼だということをNさんは誤解してしまったのですね。(笑)


 次の朝、バスの中でこの話をみんなにして大笑い。でも、このような貴重な経験も一泊参籠の賜物なのです。
 

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
« 永平寺団参~... ダライラマ講演 »
 
コメント
 
 
 
お世話になります。 (小川亮昌)
2007-11-25 19:16:57
先日は「仏教ライフ」新年号の一口法話の原稿依頼に快くお引き受け頂きましてありがとうございました。
おかげさまで、今月30日に発送作業をするまでになりました。一口法話の下の「独来」は小生が書きました。他に紙上相談のひとつとあとがきのひとつも書きました。関水さんと違って文才ない小生なので、言いたいことの伝わらない文になってしまいました。
他の人にも依頼したのですが、断られて小生が書く羽目になりました。そんななか、関水さんには快諾いただけくどいようですが御礼申し上げます。
今後ともよろしくお願いいたします。
センターの次代をになう逸材として期待しております。
 
 
 
→小川先生 (tera)
2007-11-26 06:55:02
いつもお世話になります。ライフの発刊おめでとうございます。編集のご苦労お察しいたします。どういう内容が良いのか、戸惑いながら、非力ながら勉強させていただいております。
今後ともよろしくお願いします。

先日の街頭相談は、大変有意義でした。
 
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。