ときどき、ふと思い出すことがある。
3年前の12月、いつものように病院にお見舞いに行った。
ベットに横たわっている母親を見たとき、すぐに、ただならぬ状態だとわかった。もう、テレビもついておらず、病室は音もなかった。
言葉なくわたしを見た目がオレンジ色に濁っていた。
母親がここから去るのは近いと感じた。部屋の荷物を少し片付けた。
わたしたち家族の写真で作ったカレンダーが何枚もあった。入院中、励みになるように、毎月作っては、部屋に飾っていたものだった。束ねて、
母親の前に持っていった。一枚ずつ、目の前で見せながら、「こんなことあったん、覚えてるか?」と話しかけた。無言でうなずいて見ていた。
みかんを一切れずつ、食べさせた。
後は何を話したらいいのか、思い浮かばなかった。
「今まで何にもしてやれへんで、すまんかったな。」とだけ言った。強く首を横に振っていた。
今まであれほど、「寂しいから、もうちょっと(病院に)いてくれ」と大騒ぎしていた母が、まもなく、「今日は帰れ」と手で合図をした。
「また来るから」と言って病室を後にした。
夜中の2時、病院から電話がかかってきた。家族3人、大急ぎで支度をした・・・
思い出すと、引き締まった、厳かな気持ちになる。
阪急電車の車内に、こんな感じの問題が掲示されていました。
「半径1cmの円を、半径4cmの円にそって、外側を回転させていくと、大きい円を一周するのに、小さい円は何回転するでしょう」
単純に、半径が4倍だから、4回転・・・?と思ったら、回答は「5回転」になっていました。
何で5回転になるんやろう??誰か教えて?