
平野先生が、第1週目からもう国語の授業に取り組みました。最初が大事。昨年まで平野先生が取り組み、自ら開発したノウハウを、この1時間に全て出し切るような勢いで、楽しく話し合う中で学び方を身につけさせていきました。
最初に、小段落に番号を振りました。個人で考え周りと相談して30に分けることで全員が納得しました。
次に、物語のどこに大問題が潜んでいるかさがしていきます。漠然と考えては出てこないので、まず前半と後半に段落番号を使って分けていきます。この際の指示もとても分かりやすいものです。「友達が、いなくなったところで分けたいと思います。どこで別れ別れになったのかさがしてごらん。」と指示しました。それでないと、2つに分ける観点が何通りも出てくるからです。
2つに分けるだけでも、4カ所子ども達がその可能性のあるところを見つけました。「対立があるから、話し合う必要性が生まれるんだね。では、話し合う前に、それぞれの箇所を何人が選んでいるのか、多数決を取っておこう。多数決を取る係も、今決めた方がいいね。だれがやりますか?」
この授業は、光明小の国語の授業のエキスがぎゅっと詰まっていました。板書を見てもそれが分かります。
「反応」と書かれています。話し合いの最中も、先生に向かって話そうとすることがいると、「みんなの方へ向かって話そうね。」と声をかけていました。
「段落番号をふる」と書かれています。話し合う際に、今どこを話し合ったらいいのかピンポイントに絞っていくために必要です。
「分からないときは分ける」と書かれています。広い範囲から考えると、どこを言っても正解になってしまうし、互いの議論がすれ違います。同じ文、同じ言葉から話し合うためには、互いにどこを注目したらいいのか、範囲を狭めていかなければなりません。
「登場人物」が押さえられています。誰について話し合うかで、物語を見る角度が違ってきます。
「手がかりになる言葉をさがせ」1時間を通じて何度も平野先生が言っていました。国語は、言葉を手がかりに考える教科です。思ったことだけを追っていると、道徳になってしまいます。この板書では「まりちゃんがいなくなると」という文が根拠としてあげられています。
「大問題」次の授業には、これを探すよと先生が授業を閉じました。さらっと読んだだけでは、当たり前のように感じてしまうけれど、よく考えてみるとおかしなことが物語には埋め込まれています。作者が、それとなく地雷のように埋め込んであるのです。それに気づくか気づかないかで読みの深さが違ってきます。
次の授業が楽しみです。
平野先生が国語の授業に入った。入り方がいいですね。甘くない、昨年の実績の上に積み上げていく厳しい仕事をし出した。楽しみです。