いよいよ、大造じいさんとガンのクライマックス。
子供たちも、「この問題はどうしても解きたい」と意気込んでいる。
その様子は、最初に本読みする姿勢で分かる。
皆の目が、黒板の一文字一文字を真剣に追い、心をこめて朗読している。
まず、本時の目当てについて少し確認をした。
猟師は生き物を狩りすることを生業としている。
それが、ここ数年残雪のおかげで獲物を捕ることができない。
残雪は、玉の届く距離の3倍以上離れて行動する。
だから、先生一隅のこのチャンスをみすみす逃すことはおかしい!!
それそれ、答えを予想した。
予想をするに当たって、「下ろした理由」はその前か後かで議論になった。
それも含めて予想して、解決していくこととなった。
予想は3つにしぼられた。
1 残雪が仲間を救おうとハヤブサに立ち向かう姿に感動した。
2 さっと大きな影が横切った。
3 卑怯なやりかたはいやだ。
多数決の結果、1が選ばれた。
1について調べていく。
T:どころ調べれば、1が合っているか違っているかがはっきりしますか?
S:54段落です。
残雪の/目には、/人間も/ハヤブサも/ありません/でした。
ただ、/救わねば/ならぬ/仲間の/すがたが/ある/だけ/でした。
S:「だけ」が大事だと思う。
S:ハヤブサに自分だってやられるかも知れないのに「仲間だけ」しか見ていないなんてすごいこと。
S:自分は死んでもいいって思ってる。
S:でも、そのことを大造じいさんは分かったの?
T:新しい問題ができたね。
S:1 分かってた 2分からない
多数決の結果=「分かってた」
S:でもさ、それって下ろした後のことじゃないの?
S:打っちゃいけないとおもったんだよ。
S:打てなかったんじゃ無いの?
S:分からない?
S:きっと分からなかったんだよ。大造じいさんも?
S:なんだか知らないけど打てなかった。
S:はっきりしなかった?
S:それって、この段落?
S:この段落だと、もうはっきりしているよ。
はっきりしないけど下ろしたんなら、もっと前を調べなければいけない?..
~ここで時間切れ~
2時間目に突入
S:54段落より前だとすると....次のどこだろう?
51 もう一けりと、ハヤブサがこうげきの姿勢をとったとき、さっと、大きなかげが空を横切リました。
52 残雪です。
53 大造じいさんは、ぐっとじゅうをかたに当て、残雪をねらいました。
が、なんと思ったか、再びじゅうを下ろしてしまいました。
S:51は違うね。まだ残雪だと分かってない。
S:ただの影だ。
S:52で残雪だと気づいた。でも、それだけ。
S:じゃあ、大造じいさんが銃を下ろした理由は、53にあるはず!!
S:人間の言動の理由は、かならずそのちょっと前にある。
S:かゆいと思うから、「かゆい」と言い、手をぼりぼりかく..
S:「なんとおもったか」しかない。
T:なんと思ったかは、調べにくいので「切ります」
何/と/思った/か
S:やっぱりはっきりしないんだよ。
S:何がはっきりしないの?
S:なぜ打てないか_?
S:あのね、なぜ残雪がここにいるか?
S:えっ、どういうこと?
S:だって、残雪はさっき、あっちに群れを率いて逃げていったんじゃない!!だから、ここにいるはずがない。
S:どういうこと?
T:絵を描いてそれぞれの場所を、時間を追って確認しようか?
S:あれ、どの時点で引き返してきたんだ?
S:きっともっとずっと前に、仲間がやられると思って、引き返していた。
S:大造じいさんが、ピュッと口笛を吹くのと同時ぐらいに気づいた。
S:でも、大造じいさんは、その残雪の引き返しを知らなかった。
S:だから、影なんだ。
S:残雪の目には、ハヤブサも人間もってあるでしょ。ハヤブサだけが危険じゃなくて、大造じいさんにも打たれるって分かっていて、引き返してきた。
S:そんな残雪を、直感的に打ってはだめだと感じた。
S:そして、どうして戻ってきたのかよく確かめた。
S:よく確かめたら、仲間を救うためだったと確認ができた。
T:そのことをまとめてみましょう。
77回 | 11月18日 | 土 | 9:00 | 12:00 | 天竜壬生ホール | 第1会議室 |
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78回 | 12月16日 | 土 | 9:00 | 12:00 | 天竜壬生ホール | 第1会議室 |
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