2013年11月に廃止された竜飛海底駅ですが、廃止の1カ月前に見学ツアーに参加する機会がありましたのでそのレポートをお届けします。(いまさらかよってツッコミはしないでね!)
スタート地点は木古内駅。北海道側からアプローチする竜飛1コースのためです。
この時点で新幹線の工事もかなり進んでいますね。
案内表示は特急ばかり…
しかしホームに入ると江差線の列車が入線していました。車内は鉄っちゃんで混雑している模様
新青森行のスーパー白鳥30号で竜飛海底駅を目指します。
青函トンネルに進入後、一足先に臨時駅扱いになった吉岡海底駅を通過しました。
海底駅では非常ドアコックを使い1つのドアから下車します。
ホームを撮影したい気持ちを抑えつつ、まずは集合してツアーの概要を聞きます。
時刻表。各方面1本ずつしか停まりません。始発=最終とはこのことです。
海峡時代は何本も停車していたのですがね、時代を感じます。
まずは列車が去って静かになった竜飛海底駅のホームを観察。
といっても幅が1mにも満たないため、通路の出口から覗くようにして見学します。
トンネル内は50km以上あるスーパーロングレールによるスラブ軌道です。
北海道新幹線用の標準軌レールも敷いてありました。
なお、駅の廃止後は新幹線の建築限界の都合でこの狭いホームさえも撤去してしまうそうです。
駅名表には吉岡海底の名前が残っていました。
竜飛定点はホームから少し歩いたところにあります。
上りと下りのホームをつなぐトンネルは線路をくぐるためアップダウンが結構あります。
トンネル内はこんな感じの道が延々と続いています。この道は作業抗といって列車の通る本坑の両脇に1本ずつあります。本坑と作業抗の間は連絡横抗という道が梯子のように何本も繋がっており、本坑で問題が発生した際はこの連絡横抗を通って作業抗から避難できるようになっています。
作業抗の途中には排水用のポンプ場がいくつかあります。
青函トンネルは常に湧き水が発生しているため、排水ポンプが停止すると水没してしまいます。
こちらは非常時に地上へ出るための斜坑。後で乗る体験坑道とは別物のようです。
通路にはどこからともなく水が流れています。海底なのに真水というのも不思議な話です。
外側の資材運搬用レールをあえて残し、排水溝代わりにしているんだとか。
水族館もありましたが、ガラスが曇っていて何も見えませんでした。
避難時の待機スペースにてパネル展示の解説を聞きます。
海底部にも傾斜が付いているのは湧水を留めないようにするためだそうです。
ここから先へ進むにあたって2つの風門を通ります。
外気をトンネル内に送風しているため、ここで風の勢いを抑えています。
また、火災時に送風量を調節したりする機能もあるそうです。
風門の先にはトンネル掘削の展示がありました。
青函トンネルの殉職者は34名。
その中には突然水が噴き出す異常出水によって亡くなった方も少なからずいたのでしょう。
掘削に使用された重機や運搬用トロッコなどが展示されていました。
さらに進むとやや広いトンネルにトロッコ用の軌道が残されていました。
この線路は急カーブを上がりながら途中で体験坑道のケーブルカーの線路と合流します。
緑色の照明と相まってどこぞのアトラクションの世界に紛れ込んだような錯覚に陥ります。
ケーブルカー「もぐら号」で地上にある青函トンネル記念館まで一気に移動します。
8分ほどで地上に到着。もぐら号の外観はこんな感じです。
帰りの時間まで40分ほどあるため一旦外へ出てみました。
竜飛岬まで行く時間はありませんので近くの展望台へ登ってみます。
朝から曇り空でしたが少し日が差してきました。それにしても風の強いこと…
記念館は立体的な模型が多用されており視覚的に楽しめる展示内容になっております。
壁のアーチは本坑の大きさと同じだったりします。
集合時間になったので再びケーブルカーで海底へ戻りました。
地上側の入り口にも頑丈そうな鉄扉が備わり、走行時以外は封鎖されています。
ケーブルカーの傾斜がよくわかる図
体験坑道駅が近づいてきました。右は資材運搬トロッコが使う線路です。
下車後は再び竜飛海底駅を目指して歩いていきます。
列車の到着まで待機していると轟音と共に貨物列車が通過していきました。
再び轟音がして今度は特急が入線してきました。ホームは危ないので連絡通路から撮影
帰りの列車は白鳥23号です。歩き疲れたせいか車内ではぐっすりでした。
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