エッセイ 年末の旅行(3) 課題 【到着・出発】 2018年3月22日
夕方奈良に着いた。明日からの一日半、どう観光するか、駅の案内所を訪ねた。
行きたい所、観たいものを聞かれた。
一番に観たいものは東大寺の大仏様と、以前、東京の博物館で展示された仏様も観たいと言った。
すると、遠い西ノ京の唐招提寺から出発して、最後に大仏様を観るというコースを作ってくれた。
やっと奈良を観光するのだという気持ちになってきた。
奈良の街を知りたいと少し歩いてみたが、年末の商店街は早仕舞をしている。
食事を済ませ、ホテルに行く道を教わった。
「大きな通りを春日大社に向かって、突き当たったら右に行く」とシンプルなものだったが、興福寺わきの通りは長い坂道だ。タクシーが来ないかと時々振り返ったが全然通らない。
歩くしかない。歩くのが嫌いな夫の不機嫌が伝わる。
小高い森の中に、瓦葺の大きな建物が闇の中に浮かんでいる。
「まさかあそこじゃないよね」、ホテルを予約した時、ネットではそんなふうには見えなかった。
門に奈良ホテルの看板があった。
思いがけなく立派なホテルだ。
玄関までの長いこと、車が何台も追い抜いていく。
木造建築のクラシックなホテル。
回転ドアを押すとフロントの男性が何くれとなく世話をしてくれる。
スニーカーは履いてはいなかったが、ザックを背負って歩いてきたのが場違いのようで気遅れを感じた。
部屋は二階の洋室だった。
私は普段、畳の生活をしている。ベットに二日間寝るのは少し気が重かった。
カーテンを開けると、木枠にカットガラスがはめ込まれたクラシックな窓だったのでびっくりした。
外の暗闇に目を凝らすと五重の塔が見える。
調度品は落ち着いたものが多く、空調も丁度いい。ベットの硬さもいい。
そういえば、ネットに浅田真央さん宣伝のベットを使っていると出ていた。
しばらくして居心地のいい何かを感じた。
先生の講評・・・旅行記には季節感の描写が大切。
下線はもう少し様子を書き込みたい。
旅の楽しみが描かれている。
私もあのホテルに泊まりたい!
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