11月の後半、束の間の里帰り
着いた日の翌日は雨でした
紅葉が半分残って
霧の中に
更紗ドウダンが赤く浮かび上がっていた
数年前まで庭にたくさんあった更紗ドウダン
毎年一本ずつ枯れていき
父母が植えた昔の木は残っていない
今、庭にあるのは実生で生えて成長した木ばかり
昔の木の忘れ形見(?)です
一年が終っていくのを実感するのは
落ち葉に埋まった庭を歩くとき
母が植えた植物が目にはいる
夏の間は草の海におおわれていた
黄色の葉の姫シャガ 姿が見えた
来年こそ草むしりをやろう
夏にたくさんの太陽を浴びることができるように
紫の野路菊ものこっていた
母は秋の野菊を好んだ
しかし 野菊も他の弱い花を駆逐していく
だから ある程度 根を切らなくてはならない
「庭のすみで咲いて」 と
声をかけて歩く 身勝手な私である
藤には多くの花芽がついていた
つぼみがもっと膨らむころには
植物たちが待つ庭に帰ってこようと思った