なんとかなるさ~

山とか、映画とか、子どもとか、仕事とか

STEP!STEP!STEP!

2006-11-12 22:27:18 | 映画

 

 

 

 

 

自分がしているアメリカ史の授業では、マイノリティ・グループに焦点を当ててるので
どうしてもアメリカの影の部分を取り上げることが多くなってしまいます。
もちろん、それも自分の伝えたいことでもあるし、そういう部分もあるということを
知ってもらいたいから、という理由だけど、アメリカ嫌いにさせようという意図はないんです。

この映画は公開されたときから気にはなってたけど、
近所の映画館では公開されず、DVDが100円になるまで待ってました。

最初はただおもしろそうというだけやったけど
見ているうちに「これは授業で使える?!」という見方に変わってきて・・・

アメリカには未だにたくさんの移民がいます。
公民権運動の後多文化主義が広まって、最近は多文化主義教育といったもの
も行われています。
それぞれの民族グループの歴史を取り上げたり、英語を母国語としない子供たち
のためにESLを設けたり、でもこのダンス・プログラムの自分には多文化主義教育
の一環のように感じられました。

シングル・ファミリーだったり、移民して間もない家庭では経済的余裕があまりありません。
日本では子供はいくつも習い事に行ったり、塾に通ったり、
それなりに自分の将来に希望や夢を抱くことができるんだろうけど、
経済的に恵まれない家庭の子供たちは、いわゆるスラムに住んでいます。
夜になると銃声が聞こえたり、知り合いにドラッグの売人がいたり、
親もがんばっているんだろうけど、毎日の生活や仕事に追われて、
人種的な差別も完全にはなくなっていないし、
そういった状況の中で将来の希望や自尊心を抱くのはとても難しいと思います。

ダンスを学ぶことが目的なのではなくて
そこから友だちができたり、英語やアメリカ的な考え方を学んだり、
ヒスパニック系の場合は自分たちの文化を再認識することにも繋がる、
先生や友達から応援され、期待され、自分に自信を持てるようになる、
そういう機会を与える、与えなくてはならないというのは、やっぱりアメリカやなぁと
見ながら思いました。

それにしてもそういう環境で育つ子供だからか、
アメリカの子供はほとんどそういうものなのか、
本当におませな子ばっかりで、びっくりですわ。
でももちろん、かわいいし、がんばってる姿はいとおしい。

自分の子も父親がいないということで、悩むことになるんやろうけど、
それ以上に自尊心を持ってもらえるよう、それなりの環境を作ってあげたい
と思います。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« もうそろそろ | トップ | 食べすぎ週間 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

映画」カテゴリの最新記事