なんとかなるさ~

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グリーン・ブック

2021-06-20 11:12:00 | 映画
公民権法が成立する前、まだ南部にジム・クロウ法と呼ばれる人種隔離政策が行われていた時期の話。
公民権運動そのものは盛り上がっていて、北部では差別をなくそうという気運が高まりつつあったことも、映画から見えてきます。

びっくりしたのが実話ということ。
人種差別への抗議とはいえ、あえてツアーを南部で、しかも少人数で、支援団体もあったのにそういうつながりもなく、よく決断したなぁと思いました。
レコード会社もツアーさせるなら、考慮して手配しとけよ。

映画ではホテル、レストラン、楽屋は黒人専用で、ただ人種別なのではなく、見るからに質素。
ゲストとして招待しているのに、ステージ以外では黒人として扱われます。
「分離すれども平等」では全くないのに、ドクターはぐっと堪えてツアーを続けます。
最後はスカッとするんだけど、それでも自分には到底できません。

南部の白人たちは、そういうしきたりだから、今まで誰もいないから、と思い込んで、人種隔離をなくそうという発想すらない。
でもこれって今でもあることですよね。
大坂なおみの記者会見拒否だってそうだった。
自分の中の当たり前を見直すいいきっかけになったもの。

アメリカの人種差別を取り上げた映画はたくさんあるけど、見ているのがつらくなるのもあるんですよね。
でもこれはコメディっぽい部分も多くて、最後はホッコリすらします。
一つ気がかりなのが、本人が見たらびっくりしないか?と想うシーンもあったこと。
セクシャルマイノリティでもあることを想像させるんだけど、本人はカミングアウトしてたのか、ちょっと気になりました。
もししてないならアウティングになってしまうけど、最近の映画はそういうことに触れないといけないのかな。


自分も社会の中では少数派側にいるけど、人種の点では日本では多数派。
アメリカで黒人として生きることの大変さをわかるよ、とは言えません。
まだまだ人種差別は残っているけど、なくそうと努力している人はたくさんいるし、
自分もその一人になりたいと思います。

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