ウェネトさまの館

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「きくちちき絵本展 しろとくろ」(吉祥寺美術館)

2019年10月21日 06時16分23秒 | 展覧会・美術関連

前回の日記の続きでございます。

この日の午前中は、武蔵野市立吉祥寺美術館「きくちちき絵本展 しろとくろ」を観ましたのじゃ。
www.musashino-culture.or.jp/a_museum/exhibitioninfo/2019/07/post-176.html
(写真撮影可)


 

絵本作家・きくちちきは、デビューから現在までの7年間で、20冊以上の絵本を生み出しておりまする。
本展は、代表的な絵本原画や、デビュー前に自費出版していた手製本の原画や、今回の為に制作された大型のバナー作品や立体作品など、約200点の展示。

構成は以下の通り。撮った写真もリスト順に。

【1:手製本から『しろねこくろねこ』へ 絵本を作りたいという気持ち・・・“100年越しの手紙”のように】


 

この章はロビーに展示で、『しろねこくろねこ』の他、『ちきばんにゃー』『やまねこのおはなし』などの原画もございます。
骨董市で偶然出会って衝撃を受けたというモンヴェルの楽譜絵本『幼い子どもたちのための古い歌とロンド』も展示されておりました。

・手製本『しろねこくろねこ』/『しろねこくろねこ』の表紙 2009


 

・『しろねこくろねこ』2012 墨・水彩・和紙


 

【2:愛息を得て・・・誕生と成長の喜び ●自由に羽ばたく】


 

『しろねこくろねこ』が「ブラティスラヴァ世界絵本原画展」で「金のりんご賞」を受賞した日に息子が誕生。
作風も一転したのでございます。

・『ぼくだよ ぼくだよ』2013 墨・水彩・和紙


 

・『みんな みんな』2016 色鉛筆・コラージュ・水彩紙


 

【2:愛息を得て・・・誕生と成長の喜び ●息子との日常を形にする】


 

子どもが成長するにつれ、絵本にも息子を投影させた主人公が登場。
他の作家の文章に絵を描いた絵本も。

・上段『テオのりんご』作:きたむらえり 2019 墨・水彩・和紙
・下段『でんしゃ くるかな?』2018 墨・水彩・和紙


 

【2:愛息を得て・・・誕生と成長の喜び ●自然への賛美】


 

きくちは北海道に生まれ育っており、自然への畏怖や憧憬も作品に反映されておるのじゃ。

・『ゆき』2015 水彩・水彩紙


 

・『もみじのてがみ』2014 墨・水彩・和紙


 

【3:『しろとくろ』と『くろ』 展覧会に際してうまれたふたつでひとつの物語/4:“しろ”と“くろ”のその先へ バナーと立体】


 

『しろとくろ』は、本展にあわせて手がけた新作絵本で、猫の“しろ”は愛息がモデル。
『くろ』は、本展図録掲載の為に制作され、“くろ”のモデルはお向かいの家の黒い柴犬だそうな。
原画だけでなく、ラフスケッチも展示されておりました。

・『しろとくろ』2019 墨・水彩・和紙


 

・『くろ』2019 墨・水彩・和紙


 

・《きくちちき絵本展 しろとくろ》2019 墨・水彩・和紙
本展のメインビジュアルとして、B3のポスターや図録の表紙などに使われた作品。
表裏に描かれ、使われたのは裏面。表と裏をば。


 

・バナー《“しろ”と“くろ”のその先へ》


 

上の右側の2点。


 

立体作品の“しろ”と“くろ”もおったぞよ。


 

会場では、絵本も座って読めるのじゃ。


 

きくちワールドにどっぷり浸れ、キャプションもわかりやすくて良うござりました。
会期は11月10日まで。

浜口陽三記念室と萩原英雄記念室ももちろん観たぞよ。こちらも会期は11月10日まで。

浜口陽三記念室「パリからサンフランシスコへ」
http://www.musashino-culture.or.jp/a_museum/exhibitioninfo/indexhama.html

萩原英雄記念室「美の造形言語」
www.musashino-culture.or.jp/a_museum/exhibitioninfo/indexogi.html

★おまけ話
ハモニカ横丁の、菓匠こしのの最中が美味しいと聞いたゆえ行ってみたらば、お休みじゃった(涙)
月・火・水のみ、しかも午後1時からの営業では、なかなか行く機会はないやもしれぬ・・・