観てから日が経ってしもうたが、書きそびれていたツボな展覧会でございます。
Bunkamura ザ・ミュージアム「建国300年 ヨーロッパの宝石箱 リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展」
https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/19_liechtenstein/
(最終章のみ写真撮影可)
そういえばお供のEは、2012年に国立新美術館で「リヒテンシュタイン展 華麗なる侯爵家の秘宝」も観ておったのぅ。
リヒテンシュタイン侯爵家は、14世紀頃から収集活動を始めたそうな。
カール・オイゼビウス侯(1611~1684)の「美しい美術品を集めることにこそお金を使うべき」との家訓、素敵じゃ。
そんな侯爵家の3万点ものコレクションから、約130点が展示されておりまする。
構成は以下の7章。気になった作品などもリスト順に。
【第1章:リヒテンシュタイン侯爵家の歴史と貴族の生活】
・ヨーゼフ・ノイゲバウアー《リヒテンシュタイン侯フランツ1世、8歳の肖像》
この展覧会は、この美少年と第7章のヴァルトミュラーが観たくて行ったと言うても過言ではないのじゃ。
美しく可愛く、聡明さも見える肖像画、たいそうお気に入り。入口のポスターのこの子じゃ。
【第2章:宗教画】
・ルーカス・クラーナハ(父)《イサクの犠牲》
旧約聖書の有名なお話じゃが、アブラハムとイサクと天使は手前ではなく、画面左奥の崖の上に描かれておる。
・ジロラモ・フォラボスコ《ゴリアテの首を持つダヴィデ》
ダヴィデに担がれたゴリアテの頭が、ダヴィデの頭の4倍くらいに描かれて、インパクトありあり。
・ルーカス・クラーナハ(父)《聖エウスタキウス》
こちらを覗き込むような可愛い馬や、角の間に磔刑像の見える鹿や、5匹のワンコなど動物に目が行ってしまう。
・グイド・レーニ《読書する福音書記者聖ヨハネ》
ヨハネの顔色の悪さがちと心配なれど、とっても美形じゃ。
【第3章:神話画・歴史画】
・ヘンドリク・ファン・バーレン《エウロパの略奪》
花で飾られた白い牝牛や、エウロパはじめ色とりどりの衣装の女性たちで華やか。
画面左上に、海を渡る牝牛が小さく描かれておる。
・ウィーン窯・帝国磁器製作所 モーリッツ・ミヒャエル・ダフィンガー 原画:ロッソ・フィオレンティーノ《絵皿「リュートを弾くクピド」》
リュートに顔をくっつけたクピドがたいそう愛らしく、その翼は白と赤のツートンカラー。
・ウィーン窯・帝国磁器製作所 原画:ペーテル・パウル・ルーベンス《陶板「オレイテュイアを略奪するボレアス》
緻密な絵と、周囲の古代風装飾がゴージャスな陶板。
・ウィーン窯・帝国磁器製作所 ラウレンツ・ヘアに帰属《装飾盆「ジェンマ・アウグステア」》
パッと見てカメオかと思うた。グリザイユが繊細で美しい。
【第4章:磁器―西洋と東洋の出会い】
・ドイツ・マイセン窯 絵付:イグナーツ・プライスラー《黒絵唐人物文ティーポット》
ヘンテコなトカゲ(?)が3匹へばり付いていて、笑いをかみ殺すのに苦労したティーポット。
蛇足チックに手足のあるヘビのようにも見え、ご丁寧に唇は赤いタラコ唇じゃ。ぷぷぷ
・ウィーン窯(デュ・パキエ時代)《花楼閣文金具付蓋物》
こちらも妙な生き物が噛みついておるが、眉毛のあるイルカかの?ぷぷぷ
・ヨリス・ファン・ソン《倒れた銀器のある豪華な静物》
暗い背景に浮かび上がる銀器や果物。文字通り豪華な静物じゃ。
・ビンビ(本名バルトロメオ・デル・ビンボ)《花と果物の静物とカケス》
赤を基調にした花々や、透明感ある赤いサクランボどっさり。
割れた東洋の磁器に、サクランボを咥えたカケス。
【第5章:ウィーンの磁器工房】
・ウィーン窯(デュ・パキエ時代)《インド文様花鳥文カップと受皿(トランブルーズ)》
ホットチョコレートをこぼさず飲む為の特別な受け皿が付いておるのじゃが、ホットチョコレートってそんなにこぼすものかのぅ。
・ウィーン窯(デュ・パキエ時代)《カップと受皿(トランブルーズ)》
カップに透かし模様の穴が空いており、飲み物入れたらこぼれてしまうのではあるまいか。
・ウィーン窯・帝国磁器製作所《星型蓋付砂糖入》
4本脚の付いた形も模様も、ちょっとモダンで可愛い。
【第6章:風景画】
・フィリップス・ワウフェルマン《鷹狩り》
・ウィーン窯・帝国磁器製作所 レオポルト・リープ 原画:フィリップス・ワウフェルマン《絵皿「鷹狩り」》
油彩画と、それを元にした絵皿を並べて展示。
原画より絵皿のほうが色彩も明るく、はっきりして好みじゃ。
・フェルディナント・ゲオルク・ヴァルトミュラー 《イシュル近くのヒュッテンエック高原からのハルシュタット湖の眺望》
雄大な景色に、爽快感を味わえまする。
・ウィーン窯・帝国磁器製作所 原画:ベルナルド・ベッレット《ベルヴェデーレからの眺望が描かれたコーヒーセット》
トレイにベルヴェデーレ宮殿からの眺望が緻密に描かれ、C/Sやポットなどの金彩も綺麗。
【第7章:花の静物画】
この章は写真撮影可。美しい静物画や磁器は大好きゆえ、嬉しいぞよ~。
・フランツ・クサーヴァー・ペター《アオボウシインコのいる花と果物の静物》
わたくしは鳥好きじゃからの、インコ部分のアップも載せますぞ。
・ウィーン窯・帝国磁器製作所 ヨーゼフ・ニッグ《白ブドウのある花の静物》
この白ブドウと次の黒ブドウの作品、油彩かと思うたら陶板でビックリ。
・ウィーン窯・帝国磁器製作所 ヨーゼフ・ニッグ《黒ブドウのある花の静物》
・フェルディナント・ゲオルク・ヴァルトミュラー《磁器の花瓶の花、燭台、銀器》
緻密細密に描き分けられたそれぞれの物の質感が素晴らしく美しく、たいそうお気に入り。
本物にしか見えない銀器の部分のアップも載せまする。
・フェルディナント・キュス《バラとアンズのある静物》
香りがこちらまで漂ってきそうな美しいバラ部分のアップも。
・フェルディナント・ゲオルク・ヴァルトミュラー《赤と白のブトウと銀器》
ヴァルトミュラーのもう1点、こちらも質感凄いぞよ。
・ウィーン窯・帝国磁器製作所(ゾルゲンタール時代) フェルディナント・エーベンベルガー マティアス・シュヴァイガー《薔薇花束文カップと受皿》
・ウィーン窯・帝国磁器製作所(ゾルゲンタール時代) フェルディナント・エーベンベルガー《金地薔薇文カップと受皿》
・ウィーン窯・帝国磁器製作所(ゾルゲンタール時代) レオポルト・パーマン《盛花格子文絵皿》
・ウィーン窯・帝国磁器製作所 アントン・デーリンク イグナーツ・ヴィルトマン《金地花文ティーセット》
12客のティーカップと受け皿も全部絵柄が違うのじゃ。シュガーポットの脚はスフィンクス。
・ウィーン窯・帝国磁器製作所 ヨーゼフ・ガイアー《金地花文クラテル形大花瓶》
かようなゴージャス花瓶に、どんな花を生ければよいかのぅ(←大きなお世話w)
会期は12月26日まで延長になっておるぞよ。ご興味ある方はぜひ。
★ちょっと長いおまけ話
一昨日は移動の途中、シュトレンを買うべくブラックマウンテンに寄りましたのじゃ。
ここのシュトレンは食べた事なかったゆえ、楽しみだったのじゃ。
当然カフェも利用しますぞ。季節限定マロンタルトも食べ納めじゃ。
シュトレンは、カットされたものがまだ出てなかったゆえ、カフェで食べる事はできなんだが、帰る頃には出ておりました。
無事1台購入~♪
夜帰宅して、早速食べたのじゃ。
フルーツ、ナッツ、スパイスなどの他、隠し味にバナナも入り、一般的なシュトレンに比べてしっとりした食感で、美味しゅうござります。
令和元年最後の満月、コールドムーンを眺めながら食べるシュトレンは、また格別じゃった。
どれだけ食べたかは追究しないで下さいまし。エヘ
そして昨日からお供のEが体調を崩したのじゃが、本日は一日中寝ておったゆえ、明日には復活する予感。
今夜遅くから、ふたご座流星群が活動のピークを迎えるとの事で、ベランダから見ようと企み中じゃが、月や街灯が眩しくて無理じゃろか。
流れ星、1つだけでもよいから見たいものよのぅ。