前回の日記の続きでございます。
銀座のギャラリーの前に、練馬区立美術館「芳年 激動の時代を生きた鬼才浮世絵師」を観ましたのじゃ。
https://www.neribun.or.jp/event/detail_m.cgi?id=201805131526201032
(展示室以外は写真撮影可)
西井正氣氏の芳年コレクションは、個人コレクションとしては世界屈指なのだとか。
その中から選りすぐりの263点(前・後期で一部展示替えあり)が15年ぶりに公開。
芳年の画業もしっかり紹介され、芳年好きゆえ嬉しゅうござります。
まずはお2階からじゃ。ぷぷぷ
はいはいw
構成は以下の5章。お気に入りや気になった作品をリスト順に。
【第1章:国芳譲りのスペクタクル、江戸のケレン 嘉永6年~慶応元年】
★《那智山之大滝にて荒行図》
水飛沫が迫力ありあり。外の暑さを忘れたぞよ。
★《和漢百物語 頓欲の婆々》
もののけたちがユーモラスで可愛い。
【第2章:葛藤するリアリズム 慶応2年~明治5年】
この章の一部の空間の入口に、「このコーナーには、血の表現、残酷なシーンが描かれた作品が展示してあります。」云々の張り紙が。
そう、ここは“血みどろ絵”“無惨絵”の極めつき《英名二十八衆句》と《魁題百撰相》シリーズが展示されておるのじゃ。
《英名二十八衆句》は歌舞伎などの殺しの場面の様式美を志向し、《魁題百撰相》は戦いの緊迫感と苦悶の表情。
特に《英名二十八衆句》は、落合芳幾が手がけた14点と共に、28点全て観る事ができまして、全作一度に観るのは初めてでドキドキでございます。
特に残虐な血みどろ2点。
★《英名二十八衆句 稲田九蔵新助》
“あんこうの吊るし切り”の人間バージョン。ひぃぃぃ~
★《英名二十八衆句 直助権兵衛》
顔の・・・顔の皮を手で剥いでおる。ひぃぃぃ~
この一角を出て、ちょっと一息。
★《豪傑奇術競》
召喚された蝦蟇や蝙蝠やネズミたちがラブリー。
★《一魁随筆 山姥 怪童丸》
なんちゃって聖母子像と、お仲間の白ウサギ。気になり過ぎじゃ。
【第3章:転生・降臨-“大蘇”蘇りの時代 明治6年~明治14年】
★《義経記五條橋之図》
構図と躍動感がかっちょ良くてお気に入り。
★《西郷隆盛霊幽冥奉書》
幽霊の西郷どん憤怒の形相なのに・・・ごめんなさい~笑ってしまいました~(逃)
【第4章:“静”と“動”のドラマ 明治15年~明治25年】
★《藤原保昌月下弄笛図》(第1章に展示)
保昌の気が凄いのじゃ。
★《東名所隅田川梅若之古事》
満月の隅田川の美少年。梅若丸の物語が泣けまする。よよ
★《芳流閣両雄動》
構図や色彩がかっちょ良くてお気に入り。
ここからは1階の展示室じゃ。
★《月百姿 玉兎 孫悟空》
月がテーマのお気に入りシリーズで、特に《玉兎 孫悟空》ツボ。
★《新形三十六怪撰 老婆鬼腕を持去る図》
版木が一緒に展示されており、興味深うございます。
★《風俗三十二相 うるささう 寛政年間 処女之風俗》
このシリーズはどれも表情が「なるほど~」で、《うるささう》は、オシャレ着物のお嬢様になでくり回される猫の「うざったいけど我慢してやるか」な表情。
【別章:肉筆画・下絵類など】
肉筆画、素描、画稿、下絵など、観られるとは思っておらんかったものまで観られたのもようござりました。
会期は9月24日までですが、前期は8月26日まで。
8月28日からは後期でございます。
★おまけ話
東武百貨店 池袋店の沖縄展で、マンゴーワッフルソフトクリーム。
マンゴーソフトよりマンゴーのほうが甘いぞよ。
そして同時開催の台湾フェアで、淡水名物の新カステラをお土産に。
次々に焼き上がる特大カステラは、型から出すとぷるぷる揺れまする。
お姉さんが手際よく切り分け、
手早く焼き印を押す間に、ちょっとずつ萎んでいくような・・・
平日でも行列で、購入はおひとりさま1個限りじゃった。
(写真撮影は許可を得ておりまする)