Mrs.Uponwaterのブログ

日記です♪

万葉集の世界 白石加代子

2011-08-01 12:44:25 | 日記

”大岡信ことば館”で「万葉集の魅力」と題して評論家三浦雅士(若くして雑誌”ユリイカ”の編集者であった)により熱く語られた。その後、白石加代子による「万葉集による語り」があり素晴らしかった。特に笠女郎(かさのいらつめ)が大伴家持に贈った恋歌の語りは笠女郎になりきり胸の苦しさ、女の可憐さや怖いような凄さに引き込まれた。結局大伴家持は笠女郎を捨てるのですが、二首の返歌を詠んでいる、その男の気持ちのずるさや、あいまいさに一方では怒り、一方では寛容の態が現れている語りで見事で面白かった。最後のトークで白石加代子は若い時には許す事の出来なかった男性への気持ちも、齢を重ね可愛いと思える様になったと言っておりました。拍手です。小さな大岡信ことば館、三メートルの距離で彼女の胸の高鳴りや息吹を全身で受け、貴重なひと時でした。”身毒丸”や三島由紀夫の”近代能楽集”の舞台も良かった。源氏物語の一話も聴いた事があり、一昨年は百物語の一つも観ている。今や彼女の密かなフアンとなっております。評論家が如何に熱く語っても白石加代子の語り、パフォーマンスには勝てまい。