Mrs.Uponwaterのブログ

日記です♪

呵呵大将 我が友三島由紀夫 竹邑 類著 (新潮社)

2014-03-15 23:41:29 | 日記
演出家の著者が無名の頃(1960年)ユニークさが三島由紀夫の眼に留まり友達になる。三島由紀夫はアバンギャルドのものも書きたいという思いがあり著者のような若者に接したらしい。三島由紀夫の”論理的な比喩や形容詞”が深くて妙でいつも惚れ惚れしている。「薔薇と言う字はいいだろう。薔薇の花びらが幾重にも重なっている様子がこの二文字から感じられる。日本語って美しいよ。ひらがな、カタカナ、漢字、曖昧模糊のようでいて的確な表現、行間の持つ奥深さ、日本の文章って華麗だよ」彼の言葉と文字に対する感性が凝縮されている一言だと思う。それなのにこの本は短縮語やさかさま語などが出てきて辟易する。(いくらその時代に使われていたと言っても)折角の三島由紀夫の含蓄のある言葉を汚してしまう。