Mrs.Uponwaterのブログ

日記です♪

ルーアンの丘 遠藤周作(PHP研究所)

2018-11-17 15:53:42 | 読書
”遠藤周作全日記”はフランスでの現代カトリック文学を勉強する留学生としての毎日の日記ですが、これから作家の道を歩もうとする彼は外国の古典文学をたくさん読み、友達との交流など文学者らしい内容が日記と言えども深いものだった。この”ルーアンの丘”は全日記のある一時を詳しく綴ったもので「ああ、あの時はそうだったのか…」と合致し興味が尚も増し面白かった。渡仏して二ヶ月ほどルーアンの建築家の家庭でフランスの礼儀、作法を学び”ポール”と言う愛称でとても愛された。そんな事もしたのですね。その後リヨン大学へ入りたくさんの友達との交流、結核の発症、恋人フランソワーズの事など切なさが胸に迫る事もあった。何故フランソワーズと結ばれなかったか?数回日本で再会しているのに…。もし遠藤周作が彼女と結婚していたら…彼の作風は?など想像すると面白い。しかしフランソワーズは41歳の若さで癌で亡くなったと言う。それにしても昭和25年、戦後最初の留学生としてフランスへ渡ったのですから彼の情熱は素晴らしかったのでしょう。あのぐうたら狐狸庵先生が…ね。

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