PHP研究所発行「ふかいことをおもしろく」を読んだ。NHKBSで放送中の”100年インタビュー”で井上ひさしが語った人物ドキュメントを単行本化したもの。早くに父親を亡くし決して幸せとは言えなかった幼少時、父から受け継いだDNA,創作意欲を失わず、逞しい母親に育てられユーモアを忘れないユニークな作家井上ひさしが誕生したのです。「情報はどんどん入れて知識になり知識を集めて知恵を作っていく、どんな仕事もきっと同じはず」と言っています。残念ながら彼の書いたものは全く読んでいない。"頭痛肩こり樋口一葉”ぐらい観ておけば良かった。耳に残るは”ひょっこりひょうたん島”ぐらい…。
早朝のウオーキング、途中に当地の名刹”龍澤寺”がある。白隠禅師の開基、250年もの歴史があり禅宗の修行場としても有名です。其処にある20段余りの石段を上るのもトレーニングの一つ。山門を入ると左に小さな祠があり、鮮やかな衣をまとった美女の仏様がひな壇に並んでいるのを窓越しに何時も覗いていました。一昨日、修行僧が朝のお水を供えにやって来て、扉を開けた処に出会った。身の丈20㎝ほどの美しい女性ばかりの仏様十数体、写真を撮らせてもらった。何故此処に弁天様が祭ってあるのかなど聞きたかったのですが…聞けなかった。美男子の彼の「気をつけて…」の優しい言葉に満足してしまって…。
夏野菜をたくさん使った”ラタトゥイユ”は大好きな一品。多めに作って冷たくして食べます。トマトをケチらないで使う事が美味しく出来る秘訣です。ローリエ、キャラウェイ・シード、フレッシュ・ローズマリーのハーブがフランスの田舎料理を際立たせています。白ワインが欲しくなる。
今年もA図書館の夏のイべント手作り絵本教室が開かれお手伝いをした。参加者は7人ほどの小学生と数人の大人。まず中身と表紙を作り、その後、一週間の間に中身の絵本を作って持ってきます。今日は中身と表紙を一体化させ、一冊の絵本にします。それぞれ物語や工夫をした中身を作り、世界にたった一つの絵本が出来上がったのです。しかしもっと丁寧にきちんと作りたい…というこちらの思いがあるのに、主催者側の初心者だからこの程度でいい…と言う考えがイベントが早く無事に終わればいいと言う風に見え、私は納得できない。それにしても”教える”と言うことは何と難しい事でしょう。
塩豆腐なるものが流行っているらしい。NHKの”あさいち”で紹介された。お豆腐に塩をふって一昼夜おき、水分を除くとチーズのようになると言うのです。早速試してみました。しっかり掴めるぐらい硬くなる。まずは冷奴、お豆腐とは似て非なるもののような食感で、これは良くない。やはり冷奴はお箸でくずれる柔らかさがいいのですね。次にサラダ風にトマトやオクラなどを刻みイタリアン・ドレッシングをかけてみた。お豆腐がカッテージチーズの塊のようで、変わった一品。しかし、どのお豆腐でも良いとは思われない。やはり大豆の味が濃いお豆腐を選んだ方が美味しいと思う。知人が冷製パスタにクリーム・チーズの代わりに使ったら美味しかったと言っています。
”大岡信ことば館”で「万葉集の魅力」と題して評論家三浦雅士(若くして雑誌”ユリイカ”の編集者であった)により熱く語られた。その後、白石加代子による「万葉集による語り」があり素晴らしかった。特に笠女郎(かさのいらつめ)が大伴家持に贈った恋歌の語りは笠女郎になりきり胸の苦しさ、女の可憐さや怖いような凄さに引き込まれた。結局大伴家持は笠女郎を捨てるのですが、二首の返歌を詠んでいる、その男の気持ちのずるさや、あいまいさに一方では怒り、一方では寛容の態が現れている語りで見事で面白かった。最後のトークで白石加代子は若い時には許す事の出来なかった男性への気持ちも、齢を重ね可愛いと思える様になったと言っておりました。拍手です。小さな大岡信ことば館、三メートルの距離で彼女の胸の高鳴りや息吹を全身で受け、貴重なひと時でした。”身毒丸”や三島由紀夫の”近代能楽集”の舞台も良かった。源氏物語の一話も聴いた事があり、一昨年は百物語の一つも観ている。今や彼女の密かなフアンとなっております。評論家が如何に熱く語っても白石加代子の語り、パフォーマンスには勝てまい。