Mrs.Uponwaterのブログ

日記です♪

バルザックと19世紀パリの食卓 アンカ・ミュルシュタイン著 (白水社)

2013-04-11 16:35:05 | 日記

白水社刊の本は難しい物が多いが、意外と楽しく読めて嬉しかった。ミルシュタインはパリの伝記作家で19世紀の食文化をバルザックの小説などを通して見た。食べ物や料理を書くことによって、登場人物の内面の精神や家庭のレベル、社会の様子を表していると言う。スープのおいしそうな匂いは家事が万全になされ、円滑に生活が営まれている事を物語る。けちな登場人物はスープをカラスから取る…など。何が美味しくてどのように調理するかと言うのではなく、その食の裏側の人物の性格、家庭の雰囲気、社会の様子を汲み取る。「行き過ぎは何でも人生を短くしてしまう」と言うバルザックの哲学は「美味し過ぎる食事は横隔膜の中の第二の脳によって脳を消滅させる。偉人と言われる人は総じて食べる事には節制を守っていた」と”従兄ポンズ”に書いていると言う。”従兄ポンズ”読んで見たいと思う。そう、何事も「過ぎたるは猶及ばざるが如し」です。


フリージャ1 2013

2013-04-08 17:03:52 | 日記

今年も見事にフリージャが咲きました。毎年書いているが、15年ほど前お友達のKさんがプランターに数株植えて持ってきてくださった。花が終わり土地に戻した事が始まりです。カーポート側は黄色が多い。香りはあまり強くはないが蜂が大喜びしています。


筍ご飯 2013

2013-04-07 08:33:02 | お料理

JAの朝市で好物の筍を手に入れた。初物です。早速ご飯と煮物にしました。皮をむいて直径15センチもある大きなもの、朝採りですから軟らかくて、もう少し歯ごたえがあってもいいのに…と思うくらい。だし汁に牡蠣醤油で味をつけ、四分の一もち米を加えた。お揚げがなかったので、彩りに人参だけ入れてみた。きちんと採っただし汁にお酒、牡蠣醤油が効いて美味しかったこと!この近在には筍農家も多くこれから暫く楽しみ。


橙マーマレード

2013-04-05 17:37:42 | お料理

熱海は橙の一大産地です。製本教室のDさんが御自分の山の橙を下さった。熱海では町興しで橙でいろいろな物を作っています。マーマレードを作ってみた。結構手数を踏まなければならず大変ですが、オレンジ色の濃い軟らかい味の、夏みかんや柚子などと違ったマーマレードができます。橙の実のジュースを絞った後の袋や種が重要でこれを煮詰めてペクチンを作る。私は少々作業が雑だったので満足な出来ではないが、グラン・マニエル・コルドンルージュというフランスのリキュールを加えマジックをかけちゃった。橙マーマレードが企業化されていないと言うことはペクチンを作るのに相当な手間がかかるからでしょう。


ご苦労さん会

2013-04-03 13:18:15 | 日記

”三人の会”が”五人の会”になってイタリアン・レストラン”ラガッツオ”での食事会。図書館司書のSさんがめでたく定年を迎えご苦労さん会となりました。私たちもいろいろ事情があり一年ぶりのラガッツオ。やはり以前より頂く量が少なくなり寂しい事です。でもこの夜はまず、ブルスゲッタとワインで乾杯。Sさんの40年間のある一時期はここの皆、共有しているので話が弾みました。しかし狭い中でゴチャゴチャ騒いでいる事が如何に愚かな事か改めて思い知りました。若い時は解らないで徒に怒っていた事が、歳を経て経験を積んで解ってくる…これが人生ですね。


パリは燃えているか? D・ラピエール L・コリンズ共著 早川書房(昭和42年刊)

2013-04-01 15:20:38 | 日記

第二次世界大戦末期、ドイツ軍下パリ開放に向けてのレジスタンスの活躍を綿密な調査のもとに書いたドキュメンタリー。史実のもたらす緊張とサスペンス、迫力があり胸振るえ息つくまもなかった。1944年8月25日降伏する前に”パリを焼き払え”というヒットラーの命令を受けたフォン・コルティッツ将軍の心は揺れに揺れた。彼は戦況を考えヒトラーに背き無条件降伏をし、この伝統ある美しいパリの建築物を守る事を決断する。人類文化永劫のものと言うべきパリの伝統ある建築群を守った事は、文化や藝術作品が持つ力は偉大で人間に畏敬の念を抱かせ、触れてはいけないと言う精神的な力を教えてくれたと言う事だと思う。著者二人は1000人に近い体験者を訪ね、丹念にアンケートやインタビューをしてこれをまとめたと言う。何時も思うことはどんなに過激な争いの中にも必ず心ある人物はいると言う事、そして如何なる時でも伝統文化、芸術作品は保守継承し後世に残さなければならないと強く感じる。コルティッツ将軍の勇断で現在どれ程の人々がパリを楽しんでいる事か…。彼はイギリスの捕虜収容所に収容され2年後釈放、バーデン・バーデン近郊で1966年病死したそう。(図書館のボロボロの古い本、新装版を残すべきだと思うが。NHKスペシャル”映像の世紀”に出会って読んで見た)