モロッコへの旅はとても心に深く残った旅だった。その勢いで早速旅行記をまとめて上梓した。本の背側はサハラ砂漠のオレンジ色の砂を表すべくオレンジに、口はリバティーの布地を裏張りして使ってみました。数日前、奇しくも同じルートのツアーでモロッコへ行かれたお友達のご主人が趣味の写真を見せに来てくださった。サハラ砂漠の日の出を見に行った日は満月でそれは、それは美しい月の砂漠だったそうです。オレンジ色の砂が紫に沈み天の満月と対照的で神秘的な一枚で素晴らしかった。満開のアーモンドの花はエキゾチックでやはり桜とは違う雰囲気です。これらを私たちのツアーはミスしたの…残念!
この気温の低さで花が開けず、丁度よい蕾のままの菜の花が出まわっています。茎は結構太くなっているがJA朝市で買うとみずみずしくて軟らかい。この茎がまた美味しい。新聞に出ていた”菜の花の塩麹和え”を作ってみました。塩麹に昆布だしを加え練りからしを少々。茹でた菜の花は固く絞る。胡麻和えやおかかのお浸しと又違って、微かに遠慮がちに顔をだす辛子がいい。旨味のある和え物です。
週に一日、A市の製本教室へ通っている。もう10年選手ですが一向に腕はあがらない。4,5人でのスタートだったが今や立派な男性(嘗ては大学教授、一級建築士、エンジニアなど)4人の錚々たる方も加わり女性5、6人合計10人程で手を動かしながら経済や政治の話、果ては人情話まで賑やかにクラフト作業をやっています。最大のお楽しみは女性持参の家庭料理のランチです。男性には力仕事でお世話になるので、お昼は女性の出番と言う訳(おにぎりは各人持ってくるのね)。立派なビュッフェ・ランチと喜んでくださる。馬鹿な話をして笑い転げたり、教授のお勉強になる話やら…本当に素晴らしいグループで”ボケ”ている暇がありません。この日の私の”肉じゃが”はあっと言う間に完食。先生の大きな蜜柑や東京から通学のFさんの甘いデザートがでたりします。凄いでしょ?
工夫と愛がつまった家庭料理の原点がここに!と副題がついています。昭和初期の和洋折衷料理を出来るだけ忠実に再現したと言う衝撃レシピ、デンジャラスな食感など面白い度肝を抜くようなタイトルに引き付けられた。魚の干物のお腹にポテトサラダを詰めて焼くとか鯖のグラタン、しめ鯖のカレードレッシング、シラス干しコロッケ、ベーコンバナナなど面白くて作ってみたいレシピが幾つかある。デンジャラスな食感はきゅうりのコロッケ、カステラのゼリーなど…これは恐くて作りたくない。最近の料理のレシピ本はみな同じようで面白くないがこれは奇想天外な組合わせが実に愉快。後日どれか作って載せましょう。
お隣との境に満天星(どうだんつつじ)が植えてある。秋には紅葉し燃えるような赤に染まる。夏に刈り込みたいがお隣に葉がたくさん落ちるので思案していました。そう、葉のない冬に刈り込めばそれ程迷惑には…。過日暖かい日に頑張りました。その下に水仙のように細い葉で色はダーク・グリーン、たくさんの葉の真ん中にご覧のように宝石のような青い実がたわわに…。大きな株なのでこれも抜かなくてはと見たらトラ豆ほどの大きさの艶やかな青い実を見つけたのです。さーてこれは何かしら?
シャガール展の前に美術館の近くでピッツアを食べようとインターネットで探して出かけた。”ソレントのかまど”と言うイタリアン・レストランでクーポン券持参の人にはスパークリングワイン一杯サービスというお店を見つけ行って見た。パスタ880円をオーダーして、それからピッツア食べ放題と言うおかしなランチのシステム、おばあさんがパスタを食べてその上にピッツアが入りますか?ピッツアだけを食べたい旨ボスに交渉した。ランチにはピッツアだけのメニュウはないと言う。しかし交渉成功。ピッツア・マルゲリータは520円と安い。それにスパークリング・ワインをご馳走になっては申し訳ない。ワイン400円をもう一杯オーダーしてボスの顔をたて、何の気取りもないマルゲリータが美味しくて満足したランチでした。それにしても変なランチのシステム!
236点にも及ぶ作品のシャガール展を見た。鮮烈な色彩に溢れた数多くの彼の作品を十分に堪能し素晴らしいひと時だった。彼のデザインしたバレエ「ダフニスとクロエ」の衣装もシンプルだがファンタスティックでとても心地よい感じがします。シャガールはパリ、オペラ座の天井画も描きその下で数回「ダフニスとクロエ」は上演されたと言いますから贅沢な事です。彼はロシアからパリへ亡命したユダヤ人、何時も彼の脳裏には故郷ヴィテブスクがあり、作品には故郷の思い出が何処かに描かれている事で有名です。赤と青などどう考えてもマッチしない色がシャガールによれば華やかに美しく描き出されるのですから不思議です。第二次世界大戦後、シャガールはステンドグラスや陶器、タペスリーなどにも旧約聖書に基ずく思想を展開し手がけたと言う。前衛絵画は全く好きではない私ですがシャガールの幻想的な絵は部分的に見ながら理解して行く…その過程が楽しい。10年前の南仏のシャガール国立美術館、ロシアのプーシキン美術館、東京藝術大学のシャガール展、横浜美術館のプーシキン美術館展そして今回のS市立美術館のシャガール展と私のシャガールの旅はこれからも続くと思う。