今年も満開を少々過ぎましたがフリージャが咲きました。カーポート側はいつも黄色一色です。15年も毎年咲いています。咲き終わったら実がつかないうちに花がらと共に摘み、葉は枯れて土に戻るまでそのままにしている。肥料は三種混合の化学肥料と牛糞のみ。お天気の良い日は大きな蜂がたくさんやってきて賑やかに仕事に余念がない様子です。
四十の手習いを遥かに超えているけれど、趣味で英会話をヨチヨチ歩きで学んでいる。宿題が幾つかありその一つが日記ではなくもう少し意見を持って書く”ジャーナル”。中学英語のスキルしかない私にはハード・ワークで続けられるか不安でした。スピーキングも難しいがライティングは誤魔化しがきかないからもっと大変。クラス・メートは30代40代の立派な研究者や技術者五人、ドクターも二人いる。”継続は力なり”ですね、書くことが楽しくなって来た。強く迫る事もあるが寛容な先生エフィーのお陰かもしれない。一年のジャーナルをまとめました。表紙は言わずと知れたウィリアム・モリスのテキスタイルの布地を和紙で裏打ちして使った。やっぱりモリスは素敵!
近くに住み度々会ってはいるMさんからの絵はがきがポストに入っていたので驚いた。モロッコ一色、お土産にあげたバブ-シュやメルズーガ砂丘のオレンジ色の砂、それにモロッコの地図やモロッコのスーパー・マーケットのファニーなビニール袋までアレンジして写真を撮り絵はがきを作ったらしい。彼女は生活の仕方が本当に上手で才能があります。こんなに反応して下さり、がんばってスーベニアを探してきた甲斐があり嬉しい事です。
新しいはずのパソコンが光導入と共にデジカメの画像を取り込めなくなると言う大騒動が起こって数日てんやわんやでした。季節の移ろいは早く庭には姫りんごの花が見事に咲きました。父の盆栽を形見としてこの家を建てたとき貰って来たのです。既に三十数年が経っている。大きくなると困るので毎年剪定はしています。いつも実は2~3個しかならない。今年は寒暖の差が激しいのが良かったのでしょうか。りんごの花って控えめなやさしい感じで良いですね。
Kさんのご主人がリタイア後発見された素晴らしい才能を発揮して立派な飾り台を作ってくださった。Kさんは”祈り台”とおっしゃっていたが、悲しくなるので(ごめんなさいね)敢て飾り台と呼ばせて頂くわね。ギリシアの神殿風の豪壮な館の最初の住人は時節柄”桃太郎”となりました。木目が美しく重厚な材料も上等。日曜大工を超えたセミプロです。次の住人は何にしようかな?どうも有難う。
終身刑で28年の長い間アメリカで収監されている鹿児島県出身の著者が、脚光を浴びたのは朝日新聞の短歌投稿欄でした。とても繊細な歌を詠みいつも気になっていた。望郷の念ばかりでなく制限されているであろう生活の中で小さな自然をみつけ歌を詠む心は優しさに溢れ、何故終身刑に?と考えさせられる事度々でした。アメリカのプリズンは日本よりずっと自由があり、世間の情報などもたくさん入るようで精神的にも潤いのある生活が出来るように伺える。彼がいつか寒い夜に日本の綿入れの半纏が懐かしい…と詠んだ歌が忘れられず、出来ることなら送ってあげたいとさえ思った。人間如何なる時もその人の生きる”姿勢”が大切なのです。「さつま富士山麓菜の花埋め尽す故郷忘じがたく候」
筍がそろそろ出始めました。近くの農家が毎年採りたてを譲ってくれる。散歩をしながら覗いてみたがまだ少々早いらしい。途中野原で蕗の群生をみつけた。畑の一角だったりすると怒られるが工事用の砂利が積んでありその周りにタンポポと一緒に一坪ぐらいの蕗…頂きますと声をかけて摘んで来た。伽羅蕗は私の好物、早速お醤油、酒、味醂のみで炊きました。春のほろ苦い香りと柔らかいマイルドな味に満足です。田舎っていいですね。
Mさんのお嬢さんY子ちゃんがドクターを取りましたあ。我が長女と同級生で30年以上のお付き合いです。C大学の農学部を出て公務員となり光触媒の研究を続けていました。お勤めをしながらの勉強ですから大変だったでしょう。春の到来とともにK大学での農学博士の誕生となりました。本当に素晴らしく、私たちも元気を貰い凄く嬉しい。大学進学時にはお父さんと進路で意見が合わなかったと聞きましたがY子ちゃんの勝ち!ですね。このバラとスイトーピーは彼女が育成したもの…反対に頂いてしまった。Y子ちゃんおめでとう、立派な親孝行が出来ましたね。お母さん大層喜んでいましたよ。
”静岡牛タン”を売り物にしている店が駅北にあり行って見たいと常々思っていたがチャンス到来!遺伝研のお花見の帰り寄ってみた。タン塩焼きにキャベツの浅漬けとタンの五目煮、カレー、タン塩スープに麦ご飯そしてコーヒーのランチ、980円。タンの塩焼きは勿論柔らかくて適当な脂、五目煮はタンがほろほろ、カレーはじっくり煮込んだ濃い旨味、タン塩スープは綺麗なクリアスープ…とすべてがうまくマッチして美味しさを倍にしている感じでした。後で知ったが”静岡牛タン”と銘打っているのは、「塩焼きタンに静岡産わさびをつけて食べてみてください」と言う事だったのです。牛タンが静岡産ではなく歴史のある静岡わさびをプラスして”静岡の食文化”なんて大きく言っていますが、どれも手抜きの感じられない一生懸命さが伝わって来る美味しさですからいいでしょう。もう一度行ってわさびで食べてみたい。タンシチュウもね。
遺伝研の研究員まさあきさん、彼は私の趣味の一つのクラス・メートです。一年一緒に勉強してきたがこの5月からアメリカはフロリダへ一家で留学します。とてもアグレッシブな方とお見受けした。1977年5月我が一家も希望に燃えてイギリスへ発った事が思い出されてセンチメンタルになってしまった。彼は海洋メタゲノム解析などの研究をしている。蛸は自分と他の蛸との区別ができるそうですが、烏賊はどうか?…面白そうですが難しいですね。遺伝学研究所は国立なのでゆとりが感じられる。一年に一度桜の時季内部開放をして(勿論一部)講演も開き啓蒙しています。