お好み夜話-Ver2

移植への道

水曜日、一年ぶりの東京女子医大病院、前回はわずか5分で移植コーディネーターからダメだしをくらいスゴスゴと病院を後にして、駅前のドトールで絶望とともに苦いコーヒーを飲んだのだが、さて今回はどうなることやら・・・。


善は急げと予約もしないできたら外来はメチャ混み。

1時間待って呼ばれ、前回と同じ「できる女」移植コーディネーターとご対面。

しかしさすが「できる女」、こちらの顔も名前も覚えていてまるで1年という時日を感じさせない対応ぶりで話しはトントンと進み、泌尿器科の医師に面談とあいなった。

診察室に夫婦そろって入るとそこで、医者のイメージをパリッとした白衣にキリッとした容貌と考えている人は唖然としてしまうであろう、薄汚れた白衣に戦場カメラマンかいっ⁈というヒゲ面、柄物のシャツにスニーカーの男が出迎えた。

ざっくばらんなものいいでその医者は、実に楽しそうに滔々と腎臓移植のプロセスや注意点を紙に書きながら説明してくれる。

この仕事が好きでしょうがないことを感じさせる話しぶりは、さながら「相棒」の鑑識課員「六角精児」を思わせる。

病院のホームページの文面も書いたという医者のそれは実に分かりやすく、ドナーについてワリと軽く考えていたかあちゃんは身を乗り出すようにしてことの重大さを思い知り、レシピエントのオヤジはあらためて長い道のりに覚悟した。


この病院では年間120~130件の移植手術が行われているそうで、検査してOKとなってもどうしたって1年待ち、うまくいけば来年の今ごろ手術できるでしょうとのこと。

オヤジは当事者だから何が待ち受けていようが決意は揺るがないが、ドナーとなるかあちゃんは予想以上のハードルを超えなくてはならない。

まず前提は本当に健康体かどうかの検査、検査、検査で、その上で太ってはいけない、BMI22以下になるよう5キロ減量は絶対条件。

そして本当に夫婦か戸籍謄本を取り、心理カウンセリングも受け、手術をオヤジから強要されてないか、恐怖を感じていないかもしっかり調べるという。

そして全てクリアした上で入院・手術となるが、その時点でオヤジは血液透析をして身体障害者手帳を取得している必要がある。


今まで血液透析がイヤで抵抗して腹膜透析を選択したのに、腹切り跡だけ残して水の泡となり、結局は血液透析をしなくては先へ進めないことになってしまった・・・とはいえ、それが通過儀礼ならば耐えて受け入れるのみだ。



しっかりと説明を受け、次にドナーとレシピエントの適合性をみるための採尿・採血をすることになったが、なんとオヤジは14本も血を抜かれ、かあちゃんは500mlの水を飲んで2時間おきに採尿、それで二人合わせて診察料約10万円‼

もし適合性が悪く移植できないとなればその料金は戻ってこないが、手術ができれば終わった後かあちゃんの分は全額戻ってくる。

予想外の朝から晩まで病院だったが、1年ぶりに事が動いたのは良かった。

さてこれから夫婦揃ってガン検診を受けたりやることはたくさんある、年末年始は慌ただしいことになるだろう。

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