自宅から店へ行く道のりで2度ほど座って休まないと辛く、店に着くなりゼイゼイハアハアと座り込む。
そんな状態でも鉄板の前に立てば問題なく動ける。
しかしさすがにこのままではダメだと思いつつ一週間、近所の医者にかかり即入院と言われたけれど、即は無理だとさらに2日店の片付けをして紹介状を持って病院へ行ったら、いきなり車椅子に乗せられて病棟へ。
それから約一ヶ月の入院生活でげっそり痩せてしまった・・・。
2018年10月のこと。
熱こそ出なかったが、新型コロナウイルスの初期症状みたいだったなと、昨今のニュースを見て思った。
入院中は毎日検温とパルスオキシメーターを指につけられて体内酸素量を告げられたけれど、あんな洗濯バサミみたいな小ちゃいもんでそんな大層なことがわかるもんかねと、その重要性をたかを括って気にもしていなかった。
泣きたくなるほどの食事制限と水分制限のおかげで、退院する頃には病院の階段を上り下りして運動できるくらいになっていたからまたぞろ不遜な心が芽生えてきて、心臓や肺に悪さをした根本原因のポンコツな腎臓を取っちまって入れ替えりゃ復活できらぁ、と紹介状を持って女子医大病院を訪ねたのだった。
しかし、その不遜で不見識な根拠のない自信は、移植コーディネーターによって僅か5分で打ち砕かれた。
夫婦そろって真っ暗な気分に落とされかあちゃんはそれから寝込み、オヤジも風船が萎むようにイジケ、それから1カ月くらいステイホームでまさに自粛を先取り😩
世の中の大事でも自ら招いた出来事でも、大きな選択を迫られたら心根も生活も変えざるを得ないだろう。
あれから1年8ヶ月経って、心臓も回復し癌などもないと判明し、覚悟の透析もはじめて疑似健康体で移植を待つのみになったというのに、更なる試練の新型コロナウイルス・・・。
まったく人生何が起こるかわからんぜよ😑
でも、あの時の絶不調が今でなくて良かったと思うのがせめてものの幸い。
これまで、金の切れ目が縁の切れ目、健康の切れ目が縁の切れ目、をイヤというほど体験してきたけれど、今度はコロナの切れ目が縁の切れ目になるだろうね。
人は容易く手のひら返しをするものだと痛いほど体験したが、すべては自分の不徳の致すところと怨まず妬まず心安らかにして、この世界的危機を生きるのみだと、透析の針の痛みに耐えながら思う今日この頃。
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