そこで靴のまま乗れる体重計でその日の体重を計り、増減した目方の分だけ除水するかなどを決める。
自分用のベッドも決まっていて、そこにバスタオルを敷いて枕カバーをかけ、看護師が来るのを待つ。
まずは寝たまま血圧を測り、次いで腕に貼った痛み止めのテープを剥がし消毒をして、毎回同じくらいのところに二本の針を刺して固定する。
痛み止めを貼ったと言っても、刺し手と場所によって痛いわけで、これはどうしようもないと我慢するしかない。
針が無事刺さるとダイアライザーの運転が開始され、出たり入ったりする血液の動きで機械に繋がれたチューブがビクンビクンと動く。
このあと4時間寝てりゃぁいい、と思いきや、しょっちゅう看護師が状態やら何かを聞きにきたり血圧計のカフが巻かれたりと、おちおち寝てもいられない。
テレビはベッドの頭の方に取り付けられたアームで顔のそばに近づけて観れるが、1000円でデレビカードを買ってまで朝のワイドショーなんかに興味はなく、今のところradikoで文化放送を聞いている。
これまで3回クリニックで透析を受け、2度オシッコが途中で我慢できなくなり離脱し、2回足がつったので、目標まで除水せず数百グラム残した方がいいということになったが、それでも透析が終わった時の体重は55㎏前後だ。
ポンコツとはいっても自力でオシッコが出るということは随分マシなようで、腎臓の残存機能を維持するために次回からは「オンラインHDF療法」に切り替えましょうと言われた。
オンラインって何❓❓
そもそも当事者のくせに透析療法ってものを完全に理解してないところへ、オンラインって言われてもなぁ・・・。
という顔をしたのかどうか、説明書きを渡されたのでそれによると、
「オンラインHDF」とは
長期に透析を続けるとでてくるいろいろな症状を改善し予防する新しい透析療法だそうな。
通常の透析との違いは、無菌状態の大量の透析液を直接血液に入れて、分子の大きな老廃物までも濾過して除去することだそうな。
それによる効果は、
骨関節痛の改善
イライラ感の改善
不眠の改善
食欲不振の改善
腎性貧血の改善
筋萎縮の改善
痒みの改善
おう( ◠‿◠ )
バーフェクト👍
これらが改善されたらどんなにラクか、ついでに性格とか根性の悪さも改善してくれないかと期待しちゃう。
まあだけど、これだけの至れり尽くせりの治療を受けられるということは日本の医療制度が良いということで、まともにこの治療費を払ったら破産スッカラカンの閉店ガラガラだ。
なので身体障害者手帳を受領したら即しなけりゃならない手続きをした。
先ずは「マル長(マルチョウ)」の申請。
これは健康保険から発行される「特定疾病療養受領証」のことで、これを病院の窓口へ提出すると人工透析の自己負担限度額が月額1万円になるのだ。
これは入院前に区のホームページから申請書をダウンロードしていたので、すぐに医師にサインしてもらい難なく発行された。
「マル長」が取れたら次は「マル都(マルト)」。
これは東京都の「難病医療費助成制度」のことで、これも病院の窓口で見せると「マル長」を使った後の自己負担分が1万円減り、実質タダになるのだ。
この申請はあれやらこれやら必要書類が入り、申請から2ヶ月くらいかかるという。
だから病院の領収書を取っておいて、あとで「マル都」を持って病院へ行き返金してもらわないといけない。
続いてやっとかなきゃ損なのは、「マル障(マルショウ)」。
これは「マル障受給者証」と呼ばれ、人工透析以外の医療費が補助されるというありがたい制度。
透析患者は免疫力も落ちているし合併症などの病気を持っていることが多いので、これがあると何かと助かる。
これらの手続きを一気に片付けて、普段持ち歩くものが増えたが、災害やら事故にあった時のために肌身離さず持たなきゃね。
どっかの自民党議員やアナウンサーの誰それが、税金の無駄遣い「透析患者死ね」「自業自得の生活習慣病」だとほざいたそうだが、まあホントに当事者になってみないと深刻度はわからないんだろうな。
クリニックで20年前に親父を担当してたというの看護師が言うには、今クリニックに来ている患者の数人が親が腎臓病だった息子や娘だそうで、他のクリニックでもそう言うことは多々あるらしく「自業自得の生活習慣病」だけではない遺伝としか考えられないそうな。
あーあ、素敵な遺伝子を受け継いじまったなぁ😩
願わくば小僧にこのポンコツが遺伝しないように、ダブルの障害を負わせちゃわないように、いるかいないかわからん神様にお祈りしたい🙏マル◯の男なのである。
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