でもちょっと思いつき、階下のばあさんの服やベッドを片付けはじめた。
ベッドのヘッドボードをバラして、ソファーやら荷物を動かし、汗だくになって部屋の模様替えをした。
ばあさんはけっこう衣装持ちで、夏服や冬服がたくさんあるので、ケアマネージャーに相談しているものだけ選んで施設にあげることにした。
使ってない紙オムツ(買えばわりと高い)やカイロなどもいっぱいあり、それも引きとってくれるとのことなので、やっと1年ぶりにスッキリした。
小さい時から、自分専用の部屋というものを持ったことがない。
高校までは弟と一緒だったし、襖で仕切っただけで鍵のかかる部屋などではなかったから、プライベートなんて無かったに等しい。
19歳の時にアパートで1人暮らしをはじめたが、しょっちゅう友達が訪ねて来て、まるでヤサ状態だった。
それからすぐにかあちゃんと一緒になっちゃったから、1人の部屋はほんの僅かの間だった。
今の自宅を立て替えたとき、ようやく自分の仕事部屋兼書斎兼シアタールームが持てたのに、AV機器を揃える前にばあさんと同居することになって、せっかく取り付けた収納式の120インチのスクリーンの前に、で~んとばあさんのベッドが置かれてしまったのだ。
オヤジの仕事場は隅の方へ追いやられ、夜中に明かりを付けていると眩しいと文句を言われ、遮光カーテンを「ばあさんの部屋」との間に付け、なるたけ夜は音を立てないようにとコソコソMacを起動していた。
ばあさんが亡くなって1年、ようやく部屋を片付けられそうだ。
ベッドとソファーの位置を変え、いらない物や雑誌などを処分し、スッキリしたところでIKEAや行ってカッチョいい本棚を買ってこよう。
溢れかえった本やDVDなどを収納し、DENONのAVアンプの電源を入れ、スピーカーとチューナーとプレーヤーを結線し直し、とりあえず音場を確認してみよう。
そしていよいよ新しい液晶プロジェクターを購入し、取り付け、スクリーンを下ろし、上映開始だ。
さいしょは何を観ようかなぁ・・・。
そんなことを夢想しながら黙々と片付け3時間、もうお昼になっちゃった。
汗だくで疲れてしまい、もう走る気はなくなってしまった。
クソう、それにしてもベッドの下にもタンスの隅にも、まったくお宝は出てこなかった。
ばあさんめ、ほんとに何も残さず身ひとつであの世へ行っちゃった。
せめて喪主のオヤジだけには、金目の物を残しといてくれたらよかったのにぃ・・・。
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mogmas
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