真正ドMじゃあるまいし、痛みなんて真っ平御免なのに、なんで次から次へと新たな痛みを味あわなけりゃならないのだ・・・。
この三日間、痛みと朦朧の中で身動き取れず汗にまみれていた。
切腹なめてた・・・。
8日の夕方、翌日の手術時間が早まり朝イチになったと担当の女医から告げられた。
べつに早い分には構わない、いやなことはとっととやってもらったほうがいい。
なのでその晩は食べず、翌朝7時に採血して、カ・ン・チ・ョ・ウ😩
トイレにナースと入って尻を突き出したらペロッと挿入・・・・手慣れたもんだ・・・。
出すもん出して手術着に着替えたが、T字帯はつけなくていいという。
ということは、全身麻酔で何にもわからなくなっておっぴろげ~になっているときに、若いナースにパンツを脱がされ付けらけてしまうのだろうか❓
まあいいや、今さら何をされたって恥も外聞もあるもんじゃない。
8時20分、ナースに付き添われて歩いて手術室へ。
前室で本日のオペのメンバー紹介みたいに医者やナースから挨拶されたが、みんな若くてサークルみたいで、飲み屋のカウンター越しだったらなんだかんだチェック入れちゃうような感じだったが、命を預ける方々なのでおとなしくしていた。
時間がきて手術室に入り、8人ほどのスタッフに取り囲まれて手術台に横たわると、心電計をつけられカフを巻かれ点滴を打たれた。
若い色白のナースが微笑んで両手を手術台に軽く縛り付け、麻酔医に酸素吸入マスクを着けられた。
「今から麻酔が入っていきますので眠くなりますよ」
と言われたほんの数秒後に、意識はなくなった💤
次に朦朧と意識がもどったときには、自分のうめき声と筆舌に尽くしがたい痛みに身悶えしながらストレッチャーで運ばれているときだった。
だけど何がどうなってるのやら意識は途切れ途切れで、病室に帰ってきて4、5人のナースに「せいの!!」でベッドに移された時、かあちゃんの顔をみてまた意識がなくなった。
それからいくらもしないうちに痛みで目覚め、ウンウン唸って冷や汗をかいていたので痛み止めが投与された。
腹が割れるように痛く息も絶え絶え、痛み止めは増量されたようだが効いている感じがしない。
この我慢できない痛みはなんだ⁉
あっ、ひょっとしてオシッコ!(◎_◎;)
でも立ってトイレに行くことはできないから、ナースが尿瓶を怯えて縮こまっているミーアキャットみたいなポコちゃんにあててくれるが、スカトロ愛好家ではないからベッドの上で放出するなんてできない。
見かねたかあちゃんが代わって尿瓶を捧げ持つも、そんなプレイもしたことがないから出ない。
あと20分で点滴が外れれば車椅子でトイレに行けるというので耐える、がががが、ムリ‼
痛みをこらえて起き上がろうとするが力も意気地もなく、ほうほうの体で車椅子に乗せてもらいトイレへ。
傷口を見る勇気もなく便座に座って怒涛のションベンをたれ、ナースから600mlも出ましたよと微笑まれても喜べない。
オシッコを出してホッとしたのもつかの間、痛みは断続的に襲ってきては呻き、少し治るとウトウトし、かあちゃんが帰ったのは4時くらいか、次に尿意をもよおして目覚めたのは深夜。
ナースコールで車椅子に乗せてもらいトイレいき、多少痛みが薄れているのを感じてそれからこんこんと寝た。
翌10日朝採血され、その結果カリウムの値が急上昇しているので輸血しなければ危険と言われた。
2日半食べずに薬と点滴だけしか摂取していないのに、なぜにカリウムが増加したのか❓
このまま増えつづければ高カリウム血症で心停止Σ(・□・;)なんてことにもなりかねないから、輸血を直ちにするという。
しかし輸血で拒絶反応が出ることがあるから、しばらくナースがつきっきりで体温や血圧を測りながら様子を見るのだそうな。
体が熱くなったり少しでも違和感を感じたら中止するといって輸血が開始されたが、幸いにも異常はなく200CCの血液が体内に入った。
他人様の血液をもらって少し数値が改善されたポンコツヴァンパイアは、その日もトイレに車椅子で行く以外はベッドに横たわり続けて1日を終えた。
開けて11日の日曜日の早朝4時、腹に全く力が入らず痛むが起き上がり自力でトイレへ。
多少フラッとするが、なんとか峠は越したみたいだ。
水を飲んでもいいというので、砂漠の遭難者みたいに唇から滴らせて水を飲んだ。
熱いタオルで体を拭いてもらい、ようやく切腹した箇所を見た。
あーあ、管付きのバカヤロウになっちまった・・・。
朝イチの採血でカリウムは正常範囲に戻り、点滴は昼までで終わり、昼食も出るという。
さほど食欲はないが、食べて出してという当たり前の行為を再開しなけりゃ傷も治らない。
だが、前回入院した時と違って、退院したら何がしたいとか食べたいとか、そういう欲がぜんぜん湧かない。
夢も希望もしぼんでしまって、どうしていいか意欲がない。
くしゃみをしても笑っても腹が痛く、力が入らないことが気力のなさにつながっているのだろう。
涼しい病院内で寝ている贅沢よりも、酷暑の中を汗を流して働いているほうがずっといい。
あー、いつになったらシャバに出られるだろう❓
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