ウォーミングアップを終え、整列前の1枚。
マラソン14,860人 ペア駅伝199人 車いす競技11人 合計15,070人のランナーがトラックに列をつくる。
師匠はA、オヤジはCグループに並びスタートを待つ。
開会式に続き、「東日本大震災」で犠牲になられた方へ黙祷を捧げ、車いすからスタート。
8時半、号砲一発スタート。
観客席に手を振り、スタートゲートを2分遅れで通過、京都の街へ走り出る。
この日の沿道応援者数438,000人、途切れることのない声援に自然に笑みがこぼれ、女子学生の「黄色い声」に背中を押されて、5kmを28分で通過。
予定よりやや速いが、雨が降り出す前に距離を稼ぎたかった。
ちょうど4時間のペースメーカーが目の前にいたので、ぴったり後ろに張り付いて行く。
四条通りを桂川の突き当たりで右折、渡月橋を目指している時にポツリポツリときた😥
ちくしょう早いぜ、急がなきゃ😤
昨年ランナーストップに出くわした7km地点を無事通過して、広沢池を左手に見てジワジワと上る坂道を進むと、沿道の人の手書きのプラカードを見てぷっと吹きだす😄
だって「坊さんもうすぐ ‼ 」なんて書いてあるんだから。
そう、仁和寺だ。
門前にひときわ盛大な応援の人やカメラマンが。
手を挙げて応えて走り過ぎ、きぬかけの路へ入ると再び雨がパラつくが、今度はさっきより強い風を伴って吹きつけてくる。
気温がグッと下がり、汗が急速に冷えてゆく。
それでも降ったり止んだりを繰り返し、時折り弱い日差しが顔を覗かせたりもする。
だが15kmを過ぎ、今宮神社の赤い鳥居をくぐって給水所へ駆け込むと、今まで堪えていたものが溢れるように大粒の雨が道路を叩いた。
くっそう😡まだ半分も来てないのに・・・・、塩熱サプリを噛み砕き、4時間のペースメーカーに遅れまいとついて行く。
天の気まぐれか、雨男の弱腰か、道路に水たまりをつくった雨は中間地点を過ぎるとまたも上がり、京都マラソン最大の難所きつね坂を上る時にはぼんやりとしたお日様が顔を出した☺
去年と同じように歯を食いしばり、一度も歩かず立ち止まらず坂道を上って行くが、少しづつペースメーカーから遅れだす。
トンネルに入るとホッと暖かく、折り返して下ってくるランナーに師匠・雨男を探すが見当たらない。
京都議定書の国際会議場を折り返すと、お待ちかねの生八つ橋の給食所だ。
今年は数種類のバリエーションがあったが選んでるヒマはない、一つを貰って口に放り込み坂を下る。
下った所に京都産業大学のチアリーダーがお出迎え、山を越えた安心に大きく手を振り、北山通を目指す。
もう4時間のペースメーカーはまったく姿が見えなくなった。
足つりの兆候はないが、師匠から貰ったここぞという時のサプリ「ニィー」を飲んで、確かにシャキッとしてペースをあげる。
30kmをランナーストップにあわず通過、加茂川の河川敷の道に入る。
夜行バスで来ている小僧に、35km地点でコーラを用意して待っていろと命じてあったが、当てにはしていない。
どうせこの寒さじゃ、冷えたコーラなんて飲みたくもない。
ぬかるみを案じていた河川敷は、水はけがいいのか走りにくいことはなかったが、肝心の足が重くペースがまた落ちた。
河川敷を出る手前の給水所でストレッチをして、35kmを通過。
案の定小僧はおらず、あとで聞いた話では、雨を避けてラーメン屋で昼を食べていたというお粗末👎
東一条通から今出川通の、京都大学の先の折り返しで右足に異変が😖
足の甲とくるぶしのあたりがつった ‼
女子大生のチアリーダーが寒空の下で踊って応援してくれているのに、ここまで来てヘタれてられない・・・・。
かばって走っていたら、今度は左の内腿がつった ‼
もはやここまでかと、折れそうな気持ちをねじ伏せてゆっくり走っている脇を4時間半のペースメーカーが通った。
まだまだ、頑張ればイケル。
それを阻むように、大粒の雨が激しく降り出す。
たちまち全身ずぶ濡れ、吐く息は白く、身体の真から震えが来る。
京都大学の角を左折、もうすぐチアリーダー😘
が、が、が、なんと、道ばたにオレンジがひらめく😳
あれは見紛うことなく、モグランポTシャツではないか❓❗❗
だれが、いったい、なぜ⁇
おおっ
「砲丸投げ子」嬢ではないか👀😍
しかし、何故、何ゆえ「投げちゃん」が京都に😯
寒さで思考力ゼロのまま、吸い寄せられるように彼女の元へ、思わずハグした( けっしてセクハラではありません)😘
ハンガーにTシャツをかけ、ツッパリ棒で高く掲げて、走っている師匠やオヤジに見えるようにしてくれていたのだ。
なんとありがたい、しかもペットボトルの熱いお茶を用意してくれて、それを飲むようにすすめてくれた。
一口で温かさが身体中に染み渡り、弱っていた心に火がついた。
感激して、服がずぶ濡れなのも忘れてもう一度ハグしてしまった😂(だけどだけど、けっしてセクハラではありません、が、あとで請求書が回ってきたらどうしよう・・・・)
わざわざこの氷雨の中応援に来てくれた「投げちゃん」の心意気に打たれ、彼女の背後に後光がさしているようで、嗚呼、女神様ありがたやぁぁぁぁぁぁぁ🙏
去り難いながらも、あとわずか3km弱の道のりを、「投げちゃん」に手を振って雨の旅に戻った。
気持ちというのはゲンキンなもので、女神様にハグしたら内腿の足つりが治ってしまった。
4時間半のペースメーカーを追いかけて、雨飛沫をあげて走った。
スタート時とは比べ物にならないスピードだが、とにかく平安神宮を目指して、走る、走る。
やがて大鳥居が見えてきたが、去年とコースが変わり、ゴールを目前にして短い折り返しがムダにあり、大鳥居をくぐってのフィニッシュではなくなったのが残念だ。
最後の直線、汗とヨダレと鼻水を垂れ流しながら、フィニッシュ。
記録更新ならず、ネットタイムで4時間34分、手元のGPSウォッチでは43.6kmも走っていた。
ゴールしたものの、メダルやタオルを貰うのに行列ができて遅々として進まず、歯がガチガチ鳴るほど震えてペットボトルのキャップすら自分で開けられない。
フラフラするが、ここでしゃがみ込んだら二度と再び立ち上がれなそうで、ノロノロ進む列を更衣室へ向かった。
見れば、車いすや担架で毛布に包まって運ばれるランナーの多いこと。
無理もない、この寒さじゃ。
京都の寒さを、完全に甘くみていた。
更衣室がわりのホールはずぶ濡れのランナーでうまり、人いきれで温かかったが、しばらくは手がかじかんで動かず、タイツも靴下も脱げない状態だった。
ようやく濡れたウエアを脱いだところへ、師匠から連絡があった。
力のない声で彼が言うには、ゴールした直後に倒れて一瞬意識を失い、低体温症と診断されアルミホイルみたいなのにくるまれて救護室へ運ばれたそうだ。
30分ほどそこで休んで回復したそうだが、途中何度も救急車を呼びますかと言われたそうな。
それを頑なに拒んだのは、救急搬送されたら今夜の酒が飲めなくなるから、という酔っ払いの理由だというから見あげたおバカというものだ。
師匠のタイム は 4時間29秒、女神「投げちゃん」と出会って少しは持ち直したものの、フラフラだったようだ。
ともあれ、なんとか完走できてよかった。
ホントにマラソンは何があるかわからないし、毎回毎回思うようにいかないところが面白さでもあるが、今回は雨男も晴男もまったく「砲丸投げ子」様に頭が上がらない。
とうぶん彼女が女神様に見えるし、彼女をおちょくるようなヤカラ共は、鬼軍とオヤジが許さん ‼
今年の「京都マラソン」完走者数 マラソン14,111人 ペア駅伝196人 車いす競技11人 合計14,318人(完走率95.0%)
名古屋のかあちゃんは自己ベストを1時間も縮めて、5時間19分、初マラソンの「むっちゃん」は4時間46分で完走。
ふたりとも元気で、名古屋から京都に合流した。
その晩の予約していたおばんざい屋さんで飲んだお酒は、美味かった。
久しぶりに、したたかに飲んだ。
次回の更新は、京都ぶらり旅です。
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投げ子
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