我が家のばあさん(ま、母親だけど)は三姉妹の次女で、妹が先に亡くなり姉が次に逝ったあとかなり落ち込んだ。
姉と妹は仲良く長野の山寺に葬られたが、我が家の墓地は松戸の霊園にあったので、ばあさんは自分が死んだら分骨して一部を姉妹の墓に入れてくれと遺言した。
だから認知症が酷くなり息子の顔さえわからずに逝ったばあさんの願いどおり、遺骨の一部を小さな骨壷に入れて長野の姉妹の墓に納めたのだ。
しかし自分の絶不調とコロナ禍が重なり、もう4、5年は長野の墓へ詣でていない。
それどころか松戸の霊園にもしばらく御無沙汰だった。
松戸の都立霊園の管理は代々長男に受け継がれるのだが、この絶不調とこれからのことを考えるといつまで墓守りができるか心許ない。
それに障害のある小僧に墓守りが務まるはずもなく、さてどうするかと考え終活のひとつとして弟にその役を引き継いでもらうことにした。
で、霊園に問いあわせてその手続きを進めることにして、霊園管理料の納付証明の他に戸籍謄本や印鑑証明、それに実印が必要になるとのことでそれらを揃え、申請者たる弟が最終的に手続きをして、このポンコツオヤジは墓守りの役目を交代してひと安心した。
まあ墓守りじゃなくなったからといって墓参りをしなくなるわけでもなく、松戸のご先祖様に御役御免になったことを報告し、長野の墓にいるばあさんの半分にもこの際言っといたほうがいいかなぁとかあちゃんに話すと、ぜったいその方がいいと言う。
それに今のうちなら何とか動けるし、この機会を逃したらいつ長野へ行けるかもわからんし、よーし一泊で長野のへ行ってくるかぁと決断した。
ということで、サクッと電車や宿やレンタカーを予約して、明日長野のへGOだ。