昭和の良い子の頃の映画全盛期は、今では絶対にありえないほど観客が詰め込まれ、通路や二階席の柵を越えて坐ることもザラにあった。
何度もかけられた映画はフィルムの傷でスクリーンには雨が降っているようにガタガタ、音響もお粗末でトイレのアンモニア臭は漂ってくるわ、煙草を吹かす輩はいるわで、とても名作を観賞するような環境ではなかったが、みんな真剣に観ていたし、記憶のスクリーンにもしっかり定着した。
新型コロナウイルスの影響が出る前、去年の12月から映画館に足を踏み入れていない。
1月に障害者手帳を取得して、もれなく映画の割引きも受けられるというのに、行きたくても行けない状態になっちまって、まったくその恩恵に預かっていなかった。
こんな状況だから映画館の情報もあんまりチェックしていなかったが、そろそろいいんじやないかと思って調べたら、観たかった映画や昔の映画が同じシネコンでやっているではないか🙄
映画館は感染対策で前後左右の座席に人が座らないようにしているというし、こりゃ行くっきゃないね。
ということで水曜日、朝っぱらから上野の東宝シネマズへ。
ホントにやってるの? と疑ってしまうほどガランとした館内で障害者割引き1000円でチケットを買い、椅子などが撤去されているロビーを横切って入場ゲートの前に立つと、サーモカメラでチェックされてOKとなり中へ。
劇場内も⁇というぐらい人気なく、ほぼ貸し切り状態。
劇場側はえらいこっちゃだが、観る側からしたら映画独り占め😜
上映してるジャンルのせいか?と勘ぐりながら「ジム・ジャームッシュ」監督のゾンビ映画「デッド・ドント・ダイ」を先ず1本目
べつにゾンビが好きというワケではなく、「ジム・ジャームッシュ」映画だから観たかったのだ。
過去に吸血鬼の映画も撮っているし、まあ月並みなゾンビものに終わるわけがないだろうし、「ビル・マーレー」やら個性的な役者が出ているから、タダで終わるわきゃーないのだ。
・・・や、良いねー、好きだねー、この展開。
師匠筋の?「ヴィム・ヴェンダース」ぽいロードムービーぽくもあり、ゾンビの師匠「ジョージ・A・ロメロ」をオマージュしているかのようでもあるし、「アダム・ドライバー」はライトセイバーを斧にもちかえバンバンゾンビの首をはねるし、スターウォーズはいい映画だと言わせるわ、あー、ネタバレしたい・・・。
Blu-ray出たらもう1回観ちゃう映画でありました。
2本目、「ニキータ」「レオン」「LUCY ルーシー」など、どんだけその手の話しが好きなんだよと突っ込みを入れたくなっちゃう「リュック・ベッソン」監督のスパイアクション「ANNA/アナ」。
だが・・・、
ロシア出身のスーパーモデル「サッシャ・ルス」(これが、まーいい女😍)を主演に、時間軸を行ったり来たりのストレートなアクションものではない展開の女、オンナ、おーんなの、どんでん返しで痛快。
アクションもハードで、昔の東映時代劇も顔負けの斬って斬って斬りまくる、、じゃなくて撃って撃って撃ちまくり殺しまくり、ほとんど不死身状態ながら涙と美貌という女の武器も利用しまくり、自由を求めて策を弄し裏をかき突き進む。
KGBの女ボス「ヘレン・ミレン」がまたいい🤨 エリザベス女王も演じたアカデミー賞女優が打って変わって非情なおばちゃんに大変身、「コックと泥棒、その妻と愛人」で魅せたヌードなど微塵も感じさせない鉄面皮ぶりはさすがだ。
うーん「リュック・ベッソン」のこの手の話しをもっと観たいぜ。
Blu-rayがでたら間違いなく買っちゃう。
いやー、久しぶりに映画を堪能した。
劇場には気の毒だけれど、この貸し切り状態のうちにいっぱい観とこう🤔
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