ヨンデモ本のご紹介。
いいね。こういう作品は。
ヨンデモというより、もう一段ランクを上げたい感じ。
地味ーな話なので、好き嫌いはあるだろうが、いい意味でじっとりとしたこの感じは好きだ。
「村田エフェンディ滞土録」の前半の雰囲気と似ている。漱石の時代を彷彿とさせる。
詩的で。寂しい。
微かに怪談めいた雰囲気もある。
うろおぼえだが、内田百の「冥途」あたりの感じに似てるかな。
いや、むしろ漱石の「夢十夜」か。うーん、やっぱり百か。
うそ寒い、といった感じの心細さ。ただ雰囲気は暗くはない。
あれ?暗いか?――暗いんだけど負の雰囲気ではない、というか。
これは買いだなあ。そのうち買おう。
単行本の作りがとても良かったので(ようやった、新潮社装丁室!)、単行本で手元に
置きたいのはやまやまなれど、字の本は文庫で買うというのが掟なので、文庫だろう。
お金とスペースに余裕のある方は単行本。味がある。ああそりゃもう味がある。見返しも見よ。
いいよ。これは。
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