プラムフィールズ27番地。

本・映画・美術・仙台89ers・フィギュアスケートについての四方山話。

< 6秒間の軌跡 >

2023年04月24日 | ドラマ。
いやぁ、8回まで面白かったんだけどなあ。どうしてあんなにガタガタ崩れたかね?

8回まではほんとに楽しんで見ていた。
が、おかあさんの話がおかしいよなあ。いや、大筋はおかしくないけど、
「俺は理代子の愛人になった!」とかが変。

そりゃたしかにインパクトはあるけど。
インパクト狙いでこうしたんだろうか。まあお母さんの奔放さは描きたかったろうが、
愛人という言葉だけで奔放さを描けると思ったら大間違いだよ。

喫茶店に通っていたとか、せいぜい飲み友達くらいに留めておいた方が良かった気がする。
それでも十分に星太郎の裏切られ感は出ただろうし。
愛人発言はエキセントリックすぎて、むしろ話の焦点がぼやけた。

8話までは良かったのになあ。いい脚本書くなあと思っていたのだが。
無理くりラストまで行きましたね。例えていえば、ゴール前5メートルで
つまづいたマラソン選手が足をもつれさせながら倒れ込んで何とかゴール。
そんな感じ。最後がこれでは、ドラマとしてはがっかりですよ。


橋爪功と高橋一生の掛け合いは宝でしたけどね。
あれは大変に面白かった。やっぱり上手い人同士の絡みはいいよねー。
1+1が3以上になっていく喜び。面白さの相乗効果。

そうか、亡くなってからのお父さんがなんだか妙に可愛いと思っていたけど、
あれはそういうことなのか。「ずいぶん仲良く暮らしていたんだなあ」と
思いながら見ていたけど。
幽霊のお父さんが出て来た時、やっぱりちょっと違うんだよね。微妙な点だけど。
ここらへんは橋爪功が上手い。お手柄。
2人とも、この組み合わせでやれて楽しかっただろう。

……そういう意味でいうと、本田翼にはちょっと荷が重かった気がする。
わたしは本田翼けっこう好きだけど、さすがにこの2人と一緒だとかなりツライ。
キャラクター造型的にも納得感の少ない役柄だったからな。
無理な役柄に説得力を持たせるほど演技は上手くない。まあ可愛かったけど。

原田美枝子はいつまでもおきれいで……。悪い人もいい人も、温かい人も冷たい人も、
なんでも出来るいい女優さん。

あ、最後のわけのわからん縁側トークは好きだった。あれってチコちゃんのパロディ?
アドリブもあったしね。楽しかった。


全然聞いたことなかったけど、この脚本の人は、数々の有名ドラマを書いてるんだね。
多分わたしは初めて見た。
うーん。それまではすごく楽しんだけど、8回以降の破綻ぶりはちょっと……
特に積極的に見たい脚本家にはならなかった。



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