正直にいって、読むのが苦痛なエッセイだった。
根本的に設定に無理がある。
一般の団体ツアーに参加した旅行記を書いて、それを面白い読み物にするには
高い技量が必要なのだ。そしてこの人にその技量はない。
行ったことのある人はご承知だろうが、一般の団体ツアーの目指すところは
「広く、浅く」であって、日程の間にいかに目的地を詰め込めるかにかかっている。
目的地を多くしてコスパ感を高めて売るのだから、1ヶ所あたりの時間は限りなく短い。
その短い時間で見るべきものを見て、考え、感じ、
後日それを出版レベルにまで文章化するなんて……不可能だ。
最初はまだ良かった。本人が初めて海外旅行をした体験記だから。
それなりに「体験」はある。
次もまだ良かった。次のトルコは日本航空の機内誌の取材で、
ちゃんとガイドもついてよく見ているから、独自の体験もあってまあ普通の旅行記。
でもその後からの、二度目のトルコ以降の内容はねえ……
内容が薄すぎるんだよ。どんどん薄くなっていく。ガイド付きツアーで回っているから
独自の体験もなくなり、ガイドブックを読めば書いてある程度の薄い歴史説明、
「良かった」「美しかった」程度の感想。薄い。
その状態にも関わらず、旅行に行く前に予習はまったくしないと言ってるのも呆れる。
たしかに予習をしないで旅行をするという選択肢もある。
わたしもそれに憧れないことはない。出会いを大切にしたい、先入観なしに
出会ってどう感じるのかを知りたいと思わないこともない。
だが予備知識が現地の体験をわずかでも深くするのも事実なのだ。
予備知識という助っ人に頼らず旅をするのであれば、
鋭敏な感受性と洞察力と恵まれた才気と大量の雑学が必要。
「予習をせずに行く」と公言してこの程度の内容しか書けないことを
文筆家として反省すべきではないのか。
後半へ行くに従って、どんどんツアー日程表を読んでる気分になったものね。
1ヶ所あたり3行くらいのありきたりの説明。それがだらだらと際限なく続く。
苦行。
そして旅行後「後日調べると~」という部分がちょくちょく出て来るのだが、
その調べた内容というのがまた薄くて……ガイドブックを1冊読んだことを
「調べた」といっているんじゃないだろうな?と言いたくなる。
それに加えて、この人の文章は雑だ。忌憚なくいえば下手。
読むのが苦痛で何度も読むのを中断した。
ふと気づくと「なんでこんな文章を書くんだろう」という疑問に囚われて、
ページをめくる手が止まっている。
読み終わるのに想定の倍くらいかかった。世の中には内容がなくても
文章の芸で読ませる作品もあるが、これにはそれもない。
この人はもう二度と読むことはないですね。
幸せになってください。わたしからは遠いところで。
根本的に設定に無理がある。
一般の団体ツアーに参加した旅行記を書いて、それを面白い読み物にするには
高い技量が必要なのだ。そしてこの人にその技量はない。
行ったことのある人はご承知だろうが、一般の団体ツアーの目指すところは
「広く、浅く」であって、日程の間にいかに目的地を詰め込めるかにかかっている。
目的地を多くしてコスパ感を高めて売るのだから、1ヶ所あたりの時間は限りなく短い。
その短い時間で見るべきものを見て、考え、感じ、
後日それを出版レベルにまで文章化するなんて……不可能だ。
最初はまだ良かった。本人が初めて海外旅行をした体験記だから。
それなりに「体験」はある。
次もまだ良かった。次のトルコは日本航空の機内誌の取材で、
ちゃんとガイドもついてよく見ているから、独自の体験もあってまあ普通の旅行記。
でもその後からの、二度目のトルコ以降の内容はねえ……
内容が薄すぎるんだよ。どんどん薄くなっていく。ガイド付きツアーで回っているから
独自の体験もなくなり、ガイドブックを読めば書いてある程度の薄い歴史説明、
「良かった」「美しかった」程度の感想。薄い。
その状態にも関わらず、旅行に行く前に予習はまったくしないと言ってるのも呆れる。
たしかに予習をしないで旅行をするという選択肢もある。
わたしもそれに憧れないことはない。出会いを大切にしたい、先入観なしに
出会ってどう感じるのかを知りたいと思わないこともない。
だが予備知識が現地の体験をわずかでも深くするのも事実なのだ。
予備知識という助っ人に頼らず旅をするのであれば、
鋭敏な感受性と洞察力と恵まれた才気と大量の雑学が必要。
「予習をせずに行く」と公言してこの程度の内容しか書けないことを
文筆家として反省すべきではないのか。
後半へ行くに従って、どんどんツアー日程表を読んでる気分になったものね。
1ヶ所あたり3行くらいのありきたりの説明。それがだらだらと際限なく続く。
苦行。
そして旅行後「後日調べると~」という部分がちょくちょく出て来るのだが、
その調べた内容というのがまた薄くて……ガイドブックを1冊読んだことを
「調べた」といっているんじゃないだろうな?と言いたくなる。
それに加えて、この人の文章は雑だ。忌憚なくいえば下手。
読むのが苦痛で何度も読むのを中断した。
ふと気づくと「なんでこんな文章を書くんだろう」という疑問に囚われて、
ページをめくる手が止まっている。
読み終わるのに想定の倍くらいかかった。世の中には内容がなくても
文章の芸で読ませる作品もあるが、これにはそれもない。
この人はもう二度と読むことはないですね。
幸せになってください。わたしからは遠いところで。
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