超音波<霧化>実験no.20
ステンレス容器の表面弾性波を利用しています。
< 超音波システム研究所 >
<ステンレス容器>を利用した超音波no.15
現在、この技術( Ultrasonic Cavitation Control )を発展させて
表面改質、洗浄、化学反応促進、乳化分散・・・
の適応技術として提案させていただいています
<<超音波システム研究所>>
物の動きを読む数理(「統計的な考え方」を利用した超音波技術)
<物の動きを読む数理
-情報量規準AIC導入の歴史->
「第22回京都賞記念講演会」 2006年11月11日(土)午後1時~4時30分
赤池 弘次 (Hirotugu Akaike)
日本 / 1927年11月5日(78歳)
統計数理学者、統計数理研究所名誉教授
「情報量規準AICの提唱による
統計科学・モデリングへの多大な貢献」
情報数理の基礎概念に基づく、
実用性と汎用性の両方を兼ね備えた、
統計モデル選択のための規準
Akaike Information Criterion(AIC) の提唱により、
データの世界とモデルの世界を結びつける
新しいパラダイムを打ち立て、
情報・統計科学への多大な貢献をした。
講演 赤池弘次博士 (基礎科学部門 受賞者)
以下講演メモ
「なっとくがいくまで考え続けることが大切」
実用性と汎用性
知識を有機的に利用することの有効性を体感
自他の生命の尊重が道徳の基本と認識して安心
時間とともに変動する現象の解明を目指す -> AIC
予測 -> 確率-> 期待値-> 行動決定の目安
数が増えると統計が確率になる
温故知新
生み出す仕組み(モデル)
データを利用してモデルを特定
生糸工場の解析(異常の判断)
不規則振動の解析( パワースペクトル いすゞ自動車 )
システム特性の測定(運輸省 自動車・船・建物
プログラム作成:1964年 世界的に先駆的)
セメント解析(秩父セメント)
複雑なものの制御
システムの特性を求めたいが難しかった(理論:カルマン 伊藤清 他)
変動が大きな実プロセスでは実用化は困難
モデルの次数の評価法
->実用化(セメント 1972年 TIMSAC
1991年に高い評価を得る)
火力発電所例
水量・燃料・空気 の調節 5Fビル
ARモデルの効果
現場が評価する発言
実プロセスは日本から(例 世界のボイラーへの利用)
一般のモデルの誤差?
尤度(ゆうど)
もっともらしさは確率ではない
過去から現在:確率
現在から過去を見る:ゆうど
真理への近さ・遠さを情報量で測定できる
モデルの調整
AICの必要性(AICが小さいものが良い)
1971年 -> 1992年 統計学の理論的貢献掲載の書物に掲載
1974年 応用分野からの積極的な反応
哲学者の反応
哲学 AIC
オッカムのかみそり パラメータ2
仮説の提案 モデルP
真理 推論
新しいモデルの開発
モデルを自由に作る
ベイズ・モデル
パラメータの分布
客観・主観->ベイズを徹底的に調べる
->!!!単に一つのモデルに過ぎない
ベイズモデルの実用化
経済モデル
地球物理観測
・・・
具体的な問題に具体的な方法を考える
問題をとこうとする目的意識とこれを追求する粘りが実現
研究者の意欲と粘りは目覚しかった
AICが生まれた
やろうとしたら目的を明確にして粘り続ける
参考 http://www.ism.ac.jp/akaikememorial/index.html
液温・溶存酸素濃度・超音波の関係性(統計解析事例)
統計 的思 考 と統 計 モ デル の利 用(情報量基準を利用して)
1)各種の基礎技術(注)に基づいて、対象に関する、
D1=客観的知識(学術的論理に裏付けられた超音波理論)
D2=経験的知識(これまでの結果)
D3=観測データ(現実の状態)
からなる 「情報データ群 」、
DS=(D1,D2,D3) を明確に認識し
その組織的利用から複数のモデル案を作成する
2)統計的思考法を、
情報データ群(DS)の構成と、
それに基づくモデルの提案と検証の繰り返し
によって情報獲得を実現する思考法と捉える
3) AIC の利用により、様々なモデルの比較を行い、最適なモデルを決定する
4) 作成したモデルに基づいて超音波システムを構築する
5) 時間と効率を考え、以下のように対応することを提案します
5-1)「論理モデル作成事項(効果的な超音波技術について)」を考慮して
「直感によるモデル」を作成し複数の人が検討する
5-2)実状のデータや新たな情報によりモデルを修正・検討する
5-3)検討メンバーが合意できるモデルにより
装置やシステムの具体的打ち合わせに入る
上記の参考資料
ダイナミックシステムの統計的解析と制御
:赤池弘次/共著 中川東一郎/共著:サイエンス社
生体のゆらぎとリズム コンピュータ解析入門
:和田孝雄/著:講談社
AIC:赤池情報量規準
(Akaike Information Criterion 統計モデルの相対的評価)
考え方(全体を貫く基本的な概念):
多くの真実らしき断片を見据え、その奥にある統一的メカニズムを描像する。
<統計的な考え方について>
統計数理は以下のように考えられています
統計的な物の見方というのは、
1)我々がどのように自分が持っている知識や情報を
利用しようとするのかと言うことに関係する
(すなわち、主観的な発想に基づいている)
2)具体的な経験・知識に基づいた心の枠組みで考える
(すなわち、具体的である)
3)物事の量的な特性に対するいろいろな考え方が豊かになっていく展開
(すなわち、抽象的である)
まとめ
統計数理には、抽象的な性格と具体的な性格の二面があり、
具体的なものとの接触を通じて
抽象的な考えあるいは方法が発展させられていく、
これが統計数理の特質である
<参考>
通信の数学的理論 http://ultrasonic-labo.com/?p=1350
音色と超音波 http://ultrasonic-labo.com/?p=1082
モノイドの圏 http://ultrasonic-labo.com/?p=1311
超音波の研究について
「キャビテーションの効果を安定させるには統計的な見方が不可欠」
超音波洗浄にとっては、
目的に適した表面の実現が問題で、
単純な洗浄評価よりは更に詳しく
利用目的における評価・トラブル・・・の
安定性・ばらつきが問題になります。
この場合は目標を目指しての一回の洗浄プロセスの効果として
その関連データを測り、その散らばり(分布)について確率を求めます。
対象の中で特定の特性を持つ物の数を表す数値は
古くから統計と呼ばれて来ています。
そこで、多数の結果の中で一定の値
(正確にはその近傍の値)が現れる確率を検討する方法を
統計的な見方と呼びます。
超音波洗浄の改善・効果を考える場合には、
洗浄の結果・評価(数値化)の方向と
効果(不具合やトラブル・・の改善)についての
統計的な検討が必要になります。
ここまでの話は常識的なものですが、
ここから更に一歩踏み込んで洗浄の動き自体の検討に進みます。
この場合は、効果的な洗浄事例に従ったりして
その結果を統計的に確認するという方法だけではなく、
洗浄を生み出す条件<洗浄物・数量・洗浄時間・・・>と
超音波の動きの構造<音圧・変化・キャビテーション・・・>を
数値・図形・・・で捉えることが必要になります。
ところが、洗浄を生み出すシステムの仕組みは、
社会の仕組みのように無数の部分の繋がりで出来上がっています。
この複雑なシステムの動きを、
その構成部分の動きの総和として捉えようとするのが統計的な見方です。
この場合、最終的には超音波の洗浄物への動きを生み出すための
単純化したイメージが必要になります。
このイメージの構築の基本要素は、超音波の仕組みの知識と、
これまで強調して来た最終的な超音波洗浄に関する動きの目的意識です。
これらによって試行錯誤的にイメージの改善を進めることになります。
こんな面倒な話は聞きたくもないと思うかも知れませんが、
「天は自らを助けるものを助ける」と言うように、
超音波洗浄は人から教えられるものだけでは不十分で、
自分で考えて仕上げることが不可欠です。
その場合に「統計的な見方の有効利用」が成功へのキーワードになります。
参考
故赤池弘次先生記念ウェブサイト
http://www.ism.ac.jp/akaikememorial/index.html
故赤池弘次先生ブログ
赤池弘次(京都賞2006受賞者)からのメッセージ
「好きなことを徹底してやりぬけば、
誰でも創造性を発揮できる」
超音波システム研究所のオリジナル技術資料を提供
http://ultrasonic-labo.com/?p=2098
超音波の音圧測定装置(超音波テスター)資料を公開
http://ultrasonic-labo.com/?p=1905
2種類(40kHz、72kHz)の超音波による同時照射
2種類(40kHz、72kHz)の超音波による同時照射。
測定により、キャビテーションと加速度の効果を確認している状態です。
超音波システム研究所
ホームページ http://ultrasonic-labo.com/
複数の異なる「超音波振動子」を同時に照射するシステム
http://ultrasonic-labo.com/?p=1224
3種類の異なる周波数の「超音波振動子」を利用する技術
http://ultrasonic-labo.com/?p=3815
2種類の異なる「超音波振動子」を同時に照射するシステム
http://ultrasonic-labo.com/?p=2450
対象物の振動モードに合わせた、超音波制御技術
http://ultrasonic-labo.com/?p=1131
音と超音波の組み合わせ
http://ultrasonic-labo.com/?p=14411
音と超音波の組み合わせ技術
http://ultrasonic-labo.com/?p=12463
音と超音波の組み合わせによる、超音波システム
http://ultrasonic-labo.com/?p=7706
超音波洗浄に関する非線形制御技術
http://ultrasonic-labo.com/?p=1497
表面弾性波を利用した超音波制御技術
http://ultrasonic-labo.com/?p=14311
超音波プローブによる非線形伝搬制御技術
http://ultrasonic-labo.com/?p=9798
超音波の非線形現象
http://ultrasonic-labo.com/?p=2843
統計的な考え方を利用した超音波
http://ultrasonic-labo.com/?p=12202
超音波の非線形振動
http://ultrasonic-labo.com/?p=13908
超音波<測定・解析>システム
http://ultrasonic-labo.com/?p=1000
表面検査対応超音波プローブ
http://ultrasonic-labo.com/?p=1557
超音波システムの開発技術
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超音波測定解析の推奨システムを製造販売
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超音波発振・計測・解析システム(超音波テスター)
http://ultrasonic-labo.com/?p=7662
オリジナル超音波システム
http://ultrasonic-labo.com/?p=9894
超音波プローブの<発振制御>技術
http://ultrasonic-labo.com/?p=1590
<樹脂容器>を利用した超音波制御
http://ultrasonic-labo.com/?p=1484