2005年に発表された論文によると、セルフ・ハンディキャッピングを行う人は物事へのモチベーションの低下や自分が持つ能力への不満が蓄積していくことがわかった。
セルフ・ハンディキャッピングとはあえて自分に不利な状況を掲げる(作る)行為を指す。「オレ、勉強してなかったからテストヤバいわぁ~」とつぶやくアレのことである。
こうすると、成功したら「こんな状況でも成功したオレTUEEEEEEE!」となり、失敗しても「まぁ、あんな状況だったし仕方ないっしょ」と言えてしまうのだ。
どっちに転んでも保身できる、ガラスのハートの方々の十八番。
しかしその行為を続けていれば、やがて『どうセルフ・ハンディキャッピングを作るか』に注力してしまい、しまいにはセルフ・ハンディキャッピングに正当性を持たせるべく自ら能力を下げる行為に出ることも。
「金メッキで身を隠すぐらいなら、せめて銀の1つでも掘り当ててほしい」
「そうなると重要になるのがツルハシだが、いったい誰が渡すんだ?」
ここがセルフ・ハンディキャッピングの、ひいては自尊心を高めるための重要な問題点だ。
参考文献
MIron Zuckerman et al. (2005) Costs of self-handicapping.