99年9月東北ドライブ旅行
9月15日 水曜日
晴れ時々曇り、東北は雨
久し振りに両親のために朝ご飯を作る。お客様の時よりは気楽に作れる。父のために和食にする。
午前10時に横浜の自宅を出発して、湾岸線、外環道路を通って東北自動車道へ入る。東北道に入るまでのこの道路は景色に変化が多く、うさぎのお気に入り。
途中佐野SAで休憩を取ったが、そこで食べたラーメンはとても美味しいものだった。見かけがそうでも無かっただけに、びっくり。残さず食べてしまった。
(ダイエット日記を書いているうさぎなのだが。。。)
東北に入ると豪雨になった。特に安達太良サービスエリア付近までは道路に上がる水しぶきで前が見えない位。50キロ制限になり、60キロ位で前の車のテールランプを見ながら走る。
(本当にその位に落とさないと走れなかった。)
仙台近くでは、雨の激しさも収まり、仙台南インターチェンジから仙台南道路、東道路と上の道を通って国道45号線へ。無事、多賀城市の家に到着。
夜にテレビの天気予報を見ると、東北北部の方が天気が良さそうなので、予定通り北に向かうことに決定する。
2日前には、まだ夏の様な暑さだったらしいが、今日は秋らしく涼しくなっていた。東北の夏もそろそろ終わりかな。
9月16日 木曜日 晴れ後曇り
張り切っている両親に合わせていつもはしない早起きをする。
午前8時10分に多賀城市を出発。
松島の景色を楽しんで行こうということで、多賀城市から国道45号線で松島へ。朝日を浴びた松島の風景は清清しくて素晴らしい。うさぎは運転係なので、時々ちらちらと右手に見える景色を見ながら走る。
吉岡街道を通って東北道の大和(たいわ)インターチェンジに入る。 東北道は TDさんと運転を交代しながら走る。やっぱり助手席は楽ちんだ。
十和田インターチェンジで降りて、十和田湖へ。
途中展望台から十和田湖の姿を堪能し、休屋へ。
うさぎは十和田湖へ来るのは4回目なのだが、乙女の像を見るのは初めて。乙女はふたり居て、かなり太っていてとても親しみを覚えた。(笑)みんなの感想は「乙女の像というよりは、おばさんの像だね。」う~ん、確かにそんな感じかな。(爆)
お昼ご飯に にじますの刺身(美味)を食べて、御鼻部山展望台へ。ここは来る度に必ず寄る所。
5月初旬にバイクで来た時には道路の両側にはまだ雪が沢山残っていたものだが、今は紅葉が少しだけ始まる位だ。
10月初旬に来た時にもまだ紅葉には早かったから後1か月位先に来るのが紅葉を楽しむのには良いのかもしれない。
おいらせ渓流沿いの道をドライブする。途中観光ポイントらしき所で車を停め、写真を撮る。橋が掛かっていて、滝が道路から少し入った所に見える。観光バスもここで乗客を降ろした。
今回少し道を間違えたため、判明したことだが、おいらせ渓流にほぼ平行に4車線の快適な道が出来ている。観光しない人の移動にとても便利な道だ。但し、走っている車はうさぎの車以外には1台しか会わなかった。
次は八甲田山へ。ここは2回目。10月初旬に来た時には紅葉が素晴らしく、写生している人や写真を撮りに来ている人を沢山見かけたものだった。
夕方ということも有り、観光客もまばらな八甲田。雪中行軍遭難の像、記念館と回り、像のある場所から青森湾や、八甲田の山々など周囲の景色を楽しんで、五平餅を食べて(うさぎひとりだけ)出発。空腹に甘めの味噌だれの付いた餅はご馳走だ。
ここを出る時に、またまた道を間違えたため、遠回りをすることになったが、青森空港を見ることが出来たから、まあ良しとする。(笑)
青森空港は高台に有り、街からは外れた所に有る。車が沢山来ている。まだ飛行機が飛んでいる時間だからね。丁度離陸した飛行機を近距離で見ることが出来た。
弘前市内に入る頃にはもう真っ暗。東北の日が暮れるのは早い。
偶然見つけたホテルニューキャッスルに泊まることになる。
ここは、弘前公園(弘前城)に近く、結果的にはとても便利だった。 不思議なことに、ホテルの名前が外から見る限り、建物のどこにも書かれていない。最上階がレストランになっていて明るいので「あれはホテルではないか。」と母親が見つけたのだが、それが無かったらもっと探していただろう。
うさぎは弘前は5回目なのだが、イメージでしか覚えていなくて、頼りにはならない。最後に来たのは、もう8年位前になるのだろうか。
ホテルのすぐ近くの「大和家」という料理屋で夕食を取る。玄関では割と大きな「ねぷた」が迎えてくれる。店内には筝曲が流れていて、料理も美味しく、落ち着いていてとても雰囲気の良い店。値段がそう高くない所も嬉しい。ここでは、料理の他に日本酒を頼む。六花酒造の「蔵子」(アルコール度数18~19)と「じょっぱり」。うさぎは蔵子の方が好きだ。翌日ねぷた村で300ccの蔵子を買うことになる。
ホテルに戻り、お風呂に入って明日の打ち合わせをして、ちょっと横になったら、そのまま眠ってしまった。もう朝かと思って起きたのは午前0時50分だったけど。(笑)
日本酒に酔った様だ。
9月17日 金曜日 晴れ後曇り
ホテルの最上階にあるレストランで朝食を取る。
窓からは岩木山が綺麗に見えて、母親は喜んで写真をパチパチと撮っている。彼女は写真を撮るのが大好きなのだ。後でいくらでも撮れるのになあ、と思っていたが、結果としてこの時間が岩木山が1番綺麗に見えたので、止めなくて良かったと思う。
ホテルに車を停めさせて貰って、歩いて出かける。
一応上着も持って出たのだが、晴れて暑い位になり、上着はずっと持って歩くことになる。
弘前公園(弘前城)、武家屋敷、弘前ねぷた村、藤田記念庭園、弘前観光館、と回る。この日は14788歩も歩くことになる。
弘前公園には枝垂れ桜が沢山有り、5月初旬には美しい花を咲かせる。うさぎは5月の連休に来たことが有るのだが、その時はとても賑わっていた。今日は静かな弘前城。
お城には内堀外堀と有り、直線道路が無いので、案内図を見ないと、どこに居るのか分からなくなりそうだ。方向音痴だと攻め入れない。
武家屋敷跡は、公開されている所も時間が早すぎてまだ閉まっていたので、外から見るだけにする。ガイドブックに載っているのは、中級武士の家、藩医の家、商家(ここは酒屋として今も使われている。)。
ねぷた村には常時ねぷたが展示されている。初期の簡素なねぷたから最近のものまで。
お囃子も笛と太鼓で生演奏してくれる。迫力の有るお囃子の演奏(笛、太鼓ひとりずつ)の後で、太鼓は希望者には叩かせてくれるというので、うさぎも叩かせて貰う。
笛に合わせて叩くうち、だんだん力強くなり、よい音が出る様になった。リズムは「ターンタ タンタン」というリズムを叩き続けるだけなので簡単だ。1拍目を強く叩く様だ。
バチは細長く、弓の様に曲がっていて、先では無く、ある程度の面積を太鼓の表面に当てて叩く。久し振りに太鼓を叩いて嬉しい。ドラムを叩かなくなって長いから。
藤田記念庭園は、岩木山が背景になり(借景)、手入れも行き届いているし、洋館も有って面白い所だ。お茶室も有り、市民に貸し出している様だ。こういう所で開かれる茶会に行ってみたいな、と思う。
以前来た時には無かった弘前観光館へ。
1階にはとても大きな弘前ねぷたが展示されている。このねぷたは弘前独特の扇形では無く、青森ねぶたの様な立体的なものだ。弘前にもこういうねぷたが有るのだなあ。
弘前ねぷたは静かに進むので戦さに出かける様子を表していて、青森ねぶたは跳ね回るので、戦さに勝って喜び帰る様子を表しているとも言われているそうだ。
2階のVTRで、いなかっぺいさんのとても楽しい「津軽弁講座」を少しの時間楽しみ、展示品を見て、ねぷたのトランプを買い(人間同士でハーツをしたくて(笑))外に出る。
ねぷた村で買った鯉の餌を持って外堀の角へ行く。(観光館のすぐ近く)ここは、朝通っただけで鯉がさぁ~っと寄って来たので、帰りに餌をやろうと楽しみにしていたのだ。
積極的に寄って来るものには どんどん餌をやりたくなる。大体同じ大きさの鯉だが、たまにとても大きなのが居て、びっくりさせられる。
コンビニで道中車の中で飲むためのコーヒーなどを買い、ホテルに戻る。
丁度お昼になったので、ホテルのランチ(金曜日は小懐石)を食べる。量も程よく1000円なのは嬉しい。近くに住んでいたら、時々食べに来たい位だ。運転が控えているので、アルコールは止めておいた。
市内を出る時に、少し回り道をして駅前を通る。
駅の近くに高層ホテルが出来ているので、駅自体も大きくなったのかなと思っていたのだが、駅自体は前と変わらず小さい。ホテルの方が目立っている。
前回来た時に行った津軽三味線のライブハウス「山唄」は、駅の近くに移転されている。駅のすぐ近くなのに、周囲には建物が無くて「これならいくら音を出しても大丈夫だろうな。」と思う。居酒屋に津軽三味線(演奏者は7人位)のステージが付いている店だった。
一旦東北道に乗って、八幡平へ。天気は曇りだが、山々はよく見えて雄大な景色が広がる景色を楽しむ。冬はスキー場になる所だ。さすがに寒くて、ここではTシャツの上に上着を羽織った。とても広い駐車場が有るが、今日は来ている人はそう多くなくて、3つあるうちの第一駐車場に余裕を持って停められる。
湖が見える訳ではないのだが、何となく北海道の美幌峠からの景色を思い出した。
次に行ったのは、うさぎも今回が初めての田沢湖。水深日本一の湖だ。
田沢湖の湖畔道路に入る前に神戸ナンバーの6台のバイクと一緒になる。同時に湖畔道路に入り、バイクは左側へ、うさぎたちは右側へ。お互いが出会ったのが、丁度真中あたりの「たつこ姫像」の有る所。バイクも景色を楽しみながら走ったのだろう。
たつこ姫像は内田康夫の小説にも出て来るのでとても楽しみにしていた。たつこ姫像は、華奢で可愛らしくて顔も「この人に似た顔をしている人は実際に居るだろうな。」と思わせるものだ。(内田康夫の小説に、そういう設定の話が有る。)
2日後に田沢湖マラソン(フルマラソンも有る)が控えていて、その準備で湖畔道路(1周20km)には距離表示の看板が有ったり、スタート、ゴールのゲートが作られていたりする。
平坦な場所の方が多いとは思うが、所々に坂が有り、やはりきついコースかもしれない。一緒に居た家族の中にマラソンを趣味にしていて、「サブスリーへの挑戦」というホームページを持っているTDさんが居たのだが、彼にとっては、田沢湖マラソンの下見になった様だ。その結果、高低さの多いコースなので他の大会との記録の比較が出来ないので、出るのは止めるそうだ。
ところで、「サブスリー」というのは、フルマラソンを3時間を切ってゴールすることである。一般市民にとっては、かなり大変なことらしい。
田沢湖から東に走って、盛岡市へ。ここもうさぎは通過したことしか無いので初めての街だ。ホテル探しは疲れるので、駅の近くのホテルリッチを目的地として「盛岡駅」の標識を頼りに進む。部屋も空いていて、すんなり泊まることが出来た。
全然知らなかったのだが、昨日、今日は盛岡八幡宮の祭だったそうだ。祭が見られなかったのは残念だが、祭の期間中だったら泊まれなかったかもしれないので、まあ良かったのかな。
ホテルの最上階のレストランでカクテル(ダイキリ、マルガリータ)を飲みながら、食事をする。
このホテルは駅の近くでも有り、北上川の川沿いでも有って、いいホテルだ。最上階からは見えないが、宿泊する5階からは川の流れが見える。
美味しい料理と美味しいカクテルでまたぐっすり眠る。旅行中は、早寝早起きで健康的な生活をすることが出来る。
9月18日 土曜日 雨後曇り
昨日カクテルを飲んだホテルの最上階のレストランでバイキング形式の朝食を取る。いつもの様に和洋折衷で、うさぎの食べる量を見て、家族に笑われてしまう。母親には「ダイエット日記は、私はこんなに食べるのよ、ということを知らせたくて書いているの?」と突っ込まれてしまった。(笑)
小雨の降る中、車で岩手公園(盛岡城跡)へ行く。その途中で車窓から石割桜を見る。石割桜というのは、巨大な花崗岩の割れ目からヒガンザクラの幹が逞しく伸びて枝葉の茂る珍しい桜だ。樹齢300年とも400年とも言われているそうだ。知らないで通っても、珍しいし目立つのですぐに分かる。
それから近くの県営駐車場を見つけて車を停め小雨の中、傘をさして歩く。
ところで、ホテルの駐車場係のおじさんも、ここの係の人もそうなのだが、行動はとても親切で良いのに、しゃべり方がぶっきらぼうで、ちょっと怒っている様な感じがする。弘前で会った人たちが皆柔らかいしゃべり方だったので、土地柄なのかな、と思ってしまう。数人だけで判断するのは危険だけど。(笑)
盛岡城は天守も残っていないし、大きな像も台座だけで(太平洋戦争の時に供出したそうだ)寂しいが、盛岡産の花崗岩を積み上げた石垣はとても立派で、元々はとても大きな城だったことが分かる。
散策しているうちに雨が止んで来る。
郊外に有る岩山展望台、啄木望郷の丘へ行く。このふたつは殆ど同じ所に有る。遠くの山々は、頭を覗かせている位で、今ひとつの天気だが、山に囲まれている所だということは よく分かる。
丘を少し降りた所に盛岡橋本美術館が有る。
橋本美術館は建物自体が曲家(まがりや)で、規模も大きく素晴らしい。
県美術界の巨匠であった洋画家・故橋本八百二(やおじ)氏が私財を投じて建てた県内唯一の本格的な美術館である。
玄関前には池が有り、2匹のカッパが出迎えてくれる。首を伸ばした愛嬌の有る亀も居る。みんなが「それは作り物だよ。」と言うのだが、母親には生きてる亀に見えたらしく身を乗り出して動くかどうか見ている。(笑)記念に写真に撮っておいた。
橋本八百二の作品群(絵画)の中では、うさぎは特に東北の景色を書いた絵が気に入った。暁の岩手山や、雪化粧した岩手山。その2枚は絵葉書を買った。
ここには絵や彫刻以外にも美術品が沢山有る。
南部鉄器で有名な所だから、茶釜や鉄瓶も多い。うさぎが好きになったのは、ねじりつるで、つまみが少し傾いた(首をかしげている感じ)松ぼっくりになっているもの。「立派」という感じの鉄瓶が沢山並んでいる中で、1番目を引いた。うさぎは、可愛らしい上品な感じの物が好きらしい。
雨は完全に上がり、明るくなって来たので、行くかどうしようか迷っていた小岩井農場にも行くことにする。
小岩井農場も初めての所だ。名前だけは知っていたが、果たしてどのあたりに有るものなのか、ここに来るまでよく分かっていなかった。
丁度お昼頃に到着したので、ここで昼食を取ることにする。
ひっつみセット、おしょれそばセット。見ただけでは何だか分からないが、ひっつみというのは、すいとんみたいなもので、店では、粉の状態で売られているものも有れば、形になって売られているものもある。お
しょれそばというのは、こちらの地鶏の肉が入ったそばのことだ。少し肌寒いので、暖かいそばは美味しくて嬉しい。東北は味の濃い所だと思って来たが、薄味のうさぎでも、どこでも美味しく食べられる。セットに付いていたかやくご飯も薄味で大好きな味だ。
小岩井農場自体はとても広くて、牧場沿いの道を車で走るとその大きさに驚かされる。
入園してからは、観光用の中心部(まきば園)で過ごす。園内の出張郵便局で東北の切手を売っていたので、5種類(他にも有ったのだが)5枚ずつ2000円分の80円切手を買う。青森県のりんご、青森県のねぶた祭、秋田県の竿灯祭、宮城県の仙台七夕祭、福島県の相馬野馬追。
土産コーナーでは冷凍のシュークリームを買いたいな、と思ったが、解凍は冷蔵庫内でして下さい、と書かれていたので、まだまだ旅行を続ける身のため我慢した。
小岩井農場のポストから仕事先へ「旅行中のため、講師会議は休みます。」という内容の手紙を投函した。ちゃんと期日までに届くといいのだけれど。(届いた。)
盛岡手作り村へ。ここは、陶器、鉄器、竹細工、菓子など色々な物が自分でも作れる所だ。殆どが所要時間1時間になっている。今回は手作りはしないことにする。展示館も有り、こちらの名産(家具や日本酒など色々)を見る。
南部鉄器の工房は沢山有り、鉄瓶でいいなと思うものがあったが、8万円もしたので買うのは止めた。大体2万円位で買えるものが多いのだが、どうも「いいな。」と思うものは高い様だ。
店では、チャグチャグ馬コの状差しや3種類の冷麺を買う。(わんこそば、盛岡冷麺、じゃあじゃあ麺)
父親のリクエストだった先人記念館へ。新しそうで綺麗で立派な建物だ。閉館時間が午後4時半なのに、4時10分位に着いたので、もう入れず残念。手作り村でのんびりし過ぎた様だ。一応建物の前で記念写真を撮ってから出発する。
盛岡インターチェンジに入り、南に走る。
途中の長者原サービスエリアで夕食を取る。うさぎは「牛タンセット」に。ここのタンは厚めに切って有り、量も多い。麦とろご飯も美味。父の頼んだ五目中華蕎麦も少し貰って、またまわりを呆れさせた。
当初の予定では、盛岡の次には蔵王に行って、蔵王温泉に宿泊することになっていたのだが(予約はしていない)南東北は天気が悪そうだったので、それは止めて、取りあえず多賀城市の家に戻ることにする。松島から南下する道路は混んでいるだろうということで、今度は泉インターチェンジで降りて、国道4号線、45号線と走って帰る。 今日も万歩計の数字は1万を超えていた。
9月19日 日曜日 雨後曇り時々晴れ
天気予報だと曇りなので、蔵王へ行くことにする。
8時過ぎに多賀城市の家を出て、南へ。
でも、走っていると雨になり山の方を見ると煙っているので、急遽予定を変更して、まず山形市に行くことにする。山形市には、両親が楽しみにしている山形美術館が有るのだ。母は昔から美術館巡りが好きだったが、父の方は若い頃は全然興味が無い人だった。それがある時、ピカソの絵を見て突然好きになったそうだ。今回山形美術館に行ってみようと言い出したのも父だった。生きていると色々なことが有って面白い。
宮城県からトンネルを抜けて山形県側に出ると、さっきまでの雨が嘘の様に晴れている。これなら蔵王も大丈夫かもしれない、と言いながら山形市内へ。
山形市の霞城(かじょう)公園の近くに目的の美術館が有るので、その公園の駐車場を探して入る。
公園入り口にどう見ても料金所と思われる所が有り、なかに気の良さそうなおじさん(おじいさんかな)が二人座っている。料金カードを貰おうと思って、止まって窓を開けるとそのおじさんが「どこに行くの?」と聞く。それで、うさぎが「山形美術館に行くのです。」と答えると「それならここを左折して道なりに行くと左手に市民プールが有るからそこの駐車場に停めて、大手門から出ると近いよ。」と教えてくれた。「ここは有料駐車場ですか。」と尋ねると「いいえ、無料駐車場ですよ。」との答え。無料なのは有り難いのだけれど、あのふたりのおじさんは、公園内の説明をするためにあそこに座っているのだろうか、と思うと不思議な気がした。山形市はこういうサービスにも力をいれている様だ。あのおじさんたちの仕事はひとりでも出来そうに見えるけれど、1日中ひとりぼっちであの箱の中に入っているのは苦痛だろうから、二人居て丁度良いのかな、と思う。帰りにうさぎが見た時にも、ふたりで和やかにおしゃべりをしていた。
市民プールはお休みの日で、駐車場には1台も車は無い。そこに停めて、少し歩くと大きな最上義光像が有り、目の前に大手門が有る。大手門を出るとすぐ堀が有って、その向こう側には線路が走っている。珍しい景色だ。
山形美術館は、東北では1番規模の大きな美術館で西洋画から日本画、彫刻まで世界的にも素晴らしいものが揃っている。と、ガイドブックに書かれているので来たのだが、丁度今日まで県展の開催中で、常設展はほんの1部で殆どが県展のために使われていた。
3階はすべて子供展(幼稚園児から中学生まで)になっていて、うさぎ以外のみんなは見にも行かなかった。もう少し常設展の割合を多くしておいて欲しかったというのが正直な感想だ。
「今日は400円の入場券の100円分位しか無かったね。」と、TDさんがぼそっと言う。ちょっと面白い。
隣に有る最上義光(もがみよしあき)歴史館にも入る。どちらも建物自体にも趣が有るので、記念写真を撮る。外に出ている間に正午になり、その合図らしき美術館の時計のオルゴールが鳴り始める。曲は「展覧会の絵」だ。なるほど、ぴったりの曲だ。
晴れているので、天気の良いうちにと、すぐに出発することにする。山形市内から有料道路へ入り、蔵王ライン、蔵王エコーラインと見晴らしの良い道路走る。途中、蔵王温泉に寄り道をして、お昼ご飯にする。
蔵王ロープウェイ乗り場の駐車場に車を停めて、すぐ隣のお蕎麦屋さんに入る。うさぎは3味板蕎麦(ざるではなく、板に乗っている冷やし蕎麦)を食べる。3種類の具が有って、山菜、なめこおろし、とろろとうずら卵。うさぎは甘党なので、とろろとうずら卵につゆを混ぜて食べるのが1番甘くてまろやかで好きだ。
他、家族が注文した中に 蕎麦では無くて「麦きり」というのが有った。見た目は細めのうどんの様だ。美味しいお昼ご飯を楽しめた。
冬はスキー場になる所で、下から見ると3本のコースが有り、右側程 斜度がきつくなっている。
1番きついコースは かの有名な「横倉の壁」と言われる所の様だ。小樽の天狗山スキー場(観光スキー場ではないので、知る人ぞ知るスキー場)の上級者コースよりは緩い様に見えるが、それでもかなりきついということは下から見ても分かる。来年の冬には蔵王スキー場に来てみようかな、と思う。
蔵王にはスキー場が沢山有るので、うさぎに向いた所を選ぼうとは思っている。
土産物屋で、仕事先へのチョコレートを買い、家に忘れて来たハンカチも買う。紫色で綺麗だ。
駐車場のすぐ前のローソンで車中用のコーヒーなどを買って、さあ出発。
蔵王の山並みを見ながら快適なドライブ。カーブは多いけれど、どの車も景色を楽しみながら走っている様子で、スピードは若干遅めなので、運転席に居ても、ちらちらと見ることが出来る。(うさぎの車は4台中、前から2台目)
お釜行きのリフト乗り場の駐車場が見えたので、そこに車を停めてリフトに乗る。昭和38年7月に出来たシングルリフトで、ゆっくり進む。途中に「ここから山形県」の看板が有る。丁度県境なのだ。
エメラルド色をしたお釜の前で写真を撮って、帰り道にふと左手を見上げると少し上に観光バスが来ている。
「あれ?もっと高い所に駐車場が有るんだ!」と気が付いて、リフトで降りてから、また車で先へ進むと山頂に入る有料道路が左手に有った。そこにも入って、今度は徒歩(少しだけ)で山頂の神社へ行く。さっきの場所からでは距離が有るので、登るのを諦めていたのだ。
山頂から見ると、さっきよりお釜がよく見える。最初からこちらに来ていれば良かったなあ。
宮城側から来た人は、迷わずこちらに来るだろう。
神社(奥の宮)で おみくじを引く。中吉でおまけが付いている。うさぎの場合は「人望」。うさぎに無いものを神様はよく知っているのね。(笑)
帰る頃には夕日が差してまた美しさが増した。今回は蔵王は雨で駄目だろうなあ、と諦めていたので、思わぬプレゼントを貰った様な気持ちになる。
駐車場で売られているとうもろこし(1本500円)を食べる。とうもろこしをこういう風に食べるのなんて何年振りだろう。歯に挟まるので、苦手な食べ物のひとつだが(キャラメルよりはましだが)味はとても美味しい。少し焦げ目が付いていて香ばしい。
ここからは助手席でゆったりとして帰る。
やっぱり運転席よりは景色はよく見えるね。
2本有る内の「蔵王ビューライン」というのを通って帰るつもりでそちら方面行きの道路に入ったら、峨々(がが)温泉(ひっそりと山の中、静かな一軒宿の温泉)を過ぎた所で崖崩れが有り、通行止めになっていた。
引き返す時に振り返って見たら、通れない部分はわずかなのだが、かなり高い所から崩れていて、復旧するのには相当時間がかかりそうな感じだ。幅は細長いが規模は大きな崖崩れだと思う。
途中またいくつかのスキー場を横目に見て、遠刈田(とうがった)温泉を通って、東北道の村田インターチェンジに入る。ここは朝入った所と同じだ。
真っ直ぐに仙台南インターチェンジまで走り、仙台南道路、東道路と進んで、多賀城市へ。インターを降りた所は、仙台市の宮城野区だが、そこから多賀城市まではわずかな距離だ。
多賀城駅前のナガサキヤで晩御飯を買って、家へと向かう。
うさぎは、お寿司と蕎麦のセット弁当の他に紫蘇のギョーザと牛タンのコロッケを買う。もちろん、ひとりで全部食べるつもりじゃないよ。(笑)
TDさんが、家の急須が割れたので、ここで新しいのを買っていたが、赤い林檎と青林檎の絵の入った可愛らしいものだった。東北で買った良い記念になるだろう。
帰宅して、TDさんは早速1時間走りに行った。10月3日に猪苗代湖のハーフマラソンの部に出るそうだ。旅行のため、暫く走れなかったから今日やっと走ることが出来るということ。
うさぎは、この旅行中は、食べてばかりだが、太ってしまったかな。 まあ、ジーパンがちゃんとはけているから大丈夫かな。(横浜に帰って計ってみたら、体重、体脂肪率とも減っていた。不思議だ。)
明日はいよいよ横浜に帰る日。荷物の整理をする。
過ぎてしまえば、あっという間の東北旅行だった。
9月20日 月曜日 晴れ時々曇り
多賀城の朝は晴れていた。でも晴れるのは今日だけで、また明日から1週間曇りの日が続くらしい。東北の9月って快晴の日は少ないのかな。今年がたまたまなのかどうか、そこの所はよく分からない。
朝8時40分に家を出て、横浜市の自宅付近に到着したのは午後3時5分だった。付近と書いたのは、帰る前に近くのスーパーで買い物をしたから。
多賀城を出てからは、仙台東道路、南道路と走り、東北道の仙台南インターへ入って、そこからは、ただひたすら東北道を南下する。 途中1箇所(佐野サービスエリア)で休憩を取り、お昼ご飯を食べる。ソーメンセット(ネギトロ丼、サラダ付き)が美味しい。まだまだ暑いということか。
1度、パトカーを見かける。時速120キロで走っている時だったので、(100制限)少しドキッとしたが、流れに乗って走っていたし、とんでもないスピードでもないので、大丈夫だった。
東北道を出てからは、来た道とは違う首都高を走る。(来た時は外環道路)
途中対向車線の事故を見る渋滞が1箇所有ったが、他はスムーズに走れて、羽田空港に着いたのは、まだ午後2時15分位だった。
予定では、両親は午後4時55分の飛行機に乗ることになっていたのだが、午後2時40分の便に間に合いそうなので、車は駐車場には入れず、直接出発ロビーの有る方へ進む。
両親には空港ビルの入り口で降りて貰い、間に合わせることが出来た。その代わり、慌しいお別れになってしまったが。
空港を後にして、湾岸線を通って横浜の自宅へ。
うさぎの大好きなみなとみらいの風景(観覧車やビルやマリンタワーなど)が出迎えてくれた。これを見るのは、いつも楽しみなのだ。でも、やっぱり昼間よりは夜景の方が好きだけれど。
前に書いた様にスーパーで買い物をして、午後3時半頃に家に着く。帰ってからお留守番のプーたちに「ただいま」を言う。家は郵便物や新聞が溜まっている他は何の変わりも無い。
今回は、「雨で駄目だろう。」と思われた所が皆予想に反して見られたので、とても幸運な気分で過ごす旅行になった。
両親の行きたかった所は皆案内出来たことが嬉しい。
うさぎ自身としては「山寺」に行く時間が無かったので、次に東北に行く時には、是非ここを訪れてみたい。
今回の旅行で感じたこと。それは、ツーリング中のライダーが沢山居たことだ。それも会ったライダーは皆中年と呼ばれる世代の人たちだった。
母は、「今までバイクって若い人の乗り物かと思っていたけど、そうじゃないのね~。」と言っていた。残念ながら女性は見かけなかったが、気の合う仲間達と楽しむツーリングをしている人達を見ると、とても羨ましいと思う。
元々うさぎは今まで殆どがソロツーリングだったから、それならこれからでも出来るし、来年当たり北海道か九州へ行ってみたいな、と思う。9月の道東は大好きだし。
それから、最近はどこの地方も標準語に近い言葉を話しているのだろう、と思っていたのだが、やはり東北の人は東北弁を使っていた。すぐには分かりにくいものも多く(最後まで分からないものも有った)、それを聞くのも楽しいことだった。方言はいつまでも残して欲しいものだと思う。
帰宅した途端に夜更かしする元の生活が戻った。(爆)
東北旅行では家族も呆れる程沢山食べたのに、体重は減っていた。 歩くのはもちろんだが、車の運転も慣れない街だと少し緊張して体重を落とすのには良いのかもしれない。
まあ普段の生活がいかにのんびりしているか、ということが証明された様な気もするが。(笑)
次に東北に行くのが いつになるのか分からないが、また違った顔の東北が見られるのではないかと思う。
昔、弘前で会った町田市から来た人に、「是非、冬の津軽を見て下さい。」と言われたことが有った。真冬の東北が真の東北を感じさせてくれるのかもしれない。