小坂里緒より、監督のパパへ 智弁学園の逆転信じて踊り続けたよ (msn.com)
パパへ。
甲子園のアルプス席には、ちいちゃいころから来たね。鬼ごっこで遊んでくれる野球部のお兄ちゃんたちが好きやった。
忙しそうやけど、パパは晩ご飯を食べながら選手のものまねで笑わせてくれる。リビングで「なに書いてんやろ」ってのぞいたら、野球のことがノートにびっしり。話しかけるのはお風呂に入ってからにしようと思ったら、もう寝てる。夜の10時やのに。ほかの家族ってどんな感じなんやろ。
2016年。私が小学4年生の春休み、初めて甲子園で優勝したよね。あん時はすごさがわかってなかったけど、気になってお母さんと夏の奈良大会を見に行って、ルールを教えてもらったよ。
バントとかスクイズとか、パパのサインで流れが変わるんやね。野球部の友達が「監督は怖いけど優しい」って。毎年のように勝ち進むってことは、チームをまとめてるってことやんね。
「来んな来んな」って言われたけど、私は智弁で絶対にやりたいことがあった。チアリーダーとしてパパたちを応援すること。普段は陸上部やけど、春から毎日、チアと陸上を交互に練習した。
パパがたまに車で流してる「ジョックロック」。「魔曲」って言われているけど、ほんまに流れが変わる。きょうも九回、逆転できるって信じて、笑顔で踊り続けたよ。パパがアルプスにあいさつしに来たとき、結局泣いちゃったけど。
将来は体育教師になりたい。憧れのパパみたいに、生徒を導く立派な大人になるのが夢です。これからも応援に行くね。
里緒より。