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ザンクト・パウリ桟橋に来たら行きたいと思っていたところがあります。
「入り口はどこだろう・・・」
港は広くて特に人が集まっている場所なんかも見つかりません。
「ガイドブックには6番と7番の桟橋のそばに入り口があるって書いてあるけど」
お天気が良くて暖かいから、桟橋には其々クルーズの船が停泊しています。
「乗船しているお客さんも一杯で混雑してるのよね」
私は桟橋の番号を確認しながらひたすら歩き続けます。
「6番の桟橋だ」
6番の桟橋はあったけれど入口らしい物はないので、港の建物の裏手に回ってみることにしました
「ありました」
私が探していたのは『ザンクト・パウリ・エルベトンネル』です。
「エルベ川の対岸へ渡る最短ルートのトンネルなんですよ」
「海底トンネルなんだって」
対岸からは港と街を一望することが出来るらしいのでトンネルの入り口を探していました。
海底まで下がる歩行者用のエレベーターは結構待たされます。
「地下トンネルまでのエレベーターは23.50mの高さかあ」
行きは下りだから階段を下りることにしました。
「階段ってもしかしてこの扉の奥」
エレベーターの横の扉を開けるとエレベーターが上下している空間があって、そのサイドに狭い階段があります。
まるで工事現場のような空間が目に入りました。
「日本だったら管理をしている人しか見ることがないような空間ね」
このトンネルは1911年完成で、当時は馬車が通っていたそうです。
「100年も前のドイツの技術なんだあ」
下りて行くとだんだんトンネルの様子が見えて来ました。
「自転車やスケボーでも渡れるんだね」
「自転車も犬も鉄道に乗れるドイツだけのことはあるわあ」
向こう岸に向かって歩き出します。
「向こう側は見えない位長いトンネルです」
「426mらしいね」
建物から外に出て他の人に付いて歩くと、人が集まっている公園のような場所があります
「ハンブルグ港が良く見える~」
「エルベ川をクルーズの船も行き交っていますよ」
人や自転車の通行時間は24時間なので夜景を見に来るのも憧れますね
「それにしても初夏のように暑いわあ」
ハンブルグ港と行き交う船を見ながら思わずアイスを食べちゃいました。
「ビールがあったら良かったのに」
続く
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