北電つながりで日本郵船(9101)を見ている。 一つの会社だけを眺めても面白くないので、少しは日本の海運業全体を眺めてみようと思う。
一般社団法人日本船主協会という団体がある。同団体のホームページによると100総トン以上の船舶の所有者、賃借人ならびに運航業者等であって、日本国籍を有する者を会員として組織されており、令和6年4月1日現在、134社が会員となっている。この団体のホームページで見ることが出来る国土交通省及び当期協会が作成した海運統計要覧(抜粋)によると令和4年度「海運資料室」「統計データ」の「日本籍船船腹量の推移」(100トン以上の商船)によると日本には合計で3,973隻、2,6734,000総トンの民間船舶がある。このうちタンカーが1,046隻、7,601,000総トンを占めている。なおこの「タンカー」の中には「石油」、「天然ガス」、「各種化学薬品」を運ぶためのタンカーが含まれる。我が国の海員数は同じく令和4年度で内航船28,097人、外航船2,062人となっている。令和4年3月31日締めの数値として、国内航路では貨物船や油送船などの用途や構造を問わずに延べで5,136隻、約3,957千総トンが運行されている。こうして見ると田舎町に住む僕などは知らないうちに国内航路の恩恵に浴していることが分かる。外国との貿易については「第Ⅳ-5我が国の海上貿易量と輸送状況」にまとめられている。それによると令和3年、我が国から輸出される物品の48.8%、我が国に輸入される物品の62.6%が日本商船隊で運ばれた。 港町で暮らしているから、朝に夕に港の光景を目にする機会が多い。漁船は勿論だが、一見しただけでは素人には用途が判然としない船舶が入出港し、あるいは停泊している様子が見える。還暦間近のしがないサラリーマンとしては広々とした海を相手の仕事は楽しいことだろうとは思うが、むろん、当事者の船舶乗組員や港湾労働者からは反論があることだろう。
東京証券取引所に上場している海運会社の株式を観察しようと思う。 観察の対象は以下の企業 東京証券取引所プライム市場 9104 商船三井 9101 日本郵船 9110 ユナイテッド海運 9107 川崎汽船 9119 飯野海運 東京証券取引所スタンダード市場 9173 東海汽船 9127 玉井商船 9308 乾汽船 9115明海グループ 9130 共栄タンカー 9171 栗林商船 観察対象の各会社の令和5年度のEPS(一株あたり利益)をあげた。 9104商船三井 924.18円 9101日本郵船 864.6円 9110NSユナイテッド海運 763.82円 9107川崎汽船 314.63円 9119飯野海運 162.57円 9173東海汽船 82.02円 9127玉井商船 217.59円 9308乾汽船 45.48円 9115明海グループ 112.56円 9130共栄タンカー 627.64円 9171栗林商船 86.80円 上記のネタ元は全て四季報。ちなみに上記10社だけの令和5年度だけという極めて限定的な範囲だが、例えば9104商船三井の8月7日の出来高が 1千万株で、9171栗林商船の出来高は約2万株だった。市場ではEPSが取引の対象とされるかどうかの一つの目安になっているのかしらんと思う。
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