気がつけば3ヶ月、灼熱の台地だった旧ソルレオン領で過ごしていた。
とはいうものの、実際は森林地帯を移動しながらだったので、特にそんなに暑いと言うことは、あまりなかったかと思われるが…。
同盟領へ戻り、解散の宣言を受け、44人の小さな英雄達は、各の旅団へと戻っていった。
旅人の篝火・マイト=マイアースもその一人であった。
「さて、どこから戻りましょうか…。
ワールウインドは、あちこち転々としてますから、公演の場所を調べないと行けませんし…。
peaceか、食卓歓談衆かですね。
まずは、食卓歓談衆から参りましょうか。
確か、場所はカーネル近郊だったはずですから…。バランの大渦ですね。」
そう言いつつ、希望のグリモアへ立ち寄った。
同盟諸国の首都とも言うべき場所である。このグリモアの近くには小さいながらも街があり、冒険者となろうとしている者や円卓の議長、そして、観光客などが来ている。
そんな中、青年は静かに瞳を閉じる。紅の狩衣に包まれた体が白いベールを纏い、そして、静かに姿を消した。
バランの大渦を通り、商業都市・カーネルへ、そこからは徒歩で、食卓歓談衆の拠点となっている館へと向かう。
カーネル近郊にあるその館は、豪華に見える館で、日夜、幹事の号令の元、あまたの議論をしてきた場所でもある。実際、機動警衛隊に参加していたとき、
静かにドアを開ける。胸一杯に吸い込むのは、嘗て、西へ旅立ったときに吸った館の空気、懐かしくもあり、ここに戻る事は、うれしくもある。
「改めまして、帰還の報告を…。
本日、「羅刹終焉」にて、モンスター化したヴァルゴンを打倒し、西方プーカ街道機動警衛隊より無事帰還いたしました。
色々ご心配をおかけし、申し訳ありませんでした。
と言うことで、改めて、ただ今、戻りました。」
青年は、こう告げると団長の号令の下、あわただしく準備が始まる。
そして、気がつけば、祝宴の準備が終わっていた…。
「え…。」
その準備の手際の良さに、驚くマイト。
そして、団長の言葉が始まる。
「さぁ、皆、杯を掲げよ!
マイトの帰還と、生誕を祝おうぞ!」
最後に告げられた言の葉に、多くの人が心配していたことに気付いた青年は、その後、感謝の言葉しか出なかったという。
その後、フレイハルト方面へ向かう。
彼の信頼すべきパートナーが居る旅団へと向かう。
平和のねがい「peace」―そこが彼の所属している旅団である。
そこへと赴く。ここの空気を吸うのも、久方ぶりである。
葉の揺れる音、小鳥のさえずり、小川のせせらぎ、何もかもが、久しぶりである。
「ようやく戻って来られたんですね。」と再び感慨深く思う。
ドアを開け、改めて、帰還の報告をする。
「本日、モンスター化したヴァルゴンを打倒し、西方プーカ街道機動警衛隊より無事帰還いたしました。
色々ご心配をおかけし、申し訳ありませんでした。
改めて、ただ今。」
そして、その話を静かに聞いていたドリアッドの青年はこう告げた。
「マイトさん、お帰りなさい。
マイトさん、白詰草の花言葉、守ってくれたんですね。そして、無事で良かったです。」
嘗て、二つの特務部隊を経験した青年から零れた言の葉は、以前、青年が思っていた「心配」という感情とは全く違い、道を照らしてくれる人物が戻って来た事への「歓喜」へと変わっていた。
「改めて、ただ今、イオさん。」
ちょっと照れ笑いをしつつ、マイトはイオという青年に、帰還を報告した。
質素ではある物の、ささやかな宴が執り行われ、そこでも、やはり、1人の英雄と一人の英雄の卵は頬をそっと赤くしつつ、歓談と思い出話に勤しんでいた。
季節は仲秋、あの時から丸一年、気がつけば、イオにとっては感傷が再びうずく季節でもあった。
と言うことで、解散記念で、こんな小説書いてみました。
個人的には、もう一ひねりしようと思ったのですが、さすがに、タイムアップでした。
インフィニティゲートの表現は、もうちょっとかなぁと思ってみたり…。
ここまで、お読みいただきありがとうございました。
とはいうものの、実際は森林地帯を移動しながらだったので、特にそんなに暑いと言うことは、あまりなかったかと思われるが…。
同盟領へ戻り、解散の宣言を受け、44人の小さな英雄達は、各の旅団へと戻っていった。
旅人の篝火・マイト=マイアースもその一人であった。
「さて、どこから戻りましょうか…。
ワールウインドは、あちこち転々としてますから、公演の場所を調べないと行けませんし…。
peaceか、食卓歓談衆かですね。
まずは、食卓歓談衆から参りましょうか。
確か、場所はカーネル近郊だったはずですから…。バランの大渦ですね。」
そう言いつつ、希望のグリモアへ立ち寄った。
同盟諸国の首都とも言うべき場所である。このグリモアの近くには小さいながらも街があり、冒険者となろうとしている者や円卓の議長、そして、観光客などが来ている。
そんな中、青年は静かに瞳を閉じる。紅の狩衣に包まれた体が白いベールを纏い、そして、静かに姿を消した。
バランの大渦を通り、商業都市・カーネルへ、そこからは徒歩で、食卓歓談衆の拠点となっている館へと向かう。
カーネル近郊にあるその館は、豪華に見える館で、日夜、幹事の号令の元、あまたの議論をしてきた場所でもある。実際、機動警衛隊に参加していたとき、
静かにドアを開ける。胸一杯に吸い込むのは、嘗て、西へ旅立ったときに吸った館の空気、懐かしくもあり、ここに戻る事は、うれしくもある。
「改めまして、帰還の報告を…。
本日、「羅刹終焉」にて、モンスター化したヴァルゴンを打倒し、西方プーカ街道機動警衛隊より無事帰還いたしました。
色々ご心配をおかけし、申し訳ありませんでした。
と言うことで、改めて、ただ今、戻りました。」
青年は、こう告げると団長の号令の下、あわただしく準備が始まる。
そして、気がつけば、祝宴の準備が終わっていた…。
「え…。」
その準備の手際の良さに、驚くマイト。
そして、団長の言葉が始まる。
「さぁ、皆、杯を掲げよ!
マイトの帰還と、生誕を祝おうぞ!」
最後に告げられた言の葉に、多くの人が心配していたことに気付いた青年は、その後、感謝の言葉しか出なかったという。
その後、フレイハルト方面へ向かう。
彼の信頼すべきパートナーが居る旅団へと向かう。
平和のねがい「peace」―そこが彼の所属している旅団である。
そこへと赴く。ここの空気を吸うのも、久方ぶりである。
葉の揺れる音、小鳥のさえずり、小川のせせらぎ、何もかもが、久しぶりである。
「ようやく戻って来られたんですね。」と再び感慨深く思う。
ドアを開け、改めて、帰還の報告をする。
「本日、モンスター化したヴァルゴンを打倒し、西方プーカ街道機動警衛隊より無事帰還いたしました。
色々ご心配をおかけし、申し訳ありませんでした。
改めて、ただ今。」
そして、その話を静かに聞いていたドリアッドの青年はこう告げた。
「マイトさん、お帰りなさい。
マイトさん、白詰草の花言葉、守ってくれたんですね。そして、無事で良かったです。」
嘗て、二つの特務部隊を経験した青年から零れた言の葉は、以前、青年が思っていた「心配」という感情とは全く違い、道を照らしてくれる人物が戻って来た事への「歓喜」へと変わっていた。
「改めて、ただ今、イオさん。」
ちょっと照れ笑いをしつつ、マイトはイオという青年に、帰還を報告した。
質素ではある物の、ささやかな宴が執り行われ、そこでも、やはり、1人の英雄と一人の英雄の卵は頬をそっと赤くしつつ、歓談と思い出話に勤しんでいた。
季節は仲秋、あの時から丸一年、気がつけば、イオにとっては感傷が再びうずく季節でもあった。
と言うことで、解散記念で、こんな小説書いてみました。
個人的には、もう一ひねりしようと思ったのですが、さすがに、タイムアップでした。
インフィニティゲートの表現は、もうちょっとかなぁと思ってみたり…。
ここまで、お読みいただきありがとうございました。